治療後の口腔環境の維持を図る
歯科衛生士による定期メンテンス
大野歯科クリニック
(市川市/市川大野駅)
最終更新日:2024/05/13
- 保険診療
歯科医院は、虫歯や歯周病になったら通うところと考えている人もいる。しかし、最近では予防歯科の重要性が叫ばれるようになってきた。市川大野駅から歩いて5分ほどの「大野歯科クリニック」も、予防に力を入れるクリニックの一つだ。院長の越川秀晴先生は、歯科医院に定期的に通い、歯科衛生士による専門的なメンテナンスを行うことで、生涯にわたり自分の歯を維持できる可能性を高めたいと考えている。「歯科治療を行うだけでなく、口腔ケアに対する意識を向上してもらうことにも力を注いでいます」と語る越川院長に、クリニックで行うメンテナンスのメリット、検診に通う理想的な間隔、同院の予防歯科の特徴などについて聞いた。
(取材日2024年4月15日)
目次
専門家によるメンテナンスとアドバイス。生涯にわたって健康な歯を保てるよう、治療後も丁寧にフォロー
- Q自宅で行うケアとはどのように違うのでしょうか?
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A
歯科衛生士によるメンテナンスは、患者さんが自分では磨きづらい部分の歯垢や歯石などを専用の機械や器具で丁寧に取っていきます。口腔状態や、糖尿病、高血圧といった基礎疾患の有無をきちんと把握し、患者さん一人ひとりに合わせたアドバイスもしています。口腔状態を客観的な視点で確認しておくことは、とても重要です。自宅で行うケアとして、歯ブラシの選び方、虫歯や歯周病を予防するための適切なブラッシング方法、歯間ブラシなど補助清掃用具の勧め、フッ化物配合歯磨き剤の重要性などについても説明します。また、クリニックでは、フッ素塗布にも対応しています。
- Q歯科衛生士によるメンテナンスについて具体的に教えてください。
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A
まず、患者さんの口腔状態を見て、歯肉の腫れや出血、ドライマウスなどを確認します。ブラッシングの癖などによる磨き残しがある場合は、適切なブラッシング指導をします。歯肉の腫れや出血の原因が、普段服用している薬の副作用によることもありますので、場合によっては薬の変更を提案することもあります。プラークの付着やステインの沈着具合を見れば、その人の生活習慣や食生活を把握することができるため、付着しづらくなる方法を提案します。クリーニングは歯垢や歯石を除去するだけでなく、見えにくかった虫歯をチェックするためにも有用です。
- Qどのくらいのペースで受診するのが良いのでしょうか?
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A
口腔内の状態により異なりますが、3ヵ月から6ヵ月を目安にしていただくと良いでしょう。セルフケアをしっかりされていて、歯石付着が少なく、歯周ポケットが浅い方は6ヵ月を目安に受診されると良いと思います。反対に、虫歯や歯周病のリスクが高い方、歯周ポケットが深い方、自分自身ではケアが難しい高齢の方などは間隔を狭くしたほうが安心です。その場合、期間を短めに設定し、安定してきたら少しずつ延ばしていくことになります。プロフェッショナルケアとセルフケアがうまく重なり合うことによって、口腔内の状態の改善が期待できる他、良い状態の維持にもつながるため、定期的な検診で歯の状態をチェックするようにしてください。
- Qこちらのクリニックの予防歯科の体制について教えてください。
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A
歯周病リスクが高い方は、経過を観察するために同じ歯科衛生士が継続して担当する体制を取っています。それによって、患者さんとの信頼関係が築け、その人に合ったセルフケアを提案することができるんです。歯科衛生士の役目の一つは、歯科医師と患者さんの橋渡しをすることです。歯科医師が他の患者さんを診察している間、歯の大切さ、ブラッシングの重要性、歯と全身疾患の関連性についてしっかり説明します。同時に、患者さんの話をよく聞き、できるだけ患者さんの希望に沿った治療を提案します。当院のスタッフはまめな声かけを心がけていますので、わからないことや不安なことがありましたら、気軽にご相談ください。