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越川 秀晴 院長の独自取材記事

大野歯科クリニック

(市川市/市川大野駅)

最終更新日:2024/04/18

越川秀晴院長 大野歯科クリニック main

市川大野駅から5分ほど歩くと、右手に白壁と三角屋根が目印の建物が見えてくる。そこが、「大野歯科クリニック」。開業して40年という歴史ある同院。オフホワイト系の色調でまとめられた院内には落ち着いた空気感があり、緊張しがちな患者の気持ちを和らげてくれる。診察室に据えられた3つのユニット。その間隔が十分に確保されているのが印象的だ。同院の院長を務めるのは、越川秀晴先生。前院長の逝去に伴い、同職を引き継いだという。城西歯科大学(現・明海大学歯学部)を卒業後、千葉県内を中心に歯科医院で研鑽し、現在に至る。院長の他、ベテラン歯科医師1人、歯科衛生士5人から構成される、スペシャリストぞろいの体制が特徴の一つ。越川院長に同院の特徴、治療のこだわり、今後の展望などについて詳しく聞いた。

(取材日2024年4月2日)

患者が困った時に、いつでも相談できる場所として

初めに、クリニックの特徴についてお聞きします。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック1

当院は開業して40年になります。初代院長が逝去され、その後、私が院長を継承させていただきました。開業当初は、近隣にはほとんど歯科医院がなかったと聞いております。古くからご縁のある患者さんが家族ぐるみで利用していただけているのが、当院の特徴です。かかりつけの歯科医院を変更することに、戸惑いを感じる方は多いようで、多少距離が離れた地域に転居された方も、引き続き当院に通院してくださっています。患者さんから言われてうれしかったのは、「お口のトラブルがあっても、院長やここのスタッフがいてくれるから心配していない」というお言葉です。今後も、地域の皆さんにとっての「かかりつけ医」として精進してまいります。

通いやすいように工夫されていることはありますか?

当院が患者さんから求められる存在になるために必要なのは、「困ったときにいつでも相談できる場所」であること。当院は二診制を取り、月曜から土曜まで診療できるよう体制を整備しており、患者さんに安心してもらうための工夫を日々心がけております。また、診療時間も月曜と金曜は19時まで、火曜と木曜は21時まで診療をしており、仕事帰りに受診されたい方や夜に急に歯にトラブルがあった方などにも対応できるようにしています。私が頻繁に患者さんにお伝えしていることは、治療目的は「痛みをなくすことだけではない」ということ。最終的なゴールは、生涯ご自分の歯で物を食べること。そのためには「自身の口腔ケア」がいかに大切であるか、それを歯科医師、歯科衛生士が時間をかけてお伝えしています。診療は保険が中心で、必要に応じて自費診療に関わる情報提供も行い、患者さんに満足していただける治療につなげていきたいと考えています。

スタッフ体制について教えてください。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック2

当院の歯科医師は、私と越後清先生の2人。私は歯科全般の担当です。越後先生は、ベテランの先輩歯科医師で、オールマイティーかつレベルの高い治療にこだわる、私にとってとても心強い存在です。義歯治療を得意とされるだけではなく、現在は当院で対応できないのですが、障害者治療や訪問診療も経験されています。ケアマネジャーの資格も持たれており、視野が広く、歯科医師としての考え方なども含め多くを学ばせてもらっています。また歯科衛生士は、常勤4人、非常勤1人の計5人。患者さんのご質問、ご相談に対して、常に的確な回答、説明をお返しできるようにしていることは大きな強みであると自負しております。

こだわりは、患者の願いに寄り添う治療

大学卒業後、現在までの経緯についてお聞きします。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック3

私は習志野市で生まれ、現在は船橋市に住んでいます。私にとって、千葉県はなじみのある縁の深い土地柄。市川大野の地域住民の方の口腔環境を整えるサポートができることは、うれしいことですね。大学は城西歯科大学、現在の明海大学です。卒業後は千葉県内の歯科医院で研鑽を積み、現在に至ります。学生時代の鮮明な記憶として残っているのは、当時の先生がおっしゃった「真摯な姿勢で患者さんと接することで、患者さんは頼ってくれるようになる」という言葉です。さらに、「目先の利益を追うよりも、自分が納得できることを行うように」というアドバイスも頂戴しました。今でも、この時に感じた感覚を大切にして日々の診療に努めております。

院長のこれまでの経験で、現在につながっていることはありますか?

以前私は、心身トラブルを抱える患者さん向けの医療機関で勤務した経験があります。症状が芳しくない患者さんの場合、ご本人から「どこが痛い」、「どうしてほしい」という感情を確認することさえ難しいケースも少なくありませんでした。そのような難しい症例で欠かせないのが、チーム医療です。複数のスタッフが同じ意識を持って、患者さんに声かけしながら治療を進めていきます。この経験のおかげで、患者さんの気持ちを尊重し、その願いに寄り添う治療の重要性を再認識しました。またスタッフ間で気持ちを共有できる職場環境こそが、より良い医療を提供できる基本であることを実感。相手が気持ちを害してしまわれた場合、私の配慮が行き届かなかった部分があったと自省するよう心がけ、常に高みをめざしています。

診察を行う際に、心がけていることはどのようなことでしょうか。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック4

大切にしていることとして第一に挙げられるのは、患者さんに「ご自身の状況を把握」してもらえるよう丁寧に説明すること。患者さんの反応を見て、理解されていないと察した際は、よりこまやかに言葉を補うようにしています。前院長は、お時間がかかったとしても、丁寧に治療を行うことを方針に掲げる先生でした。そうした長年貫かれた当院の強みを、引き継いでいく所存です。またスタッフ間のコミュニケーションを円滑に行い、患者さんの「今」の状況を常にアップデートするよう心がけています。患者さんの中には、これまで来院をおっくうに感じ、歯科医院から足が遠のいていた方がいらっしゃいます。そうした方が、定期的に通ってくださることを目標に、診療に取り組んでいます。

口腔ケアに対するモチベーション向上に尽力

現在、課題だと感じていることがあれば教えてください。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック5

近年、歯槽膿漏などの身近な疾患に関する治療法が、めざましい進化を遂げています。例えば、IPS細胞を歯科治療へ応用する研究なども進んでいます。専門的な情報であっても、患者さんにとって有用な情報であれば、それをわかりやすく説明することは歯科医師の使命です。「こんなに悪化したから、抜歯以外の選択肢はない」と諦めていた患者さんであっても、治療法によってはご自分の歯を残すための方法があることをお知らせしたいと思っており、それは今後の改善ポイントですね。当院の存在意義は、歯科治療を行うだけでなく、患者さんに口腔ケアに対する意識を変容してもらうサポートを行うこと。そしてそのモチベーションをさらに高め、維持するためのお手伝いを、スタッフ一同力を結集して尽力しております。

患者さんに知っておいてほしいことはありますか?

患者さんの多くから、「歯がグラグラだから抜歯ですよね」、「歯が割れちゃったから義歯の相談に来ました」などと頻繁に言われます。ご自分の知見だけで対処方法を見つけてしまいがちですが、そんな時こそ当院にお立ち寄りください。患者さんは、「可能ならば、こうありたい」という姿を描いているはず。それを諦めてしまうのは、もったいないこと。来院いただくことで、患者さんの青写真をかなえる可能性を見つけられるかもしれません。私が治療において優先しているポイントは、いかに現在の状態を改善させ、より快適な口腔環境をつくることができるかということ。もし患者さんが食べられない状態にあるのなら、食べるための機能にアプローチする治療を行い、食事の楽しみを取り戻すために力を尽くします。お一人で悩むことなく、当院に気軽にご相談いただければうれしいです。

最後に、今後の展望をお願いします。

越川秀晴院長 大野歯科クリニック6

私は当院での診療の傍ら、スタディーグループに参加して情報交換を密に行うことで技術研鑽を行っています。そこで得た新しい知識や先進の技術を患者さんに還元することが当院のこだわり。地域の医療活動としては、今年開園予定の保育園の園医をお受けする話が進んでおります。さらに当院には訪問診療のスペシャリストである越後先生が在籍しています。訪問診療を行うには解決すべき課題がまだあるものの、実現に向けて前向きな検討を行ってまいります。これまで以上に、地元の方とのコミュニケーションの機会が増えることを今から楽しみにしております。

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