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糖尿病にいい食べ物は?
食事指導に注力する糖尿病治療

にしな内科・糖尿病内分泌クリニック

(尼崎市/立花駅)

最終更新日:2022/12/26

にしな内科・糖尿病内分泌クリニック 糖尿病にいい食べ物は? 食事指導に注力する糖尿病治療 にしな内科・糖尿病内分泌クリニック 糖尿病にいい食べ物は? 食事指導に注力する糖尿病治療
  • 保険診療

初期の段階ではその症状を自覚しづらい、生活習慣病の代表格である2型糖尿病。健康診断の結果を見て、初めて自身の体と向き合う人も少なくない。しかし糖尿病治療は多くの人が思い浮かべる食事制限を筆頭に、これまでの生活をガラリと変えなければならないというイメージが強く、受診に二の足を踏んだり人生の楽しみを諦めたりしがちだ。そんな中、「不摂生をしながら人生を全うしてもらえたらと思っています」とほほ笑むのが「にしな内科・糖尿病内分泌クリニック」の仁科周平院長。検査数値と推測される予後を検討しながら、めざすべきゴールを設定したオーダーメイドの治療を提供している仁科院長に、糖尿病の人に勧めている食べ物・控えてほしい食べ物や、アプリによる食事管理など同院の特長や強み、患者やその予備軍へのアドバイスなどを聞いた。

(取材日2022年11月30日)

アプリで食事管理&チーム医療で「無理をしない」オーダーメイドの糖尿病治療を提供

Q貴院では特に食事管理に特長があると伺いました。
A
にしな内科・糖尿病内分泌クリニック イラストつきで分かりやすいパンフレット

▲イラストつきで分かりやすいパンフレット

従来の糖尿病の栄養指導は、身長・体重から割り出した理想の体格をめざして摂取エネルギー量を決定する画一的なものでした。ところが近年、その算出数値は科学的根拠に乏しいことがわかっており、患者さん一人ひとりが「どのようなものを食べ、どんな生活を送っているのか」を知り、そこからかけ離れないよう指導することが望ましいといわれ始めています。患者さんの実生活から離れず、私が糖尿病にいいと考える食べ物の紹介も含め、その方に合う食事をご提案するには情報収集が欠かせません。以前からこの考えをもとに糖尿病治療を進めてきた当院では、患者さんの情報を徹底的に集めた上でアドバイスを行い、より良い食事管理に努めています。

Q情報を集める具体的な取り組みについて教えてください。
A
にしな内科・糖尿病内分泌クリニック 一人ひとりに合わせた丁寧な指導を行う

▲一人ひとりに合わせた丁寧な指導を行う

当院では体重や血圧、運動内容に加え、日々の食事を写真で記録できるスマートフォンアプリを取り入れ、受診時に一緒に閲覧しながらアドバイスしています。口頭ではわかりづらい食事量・内容も目で見て確認できるため、「白米の量を半分に」など具体的にお伝えできるのがメリットです。教科書どおりの漠然とした指導ではなく、患者さんの生活に即したオーダーメイド治療が可能になると考えて導入しました。また、食事の撮影が食生活を見直すきっかけにもなると思います。現在は若い方から70代も含めた幅広い世代の患者さんにご利用いただいています。なおプライバシーに配慮し、写真は必須ではなく文字情報のみの記録でも問題ありません。

Q糖尿病の患者さんにお勧めの食材や料理はありますか。
A
にしな内科・糖尿病内分泌クリニック リアルなフードモデルを用いた栄養指導

▲リアルなフードモデルを用いた栄養指導

水溶性食物繊維を多く含む食べ物は糖尿病治療にお勧めです。野菜が中心となりますが、大麦なども良いでしょう。これらを食事の前半に摂取することで、米・パン・麺類など炭水化物がブドウ糖として吸収されるのを穏やかにする役割があります。例えば、お味噌汁の具に豆腐や海藻を使えば、植物性たんぱく質や食物繊維を一度に取れるのでお勧めします。一方、糖尿病に悪いものの中で見落とされがちなのがスポーツドリンクも含めたジュースです。液体で摂取する糖は急激な血糖上昇を来すため、特に注意が必要です。

Q糖尿病治療における貴院の強みを教えてください。
A
にしな内科・糖尿病内分泌クリニック 多職種が共同し、チーム一丸でサポート

▲多職種が共同し、チーム一丸でサポート

手間や時間がかかるアプリを活用した指導は、予約制で比較的余裕のある時間設定をしている当院だからできる特長の一つだと考えています。また、当院の強みは「チーム医療」。糖尿病治療は医師1人で完結はできず、お薬やインスリン注射の相談は糖尿病の療養指導を専門に学んだ看護師が、食事のことはオンライン指導も含めて管理栄養士がそれぞれ対応するなど、私ができない部分もチームで補い合っています。特に食事に関しては、同じ体格・血糖値でも、吸収やエネルギーへの変換効率は個人差が大きいもの。一律に設定された基準値にとらわれず、経過をみながら軌道修正をしていく「点ではなく線で追っていくこと」を重視した診療を行っています。

Q糖尿病患者さんとその予備軍の方へのメッセージをお願いします。
A
にしな内科・糖尿病内分泌クリニック 不安に感じている方も、まずは来院してほしいと話す仁科院長

▲不安に感じている方も、まずは来院してほしいと話す仁科院長

特に初期の段階であれば日々の生活に気をつけるだけで薬を必要とせずとも状況を改善させていくことも可能でしょう。そして間食ができない、甘いものをやめないといけないというものでも決してありません。たとえ少し不摂生でも、楽しみながら人生を全うしていただきたいというのが私の考えです。検査数値とそれから推測される予後を見極めるのが医師の仕事です。「生活を変える」ということに不安を覚える方もおられますが、受診が早ければ早いほど、大きな変化を伴わずに変えていける部分もあるはずです。なるべく治療の負担がないようご提案を行っていますので、まずは勇気を振り絞って一歩踏み込んでいただけたらと思います。

ドクターからのメッセージ

仁科 周平院長

私が医師になった頃と現在では、糖尿病に対する向き合い方は大きく変わってきています。薬の進歩という面ももちろんですが、さまざまな研究が進んだことで治療の目標値が緩和されたり、注意すべき症例はこれまで以上に管理したりと、治療が細分化される時代となりました。今後もますます糖尿病研究が進み、治療のさらなる進化も期待されますので、糖尿病になったからといって諦めないでください。当院は決して血糖値のためだけに治療をしているわけではなく、体全体の健康を考えながら、患者さん個々にめざすべきゴールへ向けて柔軟に対応しています。人生を楽しみつつ病気に向き合えるようなアドバイスができるクリニックでありたいですね。

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