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田畠 慎哉 院長の独自取材記事

公園の街クリニック

(戸田市/戸田公園駅)

最終更新日:2024/04/03

田畠慎哉院長 公園の街クリニック main

戸田公園駅西口から徒歩1分、大型マンション1階にある「医療法人慶承会 公園の街クリニック」。地域で長く診療していたクリニックだったが、院名をそのまま残し、2023年6月に、医療法人慶承会杉原クリニックの分院として、内装や設備もリニューアルし新規開業した。院長に抜てきされたのは、循環器内科が専門の田畠慎哉院長。北海道で長年にわたり地域医療に貢献してきたベテラン医師だ。開業にあたってはホルター心電図、首から足まで対応する超音波検査など検査体制を強化。循環器内科領域の疾患の早期発見・早期治療をめざすほか、プライマリケアを担うクリニックとして風邪や腹痛、生活習慣病にも幅広く対応している。田畠院長に同院の特徴や、診療にあたって大事にしている3つの「聞く」について、詳しく話を聞いた。

(取材日2023年7月28日)

地域に親しまれた院名を残し、新クリニックとして開業

以前この場所で診療していたクリニックの名称をそのまま引き継いだそうですが、それはどうしてですか?

田畠慎哉院長 公園の街クリニック1

前のクリニックに通われていた地域の方々が混乱したりお困りになったりしないようにと、あえて名前は残しました。しかし、法人も変わりましたし、スタッフも変わり、患者さまの声をもとに大幅に改革を行いましたので、まったく新しいクリニックと捉えていただきたいです。新たなスタートへの思いを込めて看板とロゴマークも一新しました。循環器内科を専門とする医師が院長として常駐しているというのも大きく変化した点です。もとは整形外科のリハビリテーションルームに使われていたという場所を診察室にし、診察室が2つできたことにより週4日は二診制となっています。消化器内科や総合内科の医師が来る日もつくり、内科系中心の医療体制にました。高齢の方がいろいろな病院を回らずに済むようにしたかったんです。

新しくなったクリニックの診療ポリシーを教えていただけますか?

どの患者さまに対しても3つの「聞く」を大切に丁寧に診療しています。まず、患者さまのお話をよく「聞く」。そして、聴診器で体の音をしっかり「聴く」。その上で、投薬や食事や運動の指導などが「効く」かどうかも細かくチェックする。治療方法に関してはできるだけ多くの選択肢を用意して、それぞれのメリットとデメリットを説明して、患者さまに決めていただきます。医師は患者さまを「診させていただく」という立場をわきまえながら、人間同士のコミュニケーションを重ねていきたいです。

医師になったきっかけやご経歴を教えていただけますか?

田畠慎哉院長 公園の街クリニック2

網走の美幌で耳鼻咽喉科クリニックを開業していた父の姿を見て育ち、自然と医師を志すようになっていました。父は当時の北海道大学病院の耳鼻咽喉科で採用された術式の考案にも携わった人物で、クリニックには道内から毎日たくさんの患者さまが来ていたのを覚えています。私はやがて金沢医科大学に進み、外科にも興味があったことから、ペースメーカーの埋め込みなど外科的処置も行える循環器内科を専攻。大学卒業後は北海道大学病院に勤務し、出向で総合病院の救急を経験後、耳鼻咽喉科クリニックに加えて、循環器内科を標榜し、クリニックで診療を行ってきました。そして2020年、24年間地域医療に尽力した後、施設を国に寄付。今は高齢者施設になっているようです。私は東京に転居して、これまでの経験を新天地で生かそうと、都内のクリニックや、当院の本院である杉原クリニックに勤務し、分院開設とともに院長に就任しました。

循環器内科に専門性を持つ、プライマリケアクリニック

循環器内科に強みを持つクリニックとしてどんな診療をしていますか?

田畠慎哉院長 公園の街クリニック3

例えば、不整脈の治療なども行っています。不整脈は自覚症状がないケースもあり、心房細動になったり、体のいろいろな場所に塞栓を飛ばして脳塞栓になったりするので注意しなければいけません。また、最近力を入れているのが自覚症状のない狭心症の発見です。このタイプは胸痛が起きた時はかなり重篤化しており、心筋梗塞から亡くなってしまうケースも少なくありません。循環器疾患は緊急を要するケースもあるので病診連携を充実させ、速やかに大学病院にも送れるようにしています。急性期が過ぎて「慢性期は地元で」と希望される患者さまにも対応しています。循環器内科に強みがあるという特性はありますが、あくまでもプライマリケアがベースなので、何よりも大事にしているのは地域に根づいてどなたにでも寄り添うことです。

プライマリケアクリニックとしての特色をお聞かせください。

風邪から腹痛まで幅広く診ています。現在の患者さまは、高脂血症、高血圧症、糖尿病、高尿酸血症などの生活習慣病でお悩みの高齢の患者さまが多いですね。20代、30代でも健康診断などで引っかかったり家族歴がありましたら、できるだけ早く治療を始めるようにしてください。生活習慣病は心疾患や脳疾患の誘因でもあります。重大な病気に至らないようにするためには、早期からの取り組みも大事です。投薬だけではなく食事管理と運動指導も欠かせません。いびきや日中の睡魔の原因となる睡眠時無呼吸症候群の検査やCPAP療法も行っています。病気のリスクを発見し軽減を図っていく予防医療もまた、プライマリケアクリニックの任務なのではないでしょうか。

院内設備も充実していますね。

田畠慎哉院長 公園の街クリニック4

新たに生理検査室を設置し、超音波検査では首から足先まで全身を診られるようにしました。甲状腺エコー検査、頸動脈エコー検査、心エコー検査、腹部エコー検査、下肢エコー検査などが可能です。ホルター心電図検査装置も新設、狭心症や不整脈の患者さまのために、応急処置スペースを確保し、心拍呼吸監視モニター下で治療を行います。患者さまにどれだけ現状をご理解いただけるかが治療の第1歩だと考えております。どんなに精密な検査をしたとしても、その結果を患者さまにきちんと説明しなければ意味がありません。まず、ご自身がどんな状況にあるのかを把握していただき、その上で、健康のためにはどんな点を改めていくべきか具体的にアシストしていくのも、われわれの使命です。

人生100年時代の健康寿命を延ばしたい

今後の展望をお聞かせください。

田畠慎哉院長 公園の街クリニック5

今のところの患者層は前身のクリニックをかかりつけにしていた高齢の患者さまが大半です。もちろんその方たちもしっかりと診ていきたいですが、働き盛り世代などにも認知されたいと思っています。「動悸がする」と訴える若い患者さまの来院が少しずつ増えており、循環器が専門の私としては手応えを感じているところです。今後はさらに、循環器内科の診療を行っていることが広まっていくよう尽力していきたいと考えています。本院の杉原クリニック同様、当院も「人生100年時代をサポートする」を目標としていますが、高齢者はもちろん、あらゆる人の健康寿命を延ばしていくお手伝いができたらと考えています。

お忙しい毎日ですが、何か趣味はお持ちですか?

北海道にいた頃は乗馬をしていました。自分の馬を持ち、長い時間を一緒に過ごしましたね。決められたコースだけではなく、海や山をトレッキングすることもありました。開業後も、当院が休診の毎週水曜は本院で循環器専門の外来を診療しているのですが、通勤途中に乗馬クラブがあって、つい馬を目で追ってしまいますね。また、カクテル作りも趣味の一つです。勉強会に行ったついでに全国各地の有名なバーに立ち寄って研究してきました。「サイドカー」という名のカクテルがあるんですが、これが「カクテルはサイドカーに始まりサイドカーに終わる」といわれるだけあって一軒一軒味が違うんです。とても奥深い世界ですね。その他、趣味はいろいろあって、多趣味なことが趣味かもしれません(笑)。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

田畠慎哉院長 公園の街クリニック6

「病気が見つかるのが怖い」と、なかなか病院やクリニックに足を運べずにいる人もいるかもしれません。しかし、悩んで悪化させてしまってから受診すると、当然のことながら治療も余計に大変です。少しでも不安があれば、できるだけ早く来院していただけるように、敷居の高くないクリニックをめざしています。同じ病気を持っていても、何を必要としているかは一人ひとり違うものです。それぞれの患者さまのニーズをキャッチできるよう、どんなことでも話しやすい空間にしていきたいと思っています。心疾患はもちろん、どんな小さなお悩みでもお早めにご相談ください。

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