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奥田 伸利 院長の独自取材記事

奥田眼科

(愛知郡東郷町/日進駅)

最終更新日:2024/03/29

奥田伸利院長 奥田眼科 main

日進駅から徒歩15分の住宅街の一角にある「奥田眼科」。池のほとりに立ち、30台分の駐車場を備える広々としたクリニックだ。近年は名古屋市や豊田市のベッドタウンとして開発が進むこのエリアで、30年以上にわたり地域住民に根づいて診療を行ってきた同院。院長の奥田伸利先生は、その親しみやすい雰囲気から幅広い年齢層の患者に頼りにされているという。眼科の中でも、特に子どもの近視進行予防のトレーニングに開業当時から力を入れてきた。機器を更新しながら先進の治療法も積極的に取り入れ、スタッフと連携してクリニック全体で患者の目の健康を守る方針だ。眼科でも予防医療が大切だと語る奥田院長に、治療のこだわりや地域医療への熱い想いを聞いた。

(取材日2022年9月21日)

先進の治療法で子どもの近視予防に注力

こちらのクリニックの特徴や患者層について教えてください。

奥田伸利院長 奥田眼科1

幅広い世代の患者さんにお越しいただいている地域密着型の眼科クリニックです。最近では地域の世代交代も進んでいて、このエリアも子どもを持つご家族がずいぶん多くなった印象ですね。今は身近にスマホやパソコンがあり、全世代的に目の不調は増加傾向にあると思います。一方で、患者さんの意識も高まっていて、いろいろと調べてから来院される方も多いので、感心しています。当院では、開業当時から小児眼科に力を入れてきました。お子さんは自分で症状をうまく伝えられないこともありますが、なるべく早いうちから近視進行予防や近視の矯正に取り組むことが大切なのです。

なぜ子どもの近視進行予防が大事なのでしょうか?

あまり知られていないのですが、近視の場合、成人してからほかの目の病気を発症するリスクが高まる可能性があります。例えば、近視だった方が緑内障や網膜剥離などの病気を併発することがあるのです。目は一度悪くしてしまうと患者さんの日常生活に支障を来しますし、医療費の問題や通院の負担もあります。ですから、子どものうちにできるだけ近視進行予防に取り組まれることをお勧めしています。当院では開業当初から小児眼科に力を入れてきたのですが、30年前でも関心が高い方が多く、クチコミで広がって大勢の方が来院されました。親御さんが近視で眼鏡をかけていて「子どもが眼鏡をかけるかどうか」を気にされるケースが多かったです。しかし本当に重要なのは、将来ほかの病気を併発するかもしれないということ。ですから当院としては、お子さんにこそ早めの検査や治療を受けていただけるよう親御さんに啓発していきたいと思います。

具体的にはどんな治療が受けられますか?

奥田伸利院長 奥田眼科2

最も注力しているのが、オルソケラトロジーです。数年前に薬事承認が下りてすぐに導入しました。特殊なコンタクトレンズを就寝時に装着し、角膜の形状を平らにすることで近視矯正をめざす治療法で、目にハードコンタクトレンズを入れるため、子どもに対しては慎重処方が条件とされ、当院でも安全面重視で治療を行っています。メリットは、外科的処置が不要で日中は裸眼で過ごすことができる点と、万が一治療が合わなくても、レンズの着用を中止するだけで済む点です。近視予防をめざすトレーニングでは、両眼視機能検査装置を使って映し出される景色の画像を5分間見てもらいます。毛様体筋の緊張をほぐして動きをスムーズにすることが目的で、簡単にいえば、目のストレッチのようなものですね。こちらは保険適用なので、気軽に始められるのではないでしょうか。

患者に喜ばれることが、眼科医としてのやりがいに

眼科医をめざしたきっかけと開業の経緯を教えてください。

奥田伸利院長 奥田眼科3

大学受験の時は工学部志望でしたが、1年浪人したことで目標を高くし、名古屋大学医学部に進路を変えました。母が目が悪くて眼科が身近だったことも眼科の医師をめざした理由の一つです。その後、刈谷総合病院眼科医長などを経て、開業したのは34歳の時。私の出身は岐阜県ですが、この土地は妻の父が見つけてきて融通してくれたのです。開業当時はこのエリアに眼科は少なかったこともあり、地域の方々にも喜んで受け入れていただけました。この建物も30年以上になりますが、約4年前には2ヵ月余りの休診を経て改修工事も行いました。患者さんに気持ち良く通院していただけるよう、清掃業者による定期的な清掃や傷んだ部分のメンテナンスを心がけています。

眼科医の魅力はどんなところにありますか?

体の中の身近で大切な器官である目を扱うことに魅力を感じました。手先が器用だったので、細かい手術を行うところも自分に合っていましたね。そして何より、患者さんに喜んでいただけると眼科医としてうれしい限りですね。小さい時にお母さんと一緒に来ていたお子さんが、大きくなってご自身のお子さんを連れて来られると、素直にうれしいと思います。結果が顕著に表れるので厳しい面もありますが、そんな難しさも眼科診療の魅力だと感じています。

診察ではどんなことを心がけていますか?

奥田伸利院長 奥田眼科4

患者さんには、納得の上で治療に臨んでいただきたいと思っていますから、できるだけ患者さんのお話を丁寧に聞くことを心がけています。もちろん診療時間は限られますし、待ち人数が多いと心苦しいこともあります。そのために少しでも待ち時間を解消したいと、5年ほど前に電子カルテを導入しました。当初は、私もスタッフも慣れない作業のため入力に時間がかかってしまい、逆に待ち時間が長くなってしまうということがありました。3時間待ちという状況になることもあり、患者さんには大変ご迷惑をおかけし、今も申し訳ない気持ちでいっぱいです。現在はもうそんなことがないようにしていますので、ご安心ください。それでも午前も午後も診療開始すぐの時間帯は混んでいますから、待ちたくないという方はその時間を外したほうが良いかもしれませんね。

3次元の眼底撮影機器も導入し、精密な検査を行う

スタッフとの連携について教えてください。

奥田伸利院長 奥田眼科5

視力や眼圧の検査結果の数値が、そのまま診断の材料にもなりますから、スタッフには丁寧な検査をお願いしています。といっても私自身スタッフから教えてもらうことも多いですよ。当院では3歳から視力検査が受けられるのですが、小さなお子さんの場合は集中力が切れると検査結果が変わってしまいます。毎回結果がばらついてしまっては検査の信頼性も低下してしまいますから、検査スタッフの力量が問われる部分ですね。当院のスタッフは本当にお子さんと接するのが上手ですよ。子ども好きでいつも優しく根気強く対応してくれますから、院長の私もとても頼りにしています。開業当時から今も勤めてくれているスタッフもいて、心強いです。

精密な検査が重要なのですね。

目の症状はある日突然ではなく、時間をかけてゆっくりと進行していきます。例えば片目だけ徐々に視力が落ちたとしても、自覚するのはかなり難しいと思います。おかしいと思った時にはすでに症状が進行していることもありますから、自覚症状がなくても月1回程度の定期検査をお勧めします。当院は3台の検査台があり、効率良く検査ができますし、19時30分まで受けつけていますから、仕事帰りの方も気軽に検査を受けてほしいですね。精密検査に関しては、網膜の断層画像を撮影する先進の機器を備えているので、OCT検査(眼底3次元画像解析)も可能です。撮影画像からは、網膜や視神経の深層部分まで精査できるため、緑内障、加齢黄斑変性症、糖尿病性網膜症などの早期発見につながります。OCT検査は、通常の検査では見えてこない微細な変化を見つけることが期待できるため、黄斑疾患の経過観察にも使用しています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

奥田伸利院長 奥田眼科6

30年余り地域に密着して眼科医療を進めていく中で、クリニックの改修や電子カルテ導入など、患者さんにご迷惑をおかけすることもありました。それでも、手術をした方から喜んでいただければ、私の眼科医としての原動力となります。今後も、新しい治療法や機器を積極的に取り入れながら、皆さんの目の健康を守るお手伝いができればうれしいです。当院では、一般眼科から小児眼科まで幅広く対応しています。コンタクトレンズの相談から近視予防をめざすトレーニング、定期検査、白内障手術まで、どんな小さなお悩みでも気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジーレンズ/初年度治療費(レンズ費用、定期検査費用、合併症治療費用、初期費用) 両眼15万円、片目8万円、2年目以降治療費 12万円(検査費用6万円、レンズ費用両眼6万円)

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