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小田 晃義 院長の独自取材記事

西梅田静脈瘤・痛みのクリニック

(大阪市北区/大阪駅)

最終更新日:2023/09/14

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック main

大阪環状線・阪神本線福島駅、大阪メトロ四つ橋線西梅田駅より徒歩4分、JR京都線大阪駅から徒歩7分の好立地に2023年8月に開業した「西梅田静脈瘤・痛みのクリニック」。院長を務めるのは、エックス線や超音波の画像を見ながらカテーテルなどを用いて実施するIVR(画像下治療)が専門の小田晃義先生。同院では、勤務医時代に培った技術とこだわりの機器を生かし、下肢静脈瘤や慢性骨盤痛のカテーテル治療、CVポート造設術などに対応する。肩凝り、首凝りの痛みに対して、超音波ガイド下で患部に薬剤を注射する治療を行うなど、働き世代のニーズに応えることにも積極的だ。「痛みを理解されず悩まれている方に寄り添った治療をしていきたい」と話す院長に、同院の診療内容を中心に詳しく取材した。

(取材日2023年8月22日)

働き世代を中心に、痛みに悩む人の生活の質向上が目標

まず、開業された理由から聞かせてください。

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック1

勤務医時代に鍛えた診療技術を生かし、慢性的な痛みや下肢静脈瘤でお悩みの方のお力になれればと開業しました。脚などのむくみやだるさ、痛みが良くならず、つらい思いをされている患者さんは少なくありません。生活に支障が出ている方もいらっしゃるでしょう。下肢静脈瘤に関していうと、罹患者は、糖尿病の疑いがある方と同程度の1000万人以上いるとの推定もなされています。にも関わらず、対応できる医師の数は少なく、どの科にかかればいいかわからずに迷子になる方が多いんです。そのため専門的な治療ができる僕が受け皿になり、患者さんの生活の質を高めて差し上げたいという想いでいます。

勤務医時代の経験についても伺いたいです。

病院勤務の頃から、放射線科の医師として、CTやMRIによる画像診断や、エックス線や超音波の画像を見ながらカテーテルなどを用いて行うIVR(画像下治療)に取り組んできました。カテーテル治療の分野では、当院が得意とする下肢静脈瘤の治療以外にも、例えば、交通外傷の緊急止血やがん治療、体内の膿の塊を排出する治療といった、さまざまな症例に対応していましたね。近畿大学医学部附属病院では下肢静脈瘤専門の外来の開設にも携わりました。これまで、それなりの数のカテーテル治療を担当してきましたから、万一トラブルが起こった際にも適切に対応できます。それが僕の強みの一つだと考えています。

ここはオフィス街ということで、ビジネスパーソンの受診が多いとか。

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック2

ええ。ビジネスパーソンの皆さん、次いで近隣にお住まいの方がお越しになることが多いでしょうか。主訴として一番伺うのは、肩凝りの痛みを解消したいというお声です。働き盛りの世代の生活の質を高める、ということも強く意識しての開業だったので、診療メニューの一つに、肩や首の凝りの痛みに対する治療をご用意していたんです。僕も年齢的に働き盛りといわれる一人なのでよくわかるのですが、この年代になると、肩凝り以外にもどうにかしたい体の変化が出てきますよね。当院はエイジングケア、ストレスケア の相談などにも対応していますので、近くでお仕事をされている方はぜひご来院ください。

下肢静脈瘤の日帰りカテーテル治療に力を注ぐ

下肢静脈瘤とはどんな病気なのですか?

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック3

本来足先から心臓へと戻っていく静脈の血流が、血管の弁の機能不全などにより、脚部にたまってしまうことで生じます。典型的な症状は、脚にぼこぼこと血管が浮き出る、というものです。他にも脚がむくんだり、だるくなったり、熱を持ったり、こむら返りが起こりやすくなったりと症状は多岐にわたります。罹患しやすいのは、妊婦さん、肥満の方、立ち仕事をされている方など。遺伝も関与するとされます。見た目の変化だけでなく、不快な症状を伴い、生活の質を低下させてしまう病気なのですが、日本ではまだ認知度が低いのが実情でしょう。

どのように治療するのでしょう。

カテーテル治療が有用です。いくつか種類がありますが、主なものは、脚の静脈からカテーテルを入れ、高周波を照射して静脈瘤の焼灼を図る方法や、医療用瞬間接着剤を注入して静脈瘤のできた血管を塞ぐことをめざす治療法です。当院はいずれの手法にも日帰りで対応しており、所要時間は片脚20分程度で、基本的には局所麻酔下で行います。麻酔をすれば痛みはほぼ感じませんし、治療自体、体への負担が少ない低侵襲なものなので、カテーテルという言葉から一般の方がイメージされるより、ずっとハードルが低いと思ってもらって大丈夫。翌日には、いつもの生活に戻ることも望めます。また処置中は僕からお話をしたり、音楽をかけたりと少しでもリラックスしてもらえるように心がけています。ご希望があれば、完全に眠った状態で治療を受けていただくこともできますよ。

先ほどお話に出た、肩凝りの治療についても教えてください。

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック4

肩や首が凝ると筋肉と筋肉の間にある筋膜が分厚くなることで、筋肉が固まって動かしにくくなり、痛みを伴います。そうした痛みの緩和を目的に、超音波ガイド下で生理食塩水と薬剤を患部に注射する治療を実施しており、当院ではこの治療を「ハイドロリリース」と呼んでいます。こちらは処置だけなら5分程度。期待できる効果や持続期間には個人差がありますが、体への負担が少ないので、痛みが出たら都度受けていただくことも可能です。

他に力を入れている診療内容はありますか?

慢性の骨盤痛の診療ですね。病名でいうと、女性の場合は骨盤内うっ血症候群、男性の場合は慢性前立腺炎が該当し、6ヵ月以上続く下腹部の痛みが特徴です。 日本ではまだまだ認知度が低く対応できる医師が少ない病気ですが、どちらもカテーテル治療で改善が期待できますので、心当たりのある方はご相談ください。また当院はCVポート造設術にも対応しています。これは、ポートと呼ばれる装置を体に埋め込む手術です。皮下に入れたポート本体は心臓に近い静脈に留置したカテーテルにつながっており、皮膚に注射をする代わりに、本体から薬剤を点滴したり、採血したりできるようになります。食事の経口摂取が難しい方、長期の点滴治療が必要な方などにはメリットが大きいと思います。

つらさに寄り添い、じっくりと話を聞くことを大切に

診療で大切にしていることは何でしょう。

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック5

下肢静脈瘤や慢性の骨盤痛などによる痛みやつらさを、周囲に理解してもらえずつらい思いをされている方は少なくありません。ですので、診療では患者さんに寄り添う姿勢を大切にしています。お一人お一人の診療にきちんと時間を取り、その方に合った治療方針を立てていきますので、安心してじっくりとお話を聞かせてください。スタッフも、痛み以外の部分で患者さんにストレスがないよう気を配ってくれています。気遣いのできる優しくフレンドリーなスタッフばかりで、僕もいつも助けられているんですよ。

お忙しい毎日かと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

3人の子がまだ小さいので一緒に過ごすことが多いですね。子どもたちをスイミングスクールに送っていって、待っている間に同じ施設のジムでトレーニングに励んでいます。あと、テニスに熱中していて、社会人の大会に出場することも。それに、おいしいお酒と食事が好きですね。実は、当院のロゴが生まれたのはお酒がきっかけなんです。デザイナーの友達が少し飲みすぎた時、家まで送ってあげたらそのお礼に、と。人助けはしておくものですね(笑)。ロゴは脚に羽が生えたデザインになっているのですが、これは痛みやだるさが治療で軽くなり、ふわりと浮き上がるような心地で帰ることができるように、というのがコンセプトになっています。脚を囲む3本の赤い輪は、血流が良くなりキュッとしまった様子を表しています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

小田晃義院長 西梅田静脈瘤・痛みのクリニック6

下肢静脈瘤治療は、主に血管外科の医師の範疇とされてきましたが、僕と同じ放射線科の医師も、技術を学びさえすれば対応できるようになると思います。ですので今後は、下肢静脈瘤の患者さんの受け皿になれる医師を増やすことにも尽力したいです。また、まだまだ認知度の低い骨盤内うっ血症候群などについて、草の根活動的なところからではありますが、周知、啓発していくつもりです。読者の皆さんにお伝えしたいのは、ぜひ気軽にお越しいただければ、ということですね。どんな病気もそうであるように、下肢静脈瘤なども早め早めに対処することが大切になります。当院は受診のハードルも高くありませんし、安全性に配慮した低侵襲の治療を第一に考えていますので、安心してご来院いただきたく思っています。

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