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長江 恒幸 院長の独自取材記事

世田谷仙川ATクリニック

(世田谷区/仙川駅)

最終更新日:2024/03/08

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック main

京王線仙川駅から徒歩で約10分、自然豊かな世田谷キューズガーデン敷地内のクリニックモールに2023年6月新規開院した「世田谷仙川ATクリニック」。入り口を入るとすぐ右側に発熱患者用の外来のスペースがあり、感染症対策もしっかり取られている。オフホワイトをベースにした待合室は、温かみを感じる、落ち着いた雰囲気だ。長江恒幸院長は、東京医科大学卒業後、大学病院での心臓血管外科や静脈瘤専門のクリニックで外来診療、循環器内科、一般内科診療を長らく行ってきた。「患者さんの要望に沿って対応することや、急性と慢性の区別をしっかり行い診断すること、重症度が高い場合は迅速に大きな病院と連携することを重視しています」と語る。優しい語り口が印象的な長江院長に、開院の経緯やクリニックの特徴などについて聞いた。

(取材日2023年7月20日)

地域の人が気軽に受診できる「かかりつけ医」が目標

開院に至るまでの経緯を教えてください。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック1

東京医科大学卒業後、同大学の心臓血管外科准教授を経て2011年には「都庁前血管外科・循環器内科」の院長として血管・循環器疾患の診療にあたった後、血管外科・大動脈外科分野で知られる「第二川崎幸クリニック」に約4年間勤務していました。その頃、「世田谷キューズガーデン」でのクリニックモール開設のお話を伺い、興味を抱いていました。コロナ禍で計画がなかなか進まなかったのですが、再び動き始めたということで検討を重ね、開院を決めました。この付近は住宅街で、キューズガーデンは多くの人が集まる自然豊かですてきな場所です。このような場所で地域の人が気軽に小さな悩みを打ち明けられて、専門的なアドバイスもできるようなクリニックをめざしたいと思っています。ゆくゆくは息子にも手伝ってもらうことや、後を継いでもらうことも視野に入れ、長く地域の方の健康を守っていきたいです。

どのような診療科目に対応しているのでしょうか?

当院では、風邪、生活習慣病などの一般内科に加え、循環器内科や血管外科を診療科目としており、周辺にお住いの方々が、些細なことで気軽に受診できる「かかりつけ医」をめざしています。循環器内科は、あまり聞き覚えがなく、イメージがつきにくいかもしれませんが、主な疾患としては、心臓病や高血圧、大動脈瘤や四肢の動静脈閉塞、静脈瘤、リンパ浮腫などがあります。これらの病気はあまり症状がないため、気づかないうちに進行し、突然、救命救急に搬送されることも多いです。よくある症状としては、動悸やめまい、ふらつき、胸部不快感、疲労感などが起こります。当院では、これまでの経験を生かしながら、循環器疾患の細かな検査や診断を行い、早期発見や早期予防を行っていきます。また、睡眠時無呼吸症候群の検査なども行っていますので、どんなことでも気になることがあれば来院していただきたいです。

血管外科ではどのような診療を行うのでしょうか。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック2

血管外科は、血管に関わる疾患や症状を診る診療科です。例えば、足の血管の異常は、むくみ、疲れ、歩行困難などが症状として表れることが多いです。このような症状は日常的にみられますし、血管に関わる疾患ではない可能性もありますが、それが動脈硬化症が原因であったり、あるいは血管の中に血栓ができたりすると、エコノミー症候群が生じ、それが心不全や腎不全につながる危険性があります。当院では必要に応じて血液検査や血管の超音波検査などを行い、このようなリスクの早期発見、早期治療をめざしています。「むくみが増えた」や「今までより歩くことで疲労がたまるようになった」などの症状があれば、一度血管外科の受診を検討していただきたいです。また、それ以外にも、大動脈瘤などの手術後の患者さんの再発を防ぐために、血圧の管理をお手伝いすることも可能です。定期的に通院いただき、経過観察のサポートを行えますので、ご相談ください。

循環器疾患の専門家として対応にあたる

下肢静脈瘤の手術にも対応されているそうですね。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック3

当院では、下肢静脈瘤の手術を実施しております。悪くなっている静脈に細いレーザーファイバーを挿入するレーザー手術、静脈内に医療用接着剤を注入して固めることで血液の逆流を防ぐことを図るグルー治療を実施しています。グルー治療は治療後に弾性ストッキングを着用する必要がない反面、アレルギー体質の方には治療が行えないなど、それぞれの治療法にメリットデメリットがあります。その他硬化療法も取り入れ、患者さんの症状や体質などに応じて適した治療を選択できるようにしていきます。下肢静脈瘤は、だるさや疲れ、皮膚のかゆみや潰瘍に悩まされるようになることなどから生活の質が下がってしまうことにもつながると考えています。気になる方はお気軽にご相談ください。

リンパ浮腫の治療もされていますね。

リンパ浮腫は、リンパの流れが悪くなって足が膨れ上がってしまう病気で、足のだるさや疲れやすさがあり、とてもつらい疾患です。例えば子宮がんや卵巣がんの治療でリンパ節を切除したことでリンパ管の流れが悪くなり、起こることがあります。治療法としては、リンパ管を縫合するための手術と、用手マッサージや圧迫療法などを併用することで症状の緩和をめざしていきます。そのため、当院では、リンパ浮腫の理学療法に力を入れている施設と連携をとって、患者さんのケアを行っていきます。専門医師の診断をもとに、手術や入院治療が必要な場合は提携している大学病院にご紹介いたします。

こちらで対応している検査についても教えてください。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック4

心電図や超音波検査に加え、結果が迅速にわかる血液検査も取り入れています。エコノミークラス症候群を調べるときに使う検査や、心筋梗塞の疑いを調べる検査もあります。どちらも10〜15分で結果がわかるので、特に心筋梗塞の場合はすぐに病院と連携をとることで、事態の悪化を防ぐことが期待できます。また、毎週土曜日には熟練した超音波の検査技師にきてもらっており、血管系の詳細な検査にも対応しています。

今後は動脈硬化健診も実施

患者さんと接するときに心がけていることを教えてください。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック5

患者さんがしてほしい治療や感じている不安を受け止め、患者さんの望んでいるかたちで向き合っていけるように心がけています。そのため、問診票に記入いただいた内容をもとに、なるべくたくさんお話ししていただきながら治療を進めていくようにしています。それから、患者さんの症状の「程度」を適切に把握できるように励んでいます。軽そうに見えても、実は重症度が高いこともあります。急性なのか、慢性なのかを見極める最初の判断を大切にするよう心がけています。

医師をめざしたきっかけを教えてください。

父が内科の開業医でしたので、父の姿を見て自然と医師を志すようになりました。医師として患者さんの症状が緩和した様子を見ることができたら、とてもやりがいにつながります。また、先ほども申し上げましたが、息子も医師で、循環器内科の医師として大学病院に勤務しています。当院の開院前の内覧会にも来てもらったのですが、訪れてくださった方々に積極的に説明している姿を見て頼もしさを感じました。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

長江恒幸院長 世田谷仙川ATクリニック6

これから、地域のかかりつけクリニックとして皆さまのお役に立てていければと思います。東京医科大学、杏林大学医学部付属病院など、付近の総合病院との連携体制もとれているので、専門的な治療の必要に応じて紹介させていただきながら、皆さまの健康をサポートしていきたいですね。もちろん風邪や生活習慣病なども、小さな不安など丁寧に話をお聞きしながら診療していきますので、気軽に頼っていただきたいです。今後は、「動脈硬化健診」も実施しています。「最近足が痛い」「歩きづらい」「歩くのに時間がかかる」など、足にしか症状が出ていないと思っても、心臓や脳につながる重大な病気が隠れていることもあります。早期発見・早期治療のために、気になる方はぜひお声かけください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

動脈硬化健診 39000円~

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