意外と知らない
小児歯科・小児矯正治療のこと
たくま歯科
(富士見市/みずほ台駅)
最終更新日:2023/06/15
- 保険診療
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虫歯などの治療に通う場所から、予防やクリーニングのために行くところというイメージに変わってきている人も多い歯科医院。それは子どもがかかる小児歯科の分野も同様だ。ただ親自身が子どもの頃の常識とは変わってきているため、何歳から受診したらいいのかなど、今の小児歯科についてわからないという人もいるだろう。「可能であれば、歯が生え始める時期から来ていただきたい」と教えてくれたのは、富士見市東みずほ台にある「たくま歯科」の渡辺卓磨院長。小児歯科・予防歯科を専門としている渡辺院長は、早いうちから歯科医院に通うことで、歯列不正のリスクにいち早く気づけ、矯正もスムーズに始められると続ける。小児の矯正治療のことも含めて、小児歯科についての疑問を渡辺院長に答えてもらった。
(取材日2023年5月18日)
目次
子どもの頃からの小児歯科への通院の習慣が、大人になってからの口腔環境の維持につながる
- Q小児歯科は何歳頃から受診できますか?
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A
生後6ヵ月くらいの歯が生え始める時期から、来ていただくといいですね。小さいうちから、痛みやしみるといった症状がなくても定期的に通院することで、歯科医院に対する恐怖心も減り、その後も通いやすくなると思います。定期検診時には、検査をしてお口の中のクリーニング、フッ素塗布などの予防的処置を行います。定期的に歯科医院に来る習慣がつくと、大人になってからもお口の中を良い状態に保ちやすくなります。若いうちは虫歯予防の意味合いが大きいですが、30、40代になってくると歯周病の予防がメインになります。歯が生える前でも、歯茎にでき物ができたときなど、お口の中に気になる症状があれば年齢に関係なくご相談ください。
- Q小さい頃から受診するメリット・防ぐことがめざせるリスクとは?
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A
まずメリットとして挙げられるのは、歯科医院に通う習慣がつくことでしょう。それにより、虫歯や歯肉の病気の発生や進行防止につながります。お口の中の環境を正常に保つにはご自宅でのブラッシングが大事ですが、定期的に通院されていないお子さんは自己流になってしまい、磨き残しから虫歯になってしまうことが多いのです。小さい頃から磨き残しを定期的にチェックしてブラッシングの癖を正すことで、そのリスク軽減にもつながります。また、不正咬合を早い段階で見つけやすく、小児矯正に着手できることもメリットです。小児矯正は顎の成長を促しながら行うため、抜歯になるケースも少なく、成人の矯正に比べてスムーズに進めやすいです。
- Q小児矯正について教えてください。
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A
小児矯正は大きく2つに分けられ、成人のワイヤー矯正のように口の中に装置を固定したまま行う矯正と、取り外し式の装置を用いる矯正があります。取り外し式の装置を用いる矯正は床矯正と言い、入れ歯にあるような床にワイヤーが取りつけられ、真ん中にネジが配置されています。ネジを回すと装置が広がり、少しずつ顎に歯を収めるためのスペースを作っていきます。だいたい9歳頃から始めて3年ほどかかり、その間の通院は月1回程度です。歯並びは親御さんに似ることも多く、ご家族で通われている方は早い段階でお子さんの歯列不正のリスクに気づきやすいです。親御さん自身が悩まれていることもあるので、一緒にご相談いただくことも可能です。
- Q子どもと接する上で、どういったことを心がけていますか。
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A
子どもだからといって、子ども扱いし過ぎないことを心がけています。それにより少しの緊張感を持ってもらうことができ、スムーズな治療につながります。お子さんの年齢などにもよりますので、その子に合わせてゆるくなり過ぎず、締め過ぎないようにバランスを見ながら接するようにしています。また、お子さんのペースに合わせることも大事です。親御さんを含めてわれわれ大人の考える時間の進め方は、お子さんとズレがあるんです。早く治療をしたいと思ってもその子のペースに合わせて、焦らず取り組みます。特に初診は、あまりに緊張していたり恐怖心があったりするような場合、治療に入らず終わることも大事だと思っています。
- Q小児の治療の流れを教えてください。
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A
まずは、口の中をチェックして虫歯や歯肉炎などがないか確認します。痛みがある場合、神経性の歯髄炎の可能性もあり、その場合は早急に対応しないといけませんが、そうでなければクリーニングで様子をみます。年齢にもよりますが、いきなり治療に入って削る器具などを使うと危ないケースもありますので、数回は治療せずに歯科医院に慣れてもらう段階を踏みます。噛み合わせに問題があって小児矯正を行う場合は、エックス線検査、型採りをして模型の作成、デジタルカメラでお口の中と顔の正面、横顔の撮影を行います。それらをもとに審査し、提携している矯正専門の先生の意見を聞きながら、どういう装置がその子に合うか選択します。
自由診療費用の目安
自由診療とは床矯正/30万円~(※別途ご相談ください)、小児のワイヤー矯正/30万円~(※別途ご相談ください)