衝撃を緩和して歯の破損や外傷の防止へ
スポーツ用マウスガード
しぶえ歯科小児歯科クリニック
(久留米市/北野駅)
最終更新日:2024/04/18
- 自由診療
スポーツにはさまざまなアクシデントがつきもの。格闘技やラグビーなど対戦相手との接触の多いスポーツのほか、野球やバスケットボールといった球技でも競技中の事故で健康な歯を失ってしまうことがある。そうしたリスクから選手を守るために使われるのが「スポーツ用マウスガード」だ。「しぶえ歯科小児歯科クリニック」では、子どもからアスリートまでスポーツに取り組む人々のマウスガードを作製し、その競技人生を支えている。「歯の状態に加えて、取り組んでいる競技やチーム内での役割に応じて、その人にぴったりな一つを作ることが大切です」と澁江拓院長。スポーツに精通した歯科医師としてマウスガードの普及活動にも取り組んでいる澁江院長に、マウスガードの機能や必要性について詳しく教えてもらった。
(取材日2023年9月28日)
目次
コンタクトスポーツだけでなく、さまざまなスポーツで着用を。乗り物での事故から歯を守るのにも有用
- Qスポーツ用マウスガードとは、どのようなものか教えてください。
-
A
格闘技やラグビーの選手が試合中、口の中にはめている色つきのマウスピースを目にしたことがあると思います。それがスポーツ用のマウスガードです。人や物にぶつかったことによる衝撃を和らげ、歯の破損や顎の骨折、唇、舌、頬のけがを防止する目的で使われます。装着することで頭へのショックも大幅に緩和されるため、脳震盪の予防にもつながります。矯正治療に用いられるマウスピース型装置と比べて、厚みと弾力があるのが特徴です。
- Qマウスガードはどういった人に必要なのでしょうか?
-
A
アメリカンフットボールやラグビー、ボクシングをはじめとした格闘技など、選手同士の接触があるコンタクトスポーツに取り組んでいる方はマウスガードの着用が必要です。中でもラグビーやボクシング、空手といった競技では、マウスガードの着用が義務づけられています。その他にも、野球やバスケットボール、サッカーなどの競技でも、ボールや相手の体の一部が接触する可能性があるため、着用をお勧めしています。僕自身、ロードバイクに乗ったりカヌーや山登りの際に着用しています。転倒時の口腔外傷予防や食いしばりに対する歯の保護だけでなく、個人的な考えになりますがバランスや体幹の保持にも効果があるのではないかと感じています。
- Q着用によって息苦しさや話しづらさを感じることはありませんか?
-
A
マウスガードが呼吸を妨げることはありません。ただ、人によっては話しづらさを感じることも。そのため、患者さんそれぞれが取り組む競技やポジション、チームではどのような役割が求められ、普段歯のどの辺りに力が加わっているかなどを詳しく探り、形や厚さを調節しながら、本人が最大限にパフォーマンスを発揮できるマウスガード作りに努めています。マウスガードはスポーツ用品店でも購入できますが、スポーツ歯科の専門の知識・技術を持った歯科医院で作製することで、自分にぴったりな、より安全性にこだわった装置を作ることが可能です。
- Qどれくらいの頻度で作り替える必要がありますか?
-
A
スポーツの種類や本人の歯の状態によって異なります。例えばラグビーの場合、年に1回のペースで新しいものを作ることが多いですね。歯並びによっては、3ヵ月ほどで穴が開いてしまうこともあるようです。長期間使い続けていると変色やにおいの問題が出てきますので、それらが気になり始めたり、入れにくさやゆるみを感じるようになったら作り替えの目安だと思ってください。また、不具合の有無や歯の状態の変化を確かめるために、定期的に歯科医院でチェックを受けることも大切です。
- Q子どもの歯の生え替わりの時期や矯正中でも使用可能でしょうか?
-
A
もちろん使えますよ。歯の生え替わりの時期の場合には、生え替わる箇所やお子さんの成長を見越して設計する必要がありますね。矯正中に関しては、ワイヤーなどの装置にマウスガードが引っかかって取れてしまわないように作ります。生え替わる時期や矯正中は歯の状態が変化しやすいため、できればこまめにチェックを受けてもらいたいと思います。マウスガードについて「自分は使える?」「手入れはどうしたらいいの?」など気になることがあれば、些細なことでも構いませんので何でも相談してください。丁寧にご説明いたします。
自由診療費用の目安
自由診療とはスポーツ用マウスガード/3000円~(年齢や競技によって費用が変わることもあります。)