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王 興栄 院長の独自取材記事

西尾久リウマチ整形外科

(荒川区/荒川車庫前駅)

最終更新日:2024/04/16

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科 main

荒川区西尾久の住宅街にある「西尾久リウマチ整形外科」。痛みや骨折など整形外科の症状に幅広く対応し、特に関節リウマチや骨粗しょう症についての専門的な診断・治療を行っている。日本リウマチ学会リウマチ専門医および日本整形外科学会整形外科専門医の王興栄(おう・こうえい)院長は、大学病院や関連病院でリウマチ性疾患の診療や研究を行い、留学経験もあるリウマチ分野の専門家。「患者さんの生涯に関わる病気を診るために、身近で通いやすいクリニックを開院しました」と話す王院長。明るく温かなスタッフたちとともに、地域医療への貢献と信頼される医療の実現をめざす。穏やかで話しやすい雰囲気の王院長に、同院の特徴などを聞いた。

(取材日2024年3月13日)

子どもから高齢者まで、整形外科の悩みに幅広く対応

こちらではどのような診療が受けられるのでしょうか?

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科1

リウマチ科と整形外科を併設し、痛みや骨折など整形外科のお悩みに幅広く対応しています。中でも関節リウマチや骨粗しょう症についてはより専門的な診療体制を整えました。荒川区はスポーツが盛んな地域ですから、部活動でケガや骨折をした生徒さんや、外傷の治癒と再発防止のためにスポーツ整形外科を受診される方もいらっしゃいますね。ご高齢の患者さんも多く、首・肩・腰の痛みや手足のしびれ、骨粗しょう症、運動機能や移動機能が低下した状態であるロコモティブシンドロームなどの早期発見と治療も行っています。理学療法士によるリハビリテーションにも力を入れ、関節リウマチの治療でも必要に応じて運動療法を取り入れています。また最近では、近隣の小学校から子どもの側湾症の検査を依頼されるケースが増えました。

さまざまな症状の方がいらしているのですね。

そうですね。私は「患者さんにとって身近な場所で医療を提供したい」という思いから、開業の道を選びました。めざすのは患者さんと一緒に病気を治療するクリニック。患者さん一人ひとりに丁寧に向き合い、その気持ちに寄り添いながら治療を進めています。痛みを感じていたり足腰に問題があったりする患者さんもいらっしゃいますから、院内はバリアフリーの環境を重視しました。部屋の境目の段差を避け、移動が楽にできるようスペースを広く取り、診察室・検査室・リハビリテーションルーム、廊下やトイレなどを、できる限りゆったり配置しています。

診療の際に心がけていることをお聞かせください。

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科2

当院のロゴマークは「仁」の字をアレンジしたものです。これは、腰かけた人が「ニ」から立ち上がろうとする姿。患者さんのQOL(生活の質)を維持・向上するために治療を行い、より充実した生活を送っていただけるよう努力する当院の姿勢も表現しています。同じ病気でも、基礎疾患の多い方や高齢の方、不調を抱えながら仕事を続けなくてはならない方、スポーツが原因の障害があってもスポーツをやめられない方など、それぞれ状況は異なります。患者さんを取り巻く家庭や仕事、社会にも目を配りながら、丁寧に寄り添う診療を心がけています。また、リウマチ性疾患は治療期間が長くかかることが多いため、医師の治療方針や考え方とのマッチングも大切です。すでに治療中の方で転院先を探されているなら、当院を一度訪ねていただければと思います。

専門的なリウマチ性疾患の診療とリハビリテーション

先生はリウマチの専門家でいらっしゃるのですね。

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科3

私はリウマチ専門医であり、整形外科専門医です。整形外科の疾患の中でもリウマチ分野は少し異質なんです。私自身が免疫の働きに関心があったことに加えて、リウマチ分野を専門とする恩師との出会いにより、この分野に進もうと決めたんです。母校である昭和大学の付属病院、リウマチ専門の病院として知られる新潟県立リウマチセンターで診療経験を積んだ後、フランスのパリ大学のリウマチ科に留学しました。帰国後、当時荒川区にあった東京女子医科大学東医療センター、新宿区の東京女子医科大学病院膠原病リウマチ痛風センターで診療と研究に従事し、2021年に開業しました。

リウマチ分野の専門診療について教えてください。

関節リウマチの場合、関節機能が保たれている方と、残念ながら関節破壊が進行してしまった方に大別されます。どちらも患者さんの症状や体調に適応した治療薬を使用することは変わりません。しかし病気が進行した方については、整形外科の視点から傷んだ関節機能を評価し、患者さん一人ひとりに合わせたリハビリテーションの実施計画を立てて、理学療法士による運動器のリハビリテーションや機器を使った物理療法などで運動機能の改善も図ります。また、関節リウマチが疑われる方に早期診断が行えるよう、院内の検査機器を充実させました。血液検査で診断できない場合は、関節超音波検査による画像診断も用いて早期治療につなげていきます。

リハビリテーションを重視する理由をお聞かせください。

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科4

リウマチ性疾患では手や足の関節が損傷し、患者さんの体の動きが制限されることが多くなります。そこで当院では運動器のリハビリテーション治療にも力を入れ、患者さんのQOL(生活の質)の低下の抑制に導くことを大切にしているのです。多くの方にご利用いただいていますが、予約管理システムを導入してできるだけスムーズな診療に努めています。また、当院の周囲には多くの急性期病院が点在していますが、退院後も普段の生活に早く戻れるように、リハビリテーションを続けたほうがいい患者さんもいらっしゃいます。そのような場合にも、当院で通院によるリハビリテーションを提供可能です。リハビリテーションを担当するのは、計5人の理学療法士や作業療法士たち。関節リウマチの手に有用とされるエクササイズプログラムなどを取り入れながら、運動機能の向上やロコモティブシンドロームやフレイルの予防に取り組んでいます。

リウマチ科と整形外科を併設するメリットは何でしょうか?

リウマチ性疾患は膠原病などの免疫異常が主な原因のため、薬などを使う内科的治療は重要です。関節リウマチに対しても現在は多様な治療薬が開発され、治療にはより高度な専門知識が求められます。私もリウマチ分野の専門家として、そうした治療薬の中から患者さんに適したものを選んで、ご提供しています。一方で関節リウマチの症状は手のこわばり、関節の腫れや変形、痛みなど関節に関連するものが多く見られます。患者さん自身もこわばりや痛みでお困りの方は多く、そうした病変にアプローチしやすいのは整形外科だと考えています。当院でも関節の痛みを止めるための注射を打つ他に、筋力の強化や関節可動域の維持をめざした運動療法の提供など、整形外科で症状の緩和・改善に向けてお手伝いできる部分は多いのです。

この地域に根差し、信頼される医療の実現をめざす

関節の痛みはリウマチ関連の病気を考えたほうがいいですか?

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科5

痛みの原因を探るためには、血液検査に加えてリウマチ分野の専門家による症状のスコア化や分析が重要です。リウマチ性疾患に限らず、更年期の影響が考えられるケースも多いんですよ。手の関節の痛みで受診される40~50代の女性の患者さんの多くが、更年期に起こる関節症状だともいわれています。更年期に女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が低下することで、手指の痛みやしびれ、関節の変形などが生じると考えられるのです。

こちらのクリニックは、スタッフの方の対応も明るく気持ちが良いですね。

当院のスタッフは、みんな明るくて温かいんです。開業から3年、多少の入れ替わりはありましたが、スタッフと患者さんは良い関係性を築けているように思います。この辺りが地元だというスタッフが多く、院内は下町ならではのアットホームな雰囲気です。患者さんがスタッフに「ありがとう」とお声がけくださることもあり、それがスタッフの活力になっているようです。患者さんに頼りにされているという喜びが、見えない力を与えているのかもしれません。

最後に、地域の方にメッセージをお願いします。

王興栄院長 西尾久リウマチ整形外科6

整形外科には、私の専門とするリウマチなどいくつかの分野があります。ゆくゆくはその分野一つ一つを強化して、より専門性の高い診療を提供していきたいですね。私は「医療の本質は、人と人とのつながりから築かれる信頼関係にある」と信じているんです。人情味あふれるこの地域で、一人ひとりの患者さんに寄り添い信頼される医療を実現できるよう、力を尽くします。

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