全国のドクター9,336人の想いを取材
クリニック・病院 158,521件の情報を掲載(2024年5月18日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市浪速区
  4. なんば駅
  5. クレモト歯科なんば診療所
  6. 呉本 勝隆 院長

呉本 勝隆 院長の独自取材記事

クレモト歯科なんば診療所

(大阪市浪速区/なんば駅)

最終更新日:2023/10/26

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所 main

なんば駅徒歩5分にある「クレモト歯科なんば診療所」は、根管治療を専門とする呉本勝隆院長が2015年5月に開業。その専門性の高い技術力に加え、保険診療・自費診療にかかわらずマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用した精密な治療の提供に努めている。現在同院が注力しているのは、小児の発育を口からサポートする筋機能矯正治療法。歯の健康を損なってからではなく「歯が悪くならない人生を過ごしてもらいたい」との思いから、女性歯科医師を筆頭としたチームで診療にあたっている。組織力の拡大と後進の育成で、より多くの人を救い社会貢献をしたいと語る呉本院長に、同院の特徴や力を入れる筋機能矯正治療法、今後の展望やスタッフ教育などについて話を聞いた。

(取材日2022年11月15日)

小児の正常な発育をサポートする筋機能矯正治療に注力

クリニックの特徴を教えてください。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所1

歯を残すための根管治療に特化し、その治療クオリティーを最大限に高めるための専門性のある技術力と、治療精度をより高めることを目的としたマイクロスコープを保険診療・自費診療にかかわらず提供に努めているのが特徴です。大切にしているのは、患者さんが来院した原因、例えば虫歯ができた根本原因を追求し解決すること。ほとんどの場合、歯磨きの上手・下手ではなく歯並びや噛み合わせが大きく問題に関与しています。そのために初診では顔写真7枚、口腔内写真9枚、3種のエックス線でそれぞれ撮影するなど資料取りを重視し、その上で歯列や骨格はもちろん、目の大きさの違いやしわの出方など顔貌を分析して「悪くならない口内環境づくり」をめざします。そして現在は子どもの正常な発育をサポートする小児の筋機能矯正治療法にも力を入れています。

筋機能矯正治療法とはどんな治療ですか。

小児向けの予防的矯正治療システムで、口呼吸や偏った筋肉の使い方など、顎の正常な発育を妨げる習慣を補正することによって、呼吸機能や姿勢の改善、習癖の是正、顎顔面の骨の正常な成長を促し、結果的に正しい歯並びにつなげることをめざす治療です。骨が成長している段階を逃してしまい大人になってからだと、外科手術でしか改善できなかったり、また理想的な治療成果が得られなかったりすることも。4歳から10歳くらいまでの間にスタートし、一番大切な成長期にアプローチすることで、将来の睡眠時無呼吸症候群や顎関節症などの予防などにもつながっていきます。

実際にどんな治療、施術を行うのですか。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所2

マウスピースのような装置をお渡しして、ご自宅で装着していただきます。院内では「アクティビティー」と呼ばれる筋力トレーニングや、舌の位置を正しい場所に持っていくことで鼻呼吸ができるようにするなどのお口の訓練を専用ルームで行い、学んだことをご自宅でも毎日行っていただけるよう指導します。いずれも痛みや恐怖心が生じるようなものではなく、親子で楽しく取り組めるものですよ。成長には個人差があるため、終了年齢はそれぞれ。1ヵ月に1回通院していただき、歯並びや顎の成長状況、骨の硬さをエックス線で確認しながらトレーニングを続けていきます。また、補助的にワイヤー装置を用いることもあります。

子どもたちに「歯が悪くならない人生」を

お子さんが嫌がらずにできるか、心配される保護者の方もいるのではないでしょうか。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所3

アクティビティーを指導する女性スタッフが、さまざまな工夫を凝らしてくれています。特に心がけているのが、とても些細なことでも大げさに褒めることだそう。当院に来るのは1ヵ月に一度で、その他の日は保護者の方と自宅で行っていただくため、お子さんのモチベーションがかなり下がってしまう子もいるんです。ですから下がってしまったモチベーションを、クリニック滞在中にどれだけ向上させられるかが課題となります。お子さんの性格を見ながら褒め方を変えることで、上手にやる気を引き出していくのがポイント。クリニックではその日その時のお子さんの様子しかわかりませんが、お子さんと保護者の方との関係もしっかりと分析しながら指導してくれています。

なぜお子さんの筋機能矯正治療法を始めたのですか。

これまではいかに諦めずに歯を残すか、インプラント治療をはじめ、歯を失ったところをどうするかを考えてきました。しかし私自身に子どもが生まれたことがきっかけで「歯が悪くならないような環境をつくるのが一番大切だ」と改めて思ったんです。歯が悪くなってから治すのではなく、歯が悪くならない人生を過ごせるように子どもを育てたいなと。筋機能矯正治療法は成長を阻害するような習癖の改善を図ることはもちろん、クリニックに定期的に来院する習慣もでき、万が一虫歯ができ始めていても早期発見できたり、磨き残しなどがないかを確認してブラッシング指導もできたりとたくさんのメリットがあると考えています。

同法人で保育園も運営していると伺いました。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所4

はい。私が理事長を務める法人では、クリニックとしては珍しいですが、2つの保育園を運営しています。保護者の方はお子さんに虫歯など目に見えるお口のトラブルがあって初めて来院されますが、もっと早い段階で「この子は口呼吸している」「歯並びを悪くする習癖がある」などがわかれば早期に介入ができ、より良いサポートができると考えています。当法人内の保育園と連携し、保育士を通じて保護者の方にこのようなアプローチができれば、どんどん良い影響が広がっていくのではないかと考えているんです。現時点ではまだ具体的な取り組みはできていませんが、お口に関する知識を共有し、利用者の方々のデンタルIQを高め、健康なお口を持つお子さんを増やしていくのが目標です。将来的には当院で保育士や保護者を対象としたセミナーなども開催できればと考えています。

影響の輪を拡大し、社会貢献できる組織をめざす

今後のお取り組みについても教えてください。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所5

一人の歯科医師が一生涯を通じて救える患者さんには限りがあります。例えばそれが3000人であっても十分に尊いことだとは思いますが、私はもっとその影響を拡大していきたいと思って組織をつくっています。私と思いを同じくする歯科医師が10人いれば、その影響の輪も10倍になり、より社会貢献につながると思うからです。例えば、席数限定の高級料理店なら喜ばせることができるのはほんの数人ですが、どこにでもあるうまいチェーン店なら何十万人も楽しませることができる。それを私の組織で実現したいんです。そのためには、どこのクリニックに行っても専門性の高い治療が受けられるよう、歯科医師の教育面も重視して取り組んでいます。それを実現することで、結果的により多くの患者さんを救うことができ、社会に対して貢献できる組織になれる。それをつくり上げる道のりが私の人生であり、今とても楽しいですね。

クリニックでの教育の特色も教えてください。

歯科医師は私が指導していますが「歯を診る前に人を診る」よう伝えています。患者さんが記入してくださった問診票から読み取れる住所や年齢一つとってもすべてがつながっていると私は思っているからです。歯を診るのではなく歯列を診て、骨格を診て、最終的にはその方のバックグラウンドもしっかり診ること。それが最も重要だと考えています。また、当院の歯科衛生士は、ほぼ毎晩、全員が自主的に残って練習するなど、技術的にも人間的にもレベルの高い歯科衛生士ばかりだと感じています。毎年新人が入職し、後輩を指導するというシステムもできあがっている他、外部の歯科衛生士の方を招いて勉強会も実施しています。

読者の方々にメッセージをお願いいたします。

呉本勝隆院長 クレモト歯科なんば診療所6

歯は全身の健康においてとても重要なもので、歯を失えばその分、要介護リスクが高まることがわかっています。健康を損なえば、医療費がかかるのはもちろんのこと、介護施設にお世話にならなければいけない将来が待っているかもしれません。目先のお金を気にして妥協した治療をした結果、将来的により高額な費用が必要になることもあります。健康がすべてではありませんが、健康であるに越したことはないでしょう。全身の健康とつながりがある歯への投資は決して無駄ではないと考えます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マイクロスコープを用いた治療(自由診療の場合):/3000円~
ホワイトニング:1万6500円~
筋機能矯正治療:38万5000円
インプラント:44万円~
マウスピース型装置を用いた矯正:44万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access