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吉田 賢慈 院長の独自取材記事

吉田歯科医院

(北葛城郡王寺町/王寺駅)

最終更新日:2024/04/15

吉田賢慈院長 吉田歯科医院 main

大和路線・王寺駅南口より徒歩3分のビルの4階にある「吉田歯科医院」。院内はまるでカフェのような落ち着いた雰囲気で、待合室にある大きなソファーではゆったりとくつろぐことができる。院長の吉田賢慈先生は物腰がやわらかく、穏やかで話しやすい雰囲気が印象的だ。1977年に開業し、長年地域で信頼されてきた父の歯科医院の看板を引き継ぎ、2013年に開業した。吉田院長は大手カフェチェーンでの勤務経験から、患者の好みや環境などをじっくりヒアリングし、個々の患者に合わせてカスタマイズした治療を提案することを重視している。リラックスできる環境で出迎え、話に耳を傾け、適切な治療をめざす。カフェと歯科医院の共通点、患者への想いなどをじっくりと聞いた。

(取材日2024年3月21日)

カフェのような歯科医院をめざして

もともとは歯科医師をめざされていなかったそうですね。開業の経緯を教えてください。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院1

私の父は歯科医師でした。幼い頃、父が忙しそうに仕事をしているのを見て、「歯科医師の仕事は大変そうだ」と感じたことを覚えています。その影響で歯科医師の道は選ばないほうがいいと、長い間思っていました。しかし大学卒業を前に就職活動を始めた時、考えが変わりました。たとえ忙しく大変でも、自分の納得のいく仕事を、自分なりに工夫しながらやっていきたいと思ったんです。その時に思い浮かんだのが、父の歯科医院を継ぐことでした。そこで再び大学に入学して、歯学を学び始めました。父の仕事をただ継承するのではなくて、自分なりの歯科医院にするために生かしたのは、学生時代に大手カフェチェーンでアルバイトをした経験でした。当院はさまざまな意味合いで、カフェのような歯科医院をめざしています。

「カフェのような歯科医院」とはどのような意味なのでしょうか。

さまざまな視点がありますが、一つは「カスタマイズ」です。私の働いていたカフェではドリンクを、ミルク多め、ソース追加などとカスタマイズすることで、お客さんは自分のオリジナルの味を見つけることができました。しかしメニューは種類が多く、カスタマイズできることを知らない方もいるため、私はその人の好みを聞いてドリンクの提案をしていました。歯科治療にも同じことがいえると思います。治療はただ削って詰めるだけではなくて、さまざまな選択肢があります。補綴するにも色や形、接着剤まで組み合わせを考えれば千差万別です。その中で、患者さん自身の性格や環境に合うようにカスタマイズすることで、より満足度の高い診療になると考えています。美しさの基準も人それぞれで、現在の歯の色に合わせたい人もいれば、より白い歯にしたい人もいます。私は患者さんの好みを聞き出して、その人らしい治療のためにサポートしたいと考えています。

院内もおしゃれで居心地が良く、カフェを思わせる雰囲気がありますね。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院2

空間の居心地の良さも私がカフェから学んだことです。そのカフェチェーンのアメリカの店舗を訪れた時、店内にゆったりとした質の良いソファーが置かれていました。私はコーヒーを1杯注文しただけなのに、こんなに良いソファーに座らせてもらえるのかと、とてもうれしかったことが印象に残っています。患者さんにも診療を待っている時間をなるべくリラックスして過ごしてほしいという思いから、歯科医院らしさを極力なくした居心地の良い内装を選びました。そして、こだわりのソファーを置いています。とても座り心地が良いので、私も休憩中にこっそりソファーでくつろぐことがあるくらい、お気に入りのソファーです。中にはうたた寝をしてしまう患者さんもいますよ。

患者の環境に合わせた治療を提案

院内の設備や得意な治療についてお聞かせください。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院3

口腔外バキュームを全席に配置しています。CTも備え、3次元的な診断につなげられます。精密な診断は効率の良い、適切な治療には欠かせないので、とても重視しています。当院は患者さん一人ひとりに合わせた総合的な治療を心がけていて、特定の治療法に特化しているわけではありません。ただ、患者さんにあまり大きく口を開けていただかないで治療をすることは、私の得意分野かもしれませんね。私が幼い頃に父親の太い指で口を開けさせられるのがつらかったので、患者さんになるべく苦痛を感じてほしくないと思い、そのようなやり方にたどり着きました。歯周外科やインプラントの勉強会には定期的に参加しているので、この分野にも自信があります。しかし、患者さんによってどのような治療を望むかどうかは異なりますし、適切な治療は人それぞれ違いますので、私の得意分野を押しつけるのではなくて、あくまで患者さんに合った診療をしたいと考えています。

適切な治療は人によって違うというのはどういうことなのでしょうか?

人によって感じることや大切にされていることは違います。その人の生活スタイルや性格に、できる限り寄り添い、合わせた治療をしたいと思っております。例えば、痛みに敏感な人、痛みには強いですが、口の中を触られることが苦手な人等、患者さん一人ひとりによって配慮する点が変わってきます。また、治療内容に関しても、その人に合った治療を考えることが、適切な治療につながると思っております。患者さんにたくさんの選択肢を与えてあげられるように、手段を増やし、知識と技術を磨いていますが、得意分野を勧めるのではなく、患者さんの理想を一緒にめざすことを大事にしています。

患者さんの理想はどのように聞き出しているのでしょうか。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院4

治療に選択肢が生まれたらその都度ヒアリングしていますが、口の中の環境を見たらその人が大事にしていることは何となくわかります。きれいに手入れをしている方はどんな細かいこともこだわりますし、奥歯はボロボロだけど前歯はきれいな人は見えるところが気になる人だったりします。中には介護などで自分のことには目を向けられずに歯が悪くなってしまった人もいます。患者さんの状況によって可能な治療が限られる場合もありますが、その中でご本人が何を大事にしたいのか丁寧に聞いています。

ヒアリングと説明を納得するまで徹底する

自由診療と保険診療ではどちらに重点を置いているのでしょうか。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院5

どちらということはなく、状況に適した診療を選んでもらっています。患者さんの中には保険診療の範囲内で治療してほしい人もいれば、自由診療でしっかり治療したい人もいます。保険診療を希望された場合でも症例によっては自由診療を提案しますし、逆に自由診療を希望されても保険診療でできることがあればお話しします。どちらが良いということではなく、状況に応じた選択が大切です。自分自身、納得しないまま進むのが嫌なタイプなので、患者さんにもとことん納得した上で治療に臨んでほしいと思っています。

スタッフの方たちが生き生きと働いている様子が印象的ですね。

スタッフにはそれぞれの現場の判断をある程度委ねています。特に増設した予防ルームの内装は、ほとんどスタッフに任せました。私から具体的な指示を出すのではなく、現場をよく知るスタッフに任せることで、良い結果が得られるのではないでしょうか。自分で工夫する余白があることが仕事の面白みだと考えているので、スタッフを信頼して自由に働いてもらっています。またスタッフには、可能な限りさまざまなポジションの業務経験をお願いしています。これもカフェで学んだことの一つです。他のポジションでの経験から、それぞれの仕事の難しさや、どのようにサポートできるかが理解できます。自由に働きながらも、互いに協力し合える環境が理想的ですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

吉田賢慈院長 吉田歯科医院6

今後の展望としては、予防歯科で来院する患者さんが増えたので歯科医師やスタッフを増やして、多くの患者さんが気軽に来院できる環境を保ちたいです。私たちのことは、歯のことをよく知っているご近所さんと思ってもらえたらうれしいです。また、歯科治療にはいろいろな方法があることを知ってほしいです。「こうなりたい」という希望を遠慮なく伝えてくれたら私たちが提案しますので、一度ご来院ください。同じ症状でもアプローチが異なる場合もあるので、一緒に悩みながら自分に合った治療を探しましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ジルコニアインレー、セラミックインレー・・・5万5000円~
ジルコニアクラウン、セラミッククラウン・・・11万円~
インプラント治療・・・47万3000円~
再生療法・・・7万7000円~
入れ歯・・・5万円~
ホワイトニング・・・1万6500円~

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