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記事公開日:2024/04/15

最終更新日:2024/04/12

ケアミックス病院で働く看護師の仕事内容・働くメリット・志望動機事例をご紹介

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看護師が働く場所としては、さまざまな選択肢があります。これまでご紹介してきたように、ひと言で病棟勤務といっても、急性期から回復期、慢性期など多種多様な病棟があります。

この記事では、ケアミックス病院をピックアップし、病棟看護師の仕事内容や魅力、やりがいなどを紹介。ケアミックス病院で働くことに興味がある人はもちろん、ケアミックス病院での看護師の仕事について知らなかったという人にとっても、選択肢の幅を広げるヒントになるでしょう。


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1 ケアミックス病院とはどのような施設?

ケアミックス病院とは、厚生労働省の定義によると「一般病床と療養型病床または精神病床の混合型の病院」のことです。しかしながら明確な基準があるわけではなく、多くの場合、一般病棟と療養病棟など複数の病床機能を併せ持っている病棟を指して用いられます。一般的には、急性期、回復期、慢性期など複数の機能を有する病棟をケアミックス病院と呼ぶことが多いようです。

急性期の治療をはじめ、回復期から慢性期のケア、在宅復帰や看取りまで対応可能な病棟として広く捉えられています。

●ケアミックス病院の種類

ケアミックス病院とひと口にいっても、担っている機能によってさまざまなタイプがあります。
・急性期病棟+回復期リハビリテーション病棟+療養病棟  
・急性期病棟+地域包括ケア病棟+回復期リハビリテーション病棟+療養病棟  
・高度急性期・急性期病棟+地域包括ケア病棟+緩和ケア病棟  
・回復期リバビリテーション病棟+療養病棟  
などが代表的な例です。

上記に加え、訪問看護や訪問介護の機能を併せ持つ病院、介護施設併設型などもあります。 

2 ケアミックス病院の看護師が担う役割や仕事内容

ケアミックス病院の特徴は、シームレスな医療の提供です。急性期・回復期などの治療や、手術後のケアから看取りに至るまで患者を転院させることなく、患者の状態に合わせて一貫したケアを提供できます。

基本的な業務内容は、一般的な病棟看護師と比べて大きな違いはありません。ただし、ケアミックス病院の場合、複数の病棟機能を備えているため、機能ごとの病棟に配属されることが大半です。例えば急性期病棟に配属された場合と、回復期病棟に配属された場合では、機能によって業務が異なります。ここでは、ケアミックス病院の看護師が担う主な仕事について紹介します。

●ケアミックス病院の看護師に関する共通業務

・身体管理・ケア
バイタルサイン測定、点滴、採血などの診察補助を行います。

・健康管理
健康管理、排せつ・入浴の補助といった体の清潔ケアなど、入院病棟で必要となる一般的な身体管理をサポートします。

・病棟の環境整備・療養環境整備
病棟の環境や療養環境を整え、清潔に保つことで、患者が安全に心地よく入院生活を送れる環境を提供します。

・患者の受け入れ
入院患者の受け入れや退院患者の手続きなどを実施します。実務的な役割や仕事のみならず、患者自身や患者の家族の意向をくみ取りながら適切なサポートを実現するため、聞き取りやコミュニケーションが大切になります。

・カンファレンスへの参加
より良いケアを提供するための協議・会議に参加します。医師や薬剤師はもとより、状況によっては理学療法士や作業療法士、言語聴覚士なども参加し、他職種間の連携を図ります。
ケアミックス病院の場合、患者の状態に合わせて同じ病院内で転棟する場合も多いため、看護師間の情報共有や連携、密なコミュニケーションも重要になります。

●配属病棟ごとに異なる業務

例えば急性期機能の病棟に配属された場合には、一般の急性期病棟の看護師と同じく、重症患者の全身管理や術前・術後の管理が主な業務に。また回復期病棟では在宅復帰支援も重要な役割になります。加えて病棟によっては、終末期の療養患者を担当し、緩和ケアの補助を行うケースも。このように、配属病棟の機能によって求められるケアが異なるのです。

3 ケアミックス病院で働く看護師のメリットと注意点 

ここでは、看護師としてケアミックス病院に勤務する際のメリットと注意点をご紹介します。

●ケアミックス病院で働く看護師のメリット

・これまでのスキルが生かせる
多様なケアを必要とするケアミックス病院では、急性期病棟や回復期、慢性期病棟での経験など、これまでの経験や培ってきたスキルが生かせます。

・スキルの幅を広げられる
将来的に知識や技術の幅を広げたいと考えている人にとって、急性期、慢性期、回復期など、さまざまなフェーズの患者を看護するケアミックス病院は、新たなスキルを身につけ、幅広い看護経験を積める職場です。

・院内でのキャリアチェンジがスムーズ
複数の役割の病棟を持つケアミックス病院では、「キャリアチェンジしやすい」というメリットがあります。例えば急性期から回復期など、別の病棟で働きたいと思ったり、慢性期病棟で働いているが急性期病棟での看護スキルを得たいと考えたりした際に、病院内での異動が可能な場合も。新しい挑戦を慣れている病院でできるのは、大きなメリットといえるでしょう。  

・ライフスタイルやライフステージに合わせて柔軟に働きやすい
複数の特性の病棟があるため、転属の選択肢が広く、ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすいというメリットがあります。例えば結婚や出産、介護などで不規則な時間での勤務が難しくなったときは、夜勤や休日の呼び出しが少ない慢性期や回復期の病棟へ移るといった対応が可能な場合もあります。

●ケアミックス病院で働く際の注意点 

・必ずしも希望どおりに配属されるとは限らない
前述のように幅広い患者のケアを担う分、配属先の選択肢が多く、多様な働き方が選べるというメリットがあるものの、必ずしも希望どおりの配属先に着任できるとは限りません。意図しない分野での勤務を避けたい場合や強く希望する配属先がある場合には、事前に問い合わせをする、もしくは面接時に伝えるようにしましょう。

・専門的なスキルや経験値を高められないケースも
複数の機能を有するケアミックス病院の場合、選択肢が多いというメリットの反面、専門性を高めにくい状況になる可能性があることも念頭に置いておきましょう。ある特定の分野に対してやりがいを感じている中でも、職場の都合によって領域の異なる病棟に異動を命じられるケースも想定され、理想のキャリアプランが中断してしまう可能性もあります。 

4 ケアミックス病院の看護師に向いているタイプ

どんなタイプの人がケアミックス病院の看護師に向いているかをまとめました。

・特定の領域ではなく、幅広い分野に興味がある人
急性期、慢性期、回復期など、さまざまな状態の患者を支えるケアミックス病院は、幅広い看護経験を積みたいと考えている人にお勧めです。また、広い分野に興味がある、あるいは自分がどの領域に向いているかわからないという人にとっても、同じ院内でさまざまな分野を経験できるケアミックス病院は有力候補になるでしょう。

・ライフステージに合わせて働き方を変えながら長く勤めたい人
ケアミックス病院の場合、異動希望さえ通れば、転職することなく同じ病院内で異なる分野を担当できます。そのため、自分自身のライフステージに合わせて働き方を変えたいと願っている人にとっては好条件に。例えば、今は急性期を担当してスキルを磨き、ゆくゆくはワークライフバランスを重視して、オンコールの少ない慢性期を担当したいという人にとっては希望がかないやすい職場といえます。

・切れ目のない医療に従事したい人
長期的なケアの一員として、シームレスな医療に携わりたいと考えている人に向いている環境です。例えば急性期から回復期など、長いスパンで患者を診ることができるので、患者が回復していく過程を支えることにやりがいを感じる人に向いているでしょう。

 5 ケアミックス病院への転職に役立つ、志望動機の書き方

一般病院への就業経験しかない場合など、ケアミックス病院への就職・転職を希望する人の中には、志望動機をどのように書いたら良いか迷う人もいるかもしれません。 ここまで解説してきたケアミックス病院の特性を踏まえた上で、これまでのキャリアや考えられるケースごとに、志望動機の記入例を挙げます。参考にしてみてください。

【志望動機事例】急性期病棟からケアミックス病院へ転職するケース
私はこれまで6年間、急性期病棟で勤務してきました。救急搬送後の治療やケアを経て急性期を脱した患者さまが、転院・退院していく姿を見送る度に、元の生活に戻れるまで見守りたいという思いが強くなりました。もっと長期的な経過を視野に入れながらケアにあたりたいという志が芽生え、急性期病棟からの転職を決意しました。
手術から術後ケア、療養、リハビリテーション、看取りまで一貫した医療を提供する貴院であれば、これまで急性期の現場で身につけた技術や経験を生かしつつ、より長期的な視点で患者さま一人ひとりに向き合えると考えております。培ってきた迅速かつ的確な看護技術を発揮しながら、回復期の患者さまへの看護など新たな分野のスキルアップにも積極的に取り組み、ケアの幅を広げてまいります。
【志望動機事例】慢性期病棟からケアミックス病院へ転職するケース 
私は看護学校を卒業後、慢性期病棟で5年間にわたり勤務しています。慢性期病棟で勤務する中で、慢性期に至る前段階のケアに関しても熟知した上で適切な看護を実践して患者さまを支えたいという思いが年々強くなり、転職を決意しました。
貴院のホームページを拝見した時、急性期から看取りまでのシームレスかつ丁寧に対応するための体制、患者さまとそのご家族に寄り添う医療・看護方針などに感動し、自分もその一員になりたいと思い、志望しました。

●志望動機はポジティブな表現を意識する

自身の経験に関するエピソードを盛り込みながら、自分の長所をしっかりとアピールし、働くことへの意欲や向上心などポジティブな表現を心がけましょう。また、どの病院にも言えるような志望動機ではなく、志望先だからこその理由を、その病院の魅力や力を入れている部分に注目して盛り込むと良いでしょう。

また志望理由が金銭面や勤務時間などの条件面に偏りすぎると、採用担当者に「自分の都合ばかり」という印象を与えてしまい、マイナス要因になってしまう可能性もあるため、そういった観点での注意も必要です。

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【例文30選】看護師の履歴書「志望動機」の書き方|診療科目・施設別にご紹介

 6 ケアミックス病院での看護の仕事の見つけ方

急性期から回復期、慢性期、さらには看取りに至るまで、複数の機能を有するケアミックス病院は、さまざまな状態にある患者やその家族から頼りにされる存在です。そういった職場で働くことは、看護師にとって大きなやりがいになります。

当サイト「ドクターズ・ファイル ジョブズ」では、ケアミックス病院の看護師の求人を多数掲載しています。

エリアや駅、雇用形態はもちろん、「ブランクOK」「子育てママ在籍中」「退職金あり」などのこだわり条件でも絞り込めるので、自分が重視している条件で求人を探しやすいです。ぜひ活用してみてください。

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◇  ◇  ◇

今回は、ケアミックス病院における看護師の仕事内容や働く環境、やりがいなどについてご紹介しました。今後、地域医療がますます推進されていく超高齢社会において、幅広い分野のケアを担うケアミックス病院は、看護師としての可能性や選択肢を広げる絶好の職場ともいえます。

看護師として充足感や達成感のある仕事を求めている人は、ぜひ本サイトで紹介している求人を参考に検討してみてください。

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こちらの記事の執筆者
花野 静恵

大学卒業後、編集制作会社でレジャー情報に関する雑誌編集、ウェブサイトの立ち上げに携わる。紙媒体の企画から執筆まで一貫して携われるステージを求めて北陸・金沢の出版社へ。30歳を機にUターンし、名古屋の編集プロダクションへ。2011年からフリーランスのライター、エディター、ディレクターとして医療や介護、レジャー、教育、スポーツなど多分野の情報発信を手がける。

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