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記事公開日:2024/04/30

最終更新日:2024/05/08

歯科衛生士の雇用形態|直接雇用と派遣の違いをご紹介

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歯科衛生士とひと口にいっても働き方はさまざま。一見同じように働いていても、実は雇用形態が違う場合は珍しくありません。雇用形態は大きく分けて「直接雇用」と「派遣」の2つあり、雇用条件や働き方が異なります。
この記事では、歯科衛生士における直接雇用と派遣の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。「直接雇用の歯科衛生士」と「派遣歯科衛生士」を知って、自分はどう働いていきたいか、選択のヒントにしてみてください。

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1 直接雇用の歯科衛生士とは?

直接雇用は、その名のとおり勤務先の医療機関(歯科医院や病院)と歯科衛生士が直接雇用契約を結ぶ働き方で、正社員や契約社員、パート、アルバイトなどがあります。給料は雇用主である医療機関から支払われ、ボーナスや退職金、社会保険、福利厚生などを受けられるかどうかは医療機関のルールに従います。
同じ直接雇用でも、正社員と契約社員、パート・アルバイトによって、給与や労働時間といった待遇や労働条件に違いがある職場が少なくありません。

2 派遣の歯科衛生士とは?

派遣の歯科衛生士の雇用主は、勤務先ではなく派遣会社です。歯科衛生士における派遣という働き方は、以前は法律で認められていなかったため、「派遣歯科衛生士という働き方はありなの?」と疑問に思う人がいるかもしれません。しかし2006年に規制が緩和され、条件制限下で派遣歯科衛生士が解禁となりました。
給与は派遣会社から支払われ、基本的には時給制です。また福利厚生も派遣会社のものが適用されるので、同じ職場で働いていても直接雇用の歯科衛生士とは異なります。有給休暇は派遣歯科衛生士も利用可能ですが、実際に勤務している職場と派遣会社の両方に申請する必要があることを覚えておきましょう。

派遣歯科衛生士の就業図

派遣歯科衛生士の就業図

次に、派遣歯科衛生士は実際にどんな場所で働けるのかを解説します。

・医療機関以外は全面解禁

前述のとおり、派遣歯科衛生士は条件つきで解禁となっています。その条件の一つが就業先。有料老人ホーム・デイサービス・特別養護老人ホーム・社会福祉施設・企業など医療機関以外の場所で行う派遣歯科衛生士の業務は、現在は全面解禁されています。

・医療機関では産休代替と紹介予定派遣が解禁

歯科医院や病院などの医療機関においては、常用型派遣(長期にわたる常時雇用)は禁止されています。産休代替(産休や育休の歯科衛生士の代わりに就業する場合)や紹介予定派遣(3~6ヵ月後に正社員など直接雇用に切り替わることを前提とした派遣)の場合のみ、歯科衛生士の派遣が認められています。

派遣歯科衛生士が同じ職場で働き続けられる期間は、最大3年までと定められています。ただし、病棟が変わったりシフトを決定する人が違ったりする場合は異なる職場と見なされ、同じ職場で働き続けられる場合があります。

また、派遣歯科衛生士の求人は、人手不足や産休代替によることが多いため、即戦力が期待され、スキルや実績が重視されます。

3 直接雇用の歯科衛生士として働くメリット・デメリット

直接雇用の歯科衛生士には、正社員や契約社員、パート・アルバイトがありますが、派遣歯科衛生士の働き方と比較しやすいように、ここでは主に正社員のメリット・デメリットを説明します。

●直接雇用(正社員)のメリット

・無期雇用

直接雇用の正社員は無期雇用で、雇用主も基本的には長く働いてもらうことを前提としています。正社員の場合は月給制のため、安定した生活を送りやすいといえるでしょう。また長期的に同じ職場で働くことで、チームワークが取りやすく、スタッフ同士での意思の疎通がしやすくなる面も。

・ボーナスや退職金が支給される職場もある

職場によって有無は異なりますが、ボーナスや退職金が出る場合は、まとまった金額が支給されるので、大きな出費に備えることができ、収支の計画を立てやすくなるでしょう。

・キャリアアップがめざせる

長く働くことを前提としている正社員は、将来的には認定歯科衛生士などの資格取得や主任・歯科衛生士長など役職をめざすことができるでしょう。またそのための研修や勉強会にも参加しやすい環境が整えられていることが多いです。

・ライフプランが立てやすい

長く安定して働けることは、結婚や出産などライフプランが立てやすいともいえます。また社会保険や福利厚生が整っているため、安心して産休や育児休暇が取りやすく、結婚や出産を経て元の職場に復帰するなど、継続して勤務できる職場が多いでしょう。

●直接雇用(正社員)のデメリット

・残業や交代勤務を任されやすい

残業や夜勤、交代勤務がある場合は、正社員に任されることが多いため、自分の自由な時間を確保しにくい面があります。子育てや介護、プライベートな時間を重視する人には時間のやりくりが難しいかもしれません。また体力的にも負荷がかかりやすいといえます。

・責任が重い

メリットで述べた「キャリアアップがめざせる」ということは、一方で責任ある職に就くことになり、そのため心身ともに負担が大きくなりやすいです。

・人間関係の距離を取りにくい

長期的に働くことを前提としている正社員。長く仕事を続けていくと職場の人たちと親しくなったりチームワークが築けたりする一方で、人間関係が密になりやすく煩わしく感じることも。また、人間関係が要因となるさまざまなトラブルに心理的負担を感じる人もいるようです。

4 派遣の歯科衛生士として働くメリット・デメリット

派遣の歯科衛生士の働く職場は産休代替や紹介予定派遣で働く歯科医院や病院だけでなく、介護施設や保育園、企業などさまざまです。そんな派遣歯科衛生士のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

●派遣のメリット

・時給が高め

直接雇用のパート・アルバイト勤務の歯科衛生士と比較すると、時給が高い場合が多いようです。

・プライベートと仕事を両立させやすい

派遣歯科衛生士の場合、正社員と比較すると残業や勉強会への参加が少なく、自分の希望の条件で働きやすいといえます。子育て中や介護など自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。仕事以外のプライベートも重視したい人には適した働き方といえるでしょう。

・困ったときは派遣会社に相談できる

働く上で困ったことや不満が生じたときには、派遣会社へ相談できる点もメリットです。
直接雇用の場合、職場での困り事や不満があった場合、職場の上司に直接話をする必要があります。しかし、一緒に仕事をする上司にはなかなか話しづらかったり、話したことでその職場で働きづらくなったらと考えたりして、相談しにくい面があるかもしれません。一方、派遣の場合は雇用主が派遣会社なので、職場での問題も派遣会社に相談ができるのです。派遣会社に、勤務先との間に入ってもらい、問題解決に働きかけてもらいましょう。

・人間関係のトラブルに巻き込まれにくい

派遣歯科衛生士は、直接雇用と比べると外部の人として扱われることが多く、職場の密な人間関係とは少し距離を置くことができます。一方で職場での人間関係を築くために、多少は気を使う場面があるかもしれません。

・残業や勉強会への参加が少ない

残業が発生する職場であっても、派遣歯科衛生士にはできるだけ残業をさせないという職場が多いです。また直接雇用(正社員)の歯科衛生士の多くは定期的に勉強会や研修などへの参加を要請されますが、派遣歯科衛生士は免除されることが多いといわれています。

●派遣のデメリット

・働く期間が定められている

派遣歯科衛生士の場合、雇用期間は3ヵ月や6ヵ月など決まっており、同じ職場で働けるのは最長3年と定められています。例えば、その職場が自分に合っていて長く働きたいと思っても、3年たつと職場を変わらなければなりません。ただし、同じ病院内でも働く病棟が変わるなどして継続できる場合もあります。同じ職場で長く働きたいと考えている人は、直接雇用への切り替えを前提としている「紹介予定派遣」を選ぶと良いでしょう。

・職場の福利厚生は受けられない

例えば正社員が勤務先から受ける「寮への入居」や「保養所を使える」といったような福利厚生は、あくまで直接雇用されている従業員のためのものであり、派遣歯科衛生士には適用されません。派遣歯科衛生士が受けられるのは雇用主である派遣会社の福利厚生です。派遣登録の際に、どのような福利厚生があるのかを確認しておくことをお勧めします。

・ボーナスや昇給がない

派遣歯科衛生士の時給は、パートやアルバイトの歯科衛生士や他業種の派遣社員と比較すると高めに設定されているものの、一般的にボーナスや昇給はありません。ですが、最近は同一労働同一賃金(雇用形態で待遇差を発生させない取り組み)により、給与面の差は減りつつあります。

※参考:厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ

◇    ◇    ◇    ◇

ここまで、直接雇用と派遣の違い、それぞれの働き方のメリットやデメリットを紹介してきました。メリット・デメリットとはいっても、捉え方は人それぞれ。例えば、直接雇用の正社員について「長期的に働ける(無期雇用)」をメリットに挙げていますが、それを「生活が安定しやすい」と捉えるか、長期的に働くからこそ「人間関係に悩まされやすい」といった面を気にするかは、人によって異なります。
働き方が多様化する今だからこそ、さまざまな働き方を知り、自分が何を重視して働きたいのかを考えた上で、「自分に合った働き方」を探していきましょう。

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