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いつまでもおいしく食べるため
メンテナンス重視の訪問歯科診療を

つつみ歯科医院

(糟屋郡須惠町/須恵中央駅)

最終更新日:2023/03/13

つつみ歯科医院 いつまでもおいしく食べるため メンテナンス重視の訪問歯科診療を つつみ歯科医院 いつまでもおいしく食べるため メンテナンス重視の訪問歯科診療を
  • 保険診療

寝たきりになったり歩行が困難になったりして歯科医院に通えない人にとって、訪問歯科診療は欠かせない制度といえる。近年では使用する機器の性能も向上し、外来とほぼ同レベルの治療が受けられるようになっており、虫歯治療や入れ歯の調整のほか、メンテナンスにも対応可能だという。「高齢化が進む中、訪問歯科診療のニーズはさらに高まっています」と語るのは、「つつみ歯科医院」の堤春比古院長。開業から30年を迎えた同院では、地域のニーズに応え、精力的に訪問歯科診療に取り組み、摂食嚥下障害のトレーニングにも力を入れる。「歯の治療を通じてお口のトラブルを解決するだけでなく、口腔機能の低下を防いでいつまでもおいしく食事をするためのお手伝いもしたい」と話す堤院長に、メンテナンスを重視した訪問歯科診療について話を聞いた。

(取材日2023年2月13日)

治療だけでなく、おいしく食べるサポートを通じて健康寿命の延伸につなげたい

Q訪問歯科診療を始めた経緯を教えてください。
A
つつみ歯科医院 バリアフリー設計の院内。車いすでも通うことが出来る

▲バリアフリー設計の院内。車いすでも通うことが出来る

15年ほど前のことになりますが、当院に通っていた患者さんが加齢に伴って歩けなくなり、「それなら私が行きましょう」と自宅に出向いたのが始まりです。また、近隣に外科の病院があるのですが、そこの先生からも入院患者さんを診てほしいという相談がありました。開業から30年たち、当時50代だった患者さんも今では80代。皆さん、当然年を重ねていきますから、自然の流れなのかもしれません。医科と違って歯科は通えなくなったら諦めてしまう方が多いのですが、お付き合いさせていただいた患者さんとの縁が切れてしまうのも残念だと感じ、長年地域医療に尽くしてきた経験を生かし、訪問歯科診療に注力しようと考えました。

Q貴院では、どのような方が訪問歯科診療を受けていますか?
A
つつみ歯科医院 「まずは気軽に相談してほしい」と語る堤院長

▲「まずは気軽に相談してほしい」と語る堤院長

何らかの病気を患い、歯科医院に通院できない方が対象となるため、幅広い世代の方が利用されています。中には40~50代の方もいますが、当院のある須恵町は高齢化が進んでいることもあり、何らかの病気をお持ちでそれよりも上の世代の方が多いですね。訪問歯科診療というと、歯科医師に自宅に来てもらうイメージがあるかもしれませんが、それ以外にも認知症などでグループホームに入所している方、歯科的な管理が必要な状況下で入院している方など、出向く場所はさまざまです。自宅の場合も、けがや透析治療で通院が難しい方のほか、寝たきりの方もおられますし一人ひとり状況は異なるので、その方に合った対応を大事にしています。

Q依頼方法や流れ、訪問の頻度についてお聞きします。
A
つつみ歯科医院 健康寿命を延ばすために、訪問診療の活用を

▲健康寿命を延ばすために、訪問診療の活用を

まずは電話でお問い合わせいただいたら、こちらから訪問してお口の中を拝見します。基本的には外来での初診と同様に、患者さんが困っていることを伺い、検査をした上でどんな治療やケアができるかをお話しして治療方針を決定します。訪問頻度は、患者さんのお口の状態や治療内容などによって変わってきますが、口腔ケアなどのメンテナンスであれば、少なくとも2週間に1度は訪問したいと考えています。というのも、訪問歯科診療が必要な方は、お口の清掃がうまくいかないことが多く、口腔内の状態が悪いことが多いからです。お口の健康を管理・維持するためには、こまめなケアが必要なのです。

Q訪問歯科診療で受けられる診療内容を教えてください。
A
つつみ歯科医院 必要に応じ、レントゲン・義歯を削る機材を持参

▲必要に応じ、レントゲン・義歯を削る機材を持参

歯科診療は、「治療」と「メンテナンス」の2つに分けられます。治療では歯を削ったり入れ歯を調整したりといったさまざまなニーズに応えるべく、ポータブルの機器を用いながら外来と同じような診療の提供に努めています。一方、メンテナンスでは専門的な口腔ケアに加え、当院では摂食嚥下障害のトレーニングにも注力しています。年齢を重ねると、誰でも「噛む」ことだけでなく、食べ物を口の中で丸めて飲み込み、胃に流すという「食べる」ための機能が低下し、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなるからです。そこで、舌や口周りの筋肉を刺激したり、とろみをつけるなど食べ方の指導をしたりと、おいしく食事をするためのお手伝いを行っていきます。

Q先生が、訪問歯科診療を通じて実現したいことを教えてください。
A
つつみ歯科医院 メンテナンスであれば月1回から4回訪問。こまめなケアが必要

▲メンテナンスであれば月1回から4回訪問。こまめなケアが必要

従来の歯科医院は「歯が痛い」「詰め物が外れた」など、困ったときに行く所でした。しかし最近は皆さんの意識も変わり、予防目的でメンテナンスに来る方が増えています。一方、訪問歯科診療においては、今もなおトラブルが出てから要請するケースがほとんどです。団塊の世代が75歳前後になった今、加齢に伴う病気やけがなどで通院が難しくなる患者さんが増えていく中で、これからはそういった方々に、治療だけでなく予防を目的として訪問歯科診療をご利用いただければと考えています。おいしく食べるための機能の管理・維持を通じ、健康寿命を延ばすお手伝いができるよう、訪問する中でメンテナンスを強化していきたいですね。

ドクターからのメッセージ

堤 春比古院長

医科では昔から訪問診療は知られていましたが、歯科の訪問診療はいまだに認知度が低いのが現状です。そのため受診のハードルが高いと感じる方もいらっしゃいますが、病気で通院できないなどの理由があれば、どなたでも受診可能です。当院は歯科医師や歯科衛生士などがそろっており、訪問歯科診療に取り組めるだけのリソースがありますので、今後は顔なじみの患者さんに限らず、幅広く地域のニーズに応えていければと思います。「歯を治療してお口のトラブルを解決する歯科から、お口の機能低下を防ぎ、いつまでもおいしく食べるお手伝いができる歯科へ」。これをモットーに取り組んでいきますので、お困りの際は電話でお問い合わせください。

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