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齋藤 誠 院長の独自取材記事

さいとう歯科医院

(出雲市/出雲市駅)

最終更新日:2023/07/21

齋藤誠院長 さいとう歯科医院 main

JR山陰本線出雲市駅から徒歩20分、大学病院のすぐそばにある「さいとう歯科医院」。齋藤誠院長は、来院できない患者には訪問診療で医療を届け、質の高い治療を求める患者に対してはグローバルスタンダードの医療の提供をめざす。十分な診査・診断を行うことができる設備や検査機器をそろえ、美しさも考えた総合的な歯科診療を提供することをモットーとしている。まだまだやりたいことがたくさんあると話し、年齢を感じさせずエネルギーに満ちあふれる印象の齋藤院長に、同院の診療方針などについて聞いた。

(取材日2023年1月12日)

治療のゴールを患者と共有することで理想の口腔へ

歯科医師の道に進まれた理由と、開業までの経緯をお聞かせください。

齋藤誠院長 さいとう歯科医院1

歯科医師になったのは、祖母の影響が大きいですね。両親は共働きでしたので、おばあちゃん子でした。曾祖父も大叔父も歯科医師だったためか、祖母は私に歯科医師になることを勧めました。名古屋の大学に進学し、卒業したら島根に戻ると決めていたので、卒業後は島根医科大学病院の歯科口腔外科に入局し、3年後に開業しました。この地に開業したのは、自分が在籍していた大学病院の隣であれば相談や勉強もできると思ったからですね。

美しさも考えた総合歯科診療をめざされているそうですね。

はい。まずはしっかり理想のお口をイメージすることが大事です。それにより、その理想のお口を実現させるためには何をすべきなのか、治療のゴールはどこになるのかを適切に判断できると考えています。患者さんが希望するお口のイメージを実現するためにも、審美歯科の勉強に注力してきました。審美歯科は、長寿を笑顔の中で生きることにつながる、長期的な診療アプローチです。幼少期から手先が器用で、美術も得意だったので、この分野なら自身の特性を生かせると思いました。歯が折れたり外傷を負うなどのお口の急性期の状況と、審美歯科診療が必要な慢性期の状況の両方に対応できること、そして総合的な診断ができることが、開業医には必要だと思っています。

理想のお口の実現のために大切なことは何でしょうか?

齋藤誠院長 さいとう歯科医院2

最初に治療のゴールをきちんと設定し、それを患者さんと共有することが非常に重要だと考えています。治療は順調に進んで1年から3年、中には7年ほどの長い時間を要するケースもありました。その長い道のりを迷いなく進むには、行きあたりばったりの対応ではなく、最初にしっかりとした診査・診断をした上でゴールを設定し、それに向かっていく必要があります。きちんとしたゴールのイメージができていないと、患者さんも不安になって継続して通院できないのではないでしょうか。ゴールのイメージを適切に描けるかどうかは、経験だけでなくエビデンスに基づいた診断ができることが大切だと考えています。そのためにも幅広い知識や技術を学ぶこと、広い視野を持った人たちと接するようにすることを心がけています。

専門家の治療技術の連携は患者にとって大きなメリット

ゴールの共有が大事なのですね。

齋藤誠院長 さいとう歯科医院3

はい。ですが、ゴールの共有は患者さんとだけではありません。ゴールに向かう道のりで、矯正治療や口腔外科手術が必要と判断した場合には、矯正治療や口腔外科の専門の先生に診てもらい、その先生方とも治療のゴールを共有します。その上で意見交換し、軌道修正しながら治療方針を決め、それに基づき各々が自分の仕事をやっていきます。このように各分野の専門家の治療技術を連携させることをインターディシプリナリーアプローチといいます。あくまで総合的な主治医はかかりつけ歯科医の私であることが、いわゆる患者紹介とは異なる点ですね。それぞれの先生が得意分野を行うことは、患者さんにとってもメリットは大きいと考えています。

患者さんのエピソードがあればお聞かせください。

上前歯差し歯の根元が腫れた、以前には差し歯が外れたこともあるという初診の患者さんがありました。レントゲンを撮ってみると、歯根の一部が割れていることがわかりました。他にも差し歯があるのになぜこの歯だけそうなるのかと考え、審査をしたところ、前歯部の歯並びと噛み合わせが悪く、下前歯がこの歯を突き上げていることが診断できました。理想的なお口を考え、治療のゴールを設定しましたが、その実現のためには矯正治療だけでは改善しきれないと判断し、歯科口腔外科で顎変形症の治療をした上で、矯正治療を行いました。その後上の前歯を左右対称になるよう高さもそろえてかぶせ物で仕上げ、下顎の力が前歯に過剰にかからない、運動的にも機能的にも審美的にも問題のない状態をめざして治療したことを覚えています。

こちらはかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)だそうですね。

齋藤誠院長 さいとう歯科医院4

か強診になるためには、救急対応・地域連携・衛生環境・歯周病・予防といったさまざまな要件を満たしていることが必要です。その中でも訪問診療の安定した実績が求められています。ある時、知り合いの内科の先生が、出雲市の中山間地区で寝たきりの患者さんの在宅診療をしておられました。その先生から口の中に問題がある患者さんが大勢いるが対応できないかという相談を受け、私も訪問診療を始めることにしました。大学病院勤務中に退院された患者さんの様子を見に行った経験があり、訪問診療を身近に感じられたためかもしれませんね。当時は訪問診療に保険が適用されず、院内で行う場合と同じ治療費と交通費だけで依頼を受けていました。90年代後半には保険診療が可能となり、他のクリニックでも訪問診療を行える環境が整ったと思います。

完全個室と完全予約制で安心・信頼の医療をめざす

クリニックのこだわりについて教えてください。

齋藤誠院長 さいとう歯科医院5

クリニックは2007年に現在のかたちに改装しました。プライバシーに配慮しながら患者さんに安心して診療を受けていただくために、パーティションで仕切られただけだった診察台をすべて完全個室にしました。各個室には防犯カメラもつけ、自費治療の会計時にクレジットカードも使用できるようにし、登録された番号から電話がかかると患者さんのお名前が表示されるCTIも導入しました。そして完全予約制にしました。患者さんとの時間をきちんと確保することが、安心につながると考えたからです。そういう安心の積み重ねで、「さいとう歯科医院」という名前をブランド化できると思っています。

緊急時にも対応していただけるのでしょうか?

再診の方であれば、かぶせ物が取れた、歯が痛い、など緊急性の高い場合、原則48時間以内に対応します。診療時間内に予約が取れなければ、私一人で対応することになりますが朝の診療時間前に診察します。昼休みや、場合によっては休診日に対応することもあります。スタッフの負担軽減のため診療時間後は対応していません。初診の方に関しては、他院で治療できなかった、なかなか理想のお口の状態にならないなどのお悩みで、本気で治療したいと思われる方は、すぐにご予約をお取りできない場合もあると思いますが、ご相談いただきたいと思います。また、当院には全国各地の歯科医療施設ともつながっているネットワークがあり、知り合いの歯科医師も多いので、ご紹介することも可能です。

今後の展望についてお聞かせください。

齋藤誠院長 さいとう歯科医院6

2年前から研究をしています。抜歯後、そこにインプラントを入れ、かぶせ物をして、疑似的な歯と歯茎の関係を作った場合にも、天然歯と同じように歯周病菌が増えていくのかどうかを調べる研究です。今、論文を書いています。今後は数を増やし、3年、できれば5年はこの研究を続けたいと考えています。現在65歳ですが、まだまだやりたいこと、やらなくてはならないと思っていることがあります。これまでと同様、目の前にある一日一日の課題を解決していくことを積み重ねることで、いい選択につながり、歯科医師人生がいい方向に進めば幸せだと思っています。

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