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裴 惺哲 院長の独自取材記事

みどりヶ丘クリニック

(北九州市小倉北区/西小倉駅)

最終更新日:2023/08/17

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック main

西鉄バスの日明病院前停留所から徒歩2分。大きな三角屋根が目印の「みどりヶ丘クリニック」は、2020年に開業し、内科、小児科、胃腸内科、消化器内科、外科、肛門外科、麻酔科、救急科と幅広い診療を行う。裴惺哲(はい・せいてつ)院長は、日本救急医学会救急科専門医、日本外科学会外科専門医、日本麻酔科学会麻酔科専門医の資格をもち、主に救急医療の現場でさまざまな症例の診療に携わってきたドクター。開業前には、胃・大腸カメラや肛門疾患の診療などの研鑽も積み、「地域の方たちが何でも相談できて、それに広く応えられるクリニック」をめざしている。「これまでの診療経験と専門性を生かし、今後は地域医療に貢献していきたい」と語る裴院長に、開業までの経歴や診療内容について話を聞いた。

(取材日2022年2月5日)

救急医療で培った経験と専門性を地域医療に生かす

医師を志した理由、開業までの経歴から聞かせていただけますか。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック1

子どもの頃、私はおとなしすぎて、どこにいるのかわからない、気配がないとよく言われていました(笑)。医師をめざしたきっかけは、確か小学1年生の頃だと思うのですが、救命救急センターを特集したテレビ番組を観て感動したこと。内容はあまり覚えていませんが、かっこいいな、自分もこうなりたいと心に決めたのを覚えています。福岡大学医学部を卒業後、九州大学病院や下関市立中央病院、飯塚病院などさまざまな医療機関で、主に救急、外科、麻酔の現場に携わってきました。そんな中、知り合いから声をかけていただき、少し迷いましたが、これからは地元・北九州市の地域医療に貢献したいと考えるようになり、このクリニックを継承・開業。医院名も、「きたがわ内科小児科」から「みどりヶ丘クリニック」と変え、外観や内装も明るい雰囲気にしました。

これまでは、主に救急医療にいらっしゃったのですね。

常に難しい判断を迫られ、その自分の判断によって患者さんを救えるか否か、その後障害が残るかなどが決まってしまう、心身ともに過酷で、さまざまな感情が錯綜(さくそう)する現場でした。救急の医師は命を救って当然、長い目で見て患者さんになるべく不利益が出ないようにと思いながら診療にあたっていましたので、今でも頭に残っているのは、やはり助けられなかった患者さんのこと。当たり前の日常が突然終わってしまった患者さんやご家族の姿を忘れることはできないし、どうすればあのとき救えたんだろうと今でも考えます。仕事が終わったら論文を書き、また仕事に向かうという非常に忙しい日々でしたが、救急ではさまざまな診療科の仕事を間近で見ることができ、とても勉強になりました。救急を突き詰めると、麻酔も外科も必要と感じるように。救急に携わったことで、だんだんと私の診療のすそ野が広がったように思います。

それで診療科目が幅広いのですね。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック2

開業までは外科、麻酔、救急の分野で特に研鑽を積み、さらに熊本市の大腸肛門病の診療を得意とする高野病院で消化器内科や肛門外科の経験も培いました。当院の医師は私1人ですが、内科から小児科、胃・大腸カメラ、痔の日帰り手術まで幅広く対応しています。理想は、小さな島の診療所のように地域にしっかり根づき、何でも診られるドクター。どの科にかかったらいいかわからない場合でも、「とりあえずみどりヶ丘クリニックに相談してみよう」と言っていただけるような、そしてそれにできる限り対処できるクリニックをめざしたいと思っています。

内科、小児科、内視鏡検査、肛門外科など幅広く対応

具体的な診療内容について教えてください。内視鏡検査に注力されているとか。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック3

消化器内科では、一般的な消化器疾患の診療のほか、胃・大腸カメラによるがんの早期発見に努めています。病気を早く見つけることができれば、治癒することもできる時代に変わってきています。北九州市はまだまだがんの検診率が低いようなので、ぜひ定期的に検査を受けていただきたいと思います。とはいっても、検査に不安を抱く方が多いのも事実。当院では検査の内容や流れについて事前にしっかり説明を尽くし、患者さんが理解し納得された上で安心して検査を受けられるよう努めています。経口内視鏡、経鼻内視鏡も導入しており、胃カメラは当日予約でも受けています。大腸カメラは前日に下剤を服用していただく必要がありますので、詳しくはお問い合わせください。患者さんの負担を抑えるため、検査中は麻酔を使用する場合が多いですが、麻酔科専門医として経験を積んできていますので自信をもって処置していきます。

痔の日帰り手術も行っているのですね。

肛門疾患や、イボ痔、切れ痔、痔ろうなど痔の診療を行っています。塗り薬による治療が主ですが、注射による日帰り手術も可能です。排便時に痛みや出血がある場合は、早めに受診してほしいですね。切る手術は入院が必要なので他院をご紹介しています。

どのような患者さんが多く来られていますか。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック4

風邪などの一般的な内科疾患のほか、高齢の患者さんで、糖尿病や高血圧など生活習慣病の治療で通って来られる方もいます。基本は、食事療法と運動療法。患者さんのストレスにならない範囲で生活習慣の改善に向けたアドバイスを行い、改善が見られなければ薬物療法をご提案します。大事にしているのは、患者さんの意思を尊重すること。患者さんにこうしたいという想いがあれば、しっかり聞き取り、その想いにできるだけ近づけるように治療を進めていきたいと思っています。子どもの患者さんでは、予防接種や乳幼児健診にも対応しています。私自身にも7歳から1歳まで3人の子どもがいますし、子どもが大好きなので、小児科は今後さらに力を入れたい分野です。アレルギー検査も受けられますので、気になる症状がありましたらご相談ください。

適切な診断のために、さまざまな検査機器を導入

感染症などへの対応はどのようにされていますか。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック5

発熱などかぜ症状がある患者さんは、車か個室で待機していただき、私が出向いて行って診療をしています。あらゆる感染予防対策に取り組み、とにかく院内感染を起こさないように、細心の注意を払いながら診療を行う毎日です。また、待合室での待ち時間が短くなるよう、患者さんには電話かネットで予約されてから来院いただくようにご協力をお願いしているところです。突然の腹痛やケガなど、診療時間内の急患にはもちろん対応しますのでご安心ください。

スタッフの皆さんに対する院長の丁寧な受け答えが印象的でした。

スタッフの中には前身のクリニックから引き続き働いてくれている人もいて、地域や患者さんのことに詳しく、とても助かっています。スタッフが積極的に動いてくれるからこそクリニックが成り立っているということを、開業してつくづく感じているところです。私はまだここに来て日が浅いので、スタッフに何でも相談しながら、より良い診療ができるようにコミュニケーションをとっていきたいですね。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

裴惺哲院長 みどりヶ丘クリニック6

2020年の開業に合わせて、CT検査、超音波(エコー)検査、心電図、エックス線、胃・大腸カメラ、血液検査装置などの医療機器を導入し、迅速かつ適切に検査をして診断につなげていくことができるよう、体制を整えました。病気はとにかく早く見つけて治療へ進めることが大事。地域の皆さんに、健康診断やがん検診の大切さを地道に伝えていけたらと思っています。この地域に根づいた役に立つクリニックに成長し、地域医療に貢献していきたいですね。

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