全国のドクター9,299人の想いを取材
クリニック・病院 158,579件の情報を掲載(2024年6月11日現在)

  1. TOP
  2. 香川県
  3. 高松市
  4. 元山駅
  5. 医療法人社団 瀧川整形外科医院
  6. 三木 信孝 院長

三木 信孝 院長の独自取材記事

瀧川整形外科医院

(高松市/元山駅)

最終更新日:2021/10/12

三木信孝院長 瀧川整形外科医院 main

高松市林町「瀧川整形外科医院」の院長は、瀧川昊前院長から同院を継承した三木信孝先生だ。大学院では筋肉が衰えるメカニズムを研究し、勤務医としても幅広く研鑽。同院でもそれらの経験を生かし、理学療法士主導のリハビリテーションに重きを置く「保存的治療」を提供する。また、骨粗しょう症診療に力を入れるのも同院の特徴だろう。「骨粗しょう症があると、いつの間にか骨折していることも」と院長。薬・食事・運動の3本柱で、同疾患の予防・治療をサポートする。さらに院内には医療リハビリ用スペースを、同院に併設するかたちで短時間通所型介護リハビリ施設を設け、高齢者の介護リハビリ移行をスムーズに実施。設備を更新して、末永く患者を支えたいと志す三木院長に、診療内容を中心に詳しく話を聞いた。

(取材日2021年8月4日)

幅広い症状に保存的治療を。関節専門の外来も開設

こちらの診療内容は?

三木信孝院長 瀧川整形外科医院1

当院は整形外科一般を幅広く診ており、外傷や腰痛、神経痛、頸椎症、肩凝りはもちろん、骨粗しょう症やリウマチ、痛風も守備範囲のうち。一般外来のほかにも週1~2回ほど、人工関節に詳しい大久保英朋先生が担当する、関節専門の外来を設けています。また当院の特徴を挙げるなら、手術ではなく、理学療法士によるリハビリテーションと薬剤を中心とした「保存的治療」に力を入れていることでしょう。ですが例えば、腱鞘炎や外傷などに限っては、日帰り手術に対応しています。当院で手術をするのが難しい症例は、連携する専門医療機関へとスムーズに紹介できますので、その点もご安心ください。

患者層やよく見る症状・疾患を教えてください。

中心はご高齢の方ですが、小中高生や働き盛り世代の患者さんも少なくありません。働き盛りの方には過度の仕事や運転による腰痛や肩凝りなどの慢性症状が、小中高生の患者さんには運動中のケガやスポーツ障害が、それぞれ多いですね。ご高齢の方に目立つのは「ケガの覚えがないのに、腰痛が続いている」という訴え。原因を精査すると、骨粗しょう症を背景とする腰椎の圧迫骨折が発見されるケースがままあるので要注意です。骨粗しょう症とは骨密度の低下から骨が脆くなる病気で、進行すると、重い物を持ち上げたり、腰をひねったりするだけで気づかぬうちに骨折してしまう。だからご本人は「痛みの原因が思い当たらない」「ぎっくり腰かも」と受診されることが多いのです。ちなみに、骨粗しょう症を原因とする骨折は、近年「いつの間にか骨折」と呼ばれ、広く知られるようになりました。

骨粗しょう症に要注意ということですね。

三木信孝院長 瀧川整形外科医院2

ええ。高齢になると骨の代謝が落ち、骨密度はどうしても低下してしまいますから、ご高齢の方は程度の差はあれ、骨粗しょう症のリスクを抱えているといえます。また、骨粗しょう症が引き起こすような骨の弱まりは、筋力の弱まりとセットで生じやすいとの指摘もあります。骨と筋肉が衰えた上、ケガで動けなくなっては、心身が一気に老け込んでしまいます。ですから、高齢になっても元気でいるためのキーワードは、「骨粗しょう症の予防・治療」になるかな、と。骨粗しょう症を自覚することは難しいですが、加齢とともに「身長が縮む」というのは一つのサイン。これは、背骨を構成する骨の一つ一つの強度が落ち、少しずつ変形していることを表しているのですね。健診などの機会に身長の変化に気づいたら、早めにご相談ください。

先進機器で骨粗しょう症の発見を。リハビリで改善へ

骨粗しょう症はどのように診断を?

三木信孝院長 瀧川整形外科医院3

骨粗しょう症は骨密度を計測することで診断可能です。当院には「DEXA法」という、精度を重視して骨密度を計測できる方式を採用した装置があり、それを活用して、より精密な診断につなげています。骨折は、当院にあるレントゲン装置やMRIを用いて診断を。導入しているMRIは「ワイドオープン型」と呼ばれる、横たわった時の左右が大きく開いている仕様のもので、広く普及している「トンネル型」の装置と比べて、閉塞感・圧迫感が減じられています。ですから、閉所が苦手な方にも安心して検査に臨んでいただけるでしょう。実は当院の骨密度測定装置もMRIも、2021年6月に新たなものに変えたばかり。患者さんにより良い医療を提供するため、設備は随時更新するようにしているんです。

治療についてはいかがですか。

骨粗しょう症は「薬・食事・運動の3本柱」で改善を図る、というのが当院の方針。骨と筋肉の衰えを防ぐには、薬だけでは必ずしも十分とはいえず、生活習慣から見直す必要があります。特にリハビリを通じて、骨と筋肉の状態の維持・向上を図ることは、骨粗しょう症予防という観点からも重要なこと。しかしながら注意点もあります。骨粗しょう症の治療に限りませんが「運動が大切ですよ」とお伝えすると、体を過度に動かされる患者さんがおられますが、例えば、膝が痛い方が歩きすぎると膝の軟骨は痛み続けますし、多少は筋肉に好影響が出ても、歩き方によっては肝心の筋肉のバランスが悪くなってしまうことも……。当院のような理学療法士がいる施設で、じっくりリハビリに取り組んでいただければ、そんな事態も未然に防げると思います。

こちらのリハビリの特徴をお聞かせください。

三木信孝院長 瀧川整形外科医院4

当院のリハビリの特徴は、低周波を当てたり温めたりといった物理療法よりむしろ、軽負荷の筋力トレーニングを中心にプログラムを組み立てている点にあります。リハビリを担うのは、非常勤含め6人の理学療法士たち。彼らが、患者さん一人ひとりの状態に合わせた、オーダーメイドのリハビリプログラムを提供します。リハビリは予約制となっており、週1~2回程度が目安とお考えください。つけ加えると、当院には東洋医学の知識を持つセラピストもおります。アレルギーなどの理由から保存的治療に使う薬を控えたい、という患者に対しては、東洋医学的な観点からもアプローチすることが可能です。お気軽にご相談ください。

高齢者のために短時間通所型の介護リハビリ施設を開設

短時間通所型の介護リハビリ施設を併設しているとか。

三木信孝院長 瀧川整形外科医院5

医療保険制度上、医療リハビリは150日間までと定められていますが、ご高齢の方は、日常生活に必要な動作を維持するために、より長期的なリハビリを必要とされています。そこで2017年、医院の2階を改装し、医療リハビリ用スペースを設けると同時に、介護リハビリに対応すべく「通所リハセンターたきがわ」を当院に併設しました。当院で医療リハビリ期間を終えられた高齢患者さんは、途切れることなく、短時間通所型介護リハビリに移行できるようになっています。私をはじめ、当院の理学療法士も変わりなく患者さんをフォローしますので、安心してご利用いただけるでしょう。この「医療リハビリと介護リハビリのシームレス化」によって、ご高齢の方のリハビリ治療を責任を持って支え続けられるようになったことはメリットが大きいと考えています。

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

私が一番大事にしているのは、患者さんと相談の上、その方の立場になったご提案をすること。もちろん、できるだけ正確に診断をつけて適切な治療方針を決めるのは前提ではありますが、それだけでは不十分と考えています。例えば、遠方にお住まいで、来院自体がご負担な患者さんに、医学的に見てそのほうが良いからと、高頻度の通院リハビリを勧めるのは現実的ではありません。もしできたとしても、ご本人の立場からしたら大きな負担です。ですからそういった場合には、ご自宅でできるトレーニングの方法を指導させていただくとともに、「この方法でも十分改善が期待できますよ」ときちんとお伝えします。「通院しないと良くならない」といったような、マイナスな思い込みが生まれてはいけませんからね。

読者へメッセージをお願いします。

三木信孝院長 瀧川整形外科医院6

前院長から当院を継承させていただき10年を経ました。私は生まれこそ大阪ですが、母の出身が高松で、幼少期からこの地はなじみが深く、また大学生時代、勤務医時代と四国で多くの時間を過ごしてきました。ご縁のあるこの地で今まで培ってきた経験を生かして、微力ながらも地域医療に貢献できるよう、今後もより正確な診断・治療をめざしていきます。最後に、この場をお借りしてお伝えしたいのは、当院が患者さんを安心してお迎えできているのは、当院のすべてのスタッフの協力のおかげです。今後も頼れるスタッフとともに医院一丸となり、誠心誠意、診療してまいります。

Access