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加藤 楽 院長の独自取材記事

かとうクリニック

(広島市安佐南区/梅林駅)

最終更新日:2022/06/28

加藤楽院長 かとうクリニック main

梅林駅から徒歩6分に位置する「かとうクリニック」は内科・外科・リハビリテーションの診療を提供するクリニックだ。駐車場も12台分あり、自動車でも通いやすい。院長の加藤楽(かとう・やすし)先生は久留米大学医学部医学科を卒業後、聖路加国際病院やJA広島総合病院、呉共済病院などで研鑽を積み、広島大学大学院を修了。当時、父が院長を務めていた同院で勤務を開始し、2014年に院長へ就任した。現在は消化器外科を専門としながら、多様な診療に携わってきた経験を生かし、消化器疾患だけでなく、風邪やインフルエンザなどの急性疾患、生活習慣病、けがなど幅広い診療に従事。「地域の方の健康に貢献したい」という思いから健康相談などにも応じる。今回は、加藤院長に院長就任までの経緯や同院の特徴、今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2022年04月10日)

診療と学問を両立する医師をめざして

先生はご家族に医師が多いと伺いました。

加藤楽院長 かとうクリニック1

はい。私の家系は代々医師が多く、私で6代目くらいになるでしょうか。父や祖父だけでなく、兄やいとこなど家族や親戚に医師の多い家系で育ちました。子どもの頃から医学書が身近にあり、父も祖父も診療と学問を両立し常に勉強していましたから、その背中を見て育った私も、最初から「医師になる」以外の選択肢を考えていませんでした。父や祖父の常に勉強している姿は、現在の私にも大きな影響を与えており、より良い診療を行うために学術的な活動にも力を入れ、診療に還元したいと考えています。

こちらで院長を務めることになった経緯を教えてください。

もともと医師になった時から、いずれは地元である広島県で開業したいという思いはありました。しかし、大学卒業後は「もう少し学術的に学びたい」という思いがあったため、臨床研修を行う病院として人気のあった東京都の聖路加国際病院へ進むことにしたんです。同院では、専門としていた消化器外科以外にも内科などさまざまな診療科を回り、非常にいい刺激を受けました。広島県に戻ってからは、開業を視野に入れながら、地域の総合病院で救急部を回ったり往診を行ったりと、さまざまな経験をしてきました。「一通り経験を積んだな」というタイミングで父が院長を務めていた当院での勤務を開始し、父から受け継ぐ形で院長に就任しました。

研修医や勤務医時代にはどのようなことを学んだのですか?

加藤楽院長 かとうクリニック2

聖路加国際病院は当時、研修医として入るための試験の倍率が7〜8倍あり、苦労して入職しました。勤務医時代を含め6年ほど在籍していたのですが、医療と真摯に向き合う先輩医師や同世代の医師が多く、皆勉強熱心で学ぶことが多かったですね。学術的な部分はもちろんですが、患者さんの話をよく聞き、患者さんに寄り添って問題点を解決していくという、患者さんとの向き合い方についても学ぶことができました。医師はさまざまな知識を持っていると、どうしてもその知識に当てはめて患者さんのことを判断してしまいがちですが、実際患者さんの言葉によく耳を傾けてみると、知識に当てはめられない別の問題が生じていることもあります。患者さん自身もうまく言葉にできないことがあったりするので、患者さんの話を整理しながら、本当に困っていることが何なのか明確にするのも、医師の役目の一つだと思っています。

「健康」をテーマに幅広い主訴に対応

クリニックの患者層や主訴について教えてください。

加藤楽院長 かとうクリニック3

当院の患者層としては、近隣にお住まいの方が多いですね。年齢層としては、働き盛りの30〜50歳代の方が多く、主訴としては便秘や腹痛などおなかの悩みのほか、生活習慣病に関わるご相談が多いです。外科治療も行っていますので、けがなどで受診される方もいます。また遠方から通われていた方で通院が難しくなった方などを中心に、ご要望があれば訪問診療も行っています。そのため、高齢の患者さんを診療する機会も少なくありません。なお近年は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、発熱者専用の外来診療も実施しています。感染症対策として、発熱した患者さんの検査は駐車場のスペースや抗原検査用の簡易施設を作り、できるだけ院外で行うようにしていますので、発熱のない患者さんにも安心して通っていただきたいです。

クリニックの特徴はなんですか?

一番の特徴は、消化器系検査機器の充実です。例えば、健康診断の便潜血検査で異常があると、通常は大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を行うことが一般的ですが、「大腸カメラはやりたくない」と考える患者さんも少なくありません。そこで当院では、患者さんの状況に応じて、内視鏡検査よりは簡便な“大腸CT検査”を提案することがあります。大腸CT検査は、5mm以下の小さなポリープを見つけにくい、異常があった場合に内視鏡検査が必要になるなどの欠点はありますが、検査中の患者さんの苦痛がほとんどなく、内視鏡検査に抵抗のある患者さんにも受け入れていただけることが多いと思います。そのほか、胃・大腸の内視鏡検査も行っています。異常があれば、近隣の総合病院に紹介いたしますので、健康診断などで気になることがあれば、まず気軽にご相談いただきたいですね。

先生の診療のテーマは「健康」であると伺いました。

加藤楽院長 かとうクリニック4

はい。私は医師の仕事を通じて“健康”というテーマを大切にしています。健康を保つためには「運動」「食事」「睡眠」の3要素が不可欠ですが、医師という立場だと、「運動」や「睡眠」の改善について、言葉で働きかけることはできても、実際に介入するのはなかなか難しいものです。しかし、「食事」については私が専門とする消化器に直接関わる部分でもあり、私がお手伝いできることもあるのではないかと思っています。診療を通じて患者さんの胃や腸の調子を整え、食事を楽しめるような状態へ導きたいと考えています。実は私の父も現役の頃に「健康」をテーマに診療をしており、スポーツに専門性を持つドクターとしてさまざまな診療や研究を行っていました。私が健康をテーマに診療するようになったのも、父の取り組みが影響しているかもしれません。

些細な心配事でも気軽に相談してほしい

先生が診療で心がけていることはなんですか。

加藤楽院長 かとうクリニック5

私が特に心がけていることは、患者さんと信頼関係を築くことでしょうか。聖路加国際病院での学びもあり、患者さんとはコミュニケーションをきちんと取ることを意識していますし、患者さんの話をよく聞くように心がけています。そのほか、疾患や健康について私から説明をするときは、患者さんに理解していただきやすいよう、わかりやすい言葉を使った説明を心がけていますね。どちらかというと「こうしなさい」と指導するのではなく、現在の状況や改善点を患者さんに自覚していただき、能動的に心がけていただけるような働きかけをするようにしています。

今後の展望についてお聞かせください。

これからも、地域の患者さんの健康のためにできることをやっていきたいと考えています。その中で現在の診療に加えてやっていきたいことは、「運動」に対する働きかけですね。先ほども言ったとおり、医師が患者さんの運動習慣について積極的に介入するのは難しいのですが、今は「メディカルフィットネス」といって、生活習慣病などをお持ちの患者さんが効率的に、安全面も考慮して運動をするために医療機関で運動を指導し、実際にやっていただくという仕組みが登場してきています。いずれは当院でもこのような分野を専門とするスタッフを迎え、食事面だけでなく運動面もサポートできるような体制を築いていきたいと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

加藤楽院長 かとうクリニック6

当院では、体に関する些細な心配事や健康で気になることなど、積極的に相談に応じています。近年は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、医療機関を受診しにくいなど、些細な心配事を専門家に相談しにくい状況があります。しかし、当院では一人で抱え込まずに相談していただきたいと考えていますので、ぜひお気軽にご来院ください。

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