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井口 亮輔 院長の独自取材記事

いのくち内科クリニック

(岡山市北区/大安寺駅)

最終更新日:2024/03/06

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック main

大安寺駅から徒歩5分。閑静な住宅街に立つ「いのくち内科クリニック」は、1973年の開業以来、長年にわたり地域に根差して診療を続けてきた。同院は2012年に全面リニューアルし、建物の2階には、井口亮輔院長の兄が院長を務める「いのくち眼科クリニック」がある。いのくち内科クリニックでは、井口院長、義姉の井口桃子副院長の医師2人体制で、一般内科、消化器内科、肝臓内科、小児科を掲げ、幅広い病気や症状に対応。院長、副院長ともに日本肝臓学会肝臓専門医であることから、肝臓疾患に対する専門的な治療も提供し、眼科とも緊密に連携して患者をサポートする。「診療の際には患者さんのお話をじっくりと聞くよう心がけています」と語る、明るく気さくな井口院長に、開業の経緯やクリニックならではの強みなどさまざまな話を聞いた。

(取材日2024年1月26日)

50年以上地域に根差し、幅広い世代の健康を支える

まずはこの地に開業された経緯をお聞かせください。

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック1

1973年に父が「井口内科医院」として開業しました。その後2012年に院名を「いのくち内科クリニック」に変更するとともに、建物を全面リニューアルしました。2階には兄が院長を務める「いのくち眼科クリニック」が入っています。父は内科のみを掲げていたのですが、2012年に眼科の医師である兄が地元に戻ったタイミングで現在の形になったんです。私にとって理想の医師像は、父のような「町の開業医」。2人で話し合ったわけではないのですが、兄もここに戻ろうと考えていたようです。兄が先に、その3年後くらいに私も戻り、父が引退するまでは父とともに診療していました。

先生が医師をめざされたのは、お父さんの影響でしょうか?

そうですね。子どもの頃、父が患者さんに感謝されている姿を見て、自然と医師になりたいと思うようになりました。父から医師になるよう言われたことはないのですが、小学生の頃から「将来の夢はドクター」と書いていましたね。今でも、古くからの患者さんが「お父さんには本当にお世話になりました」と話されることも多いんです。内科を選んだのは、全身を診られる医師になりたかったから。また胃や腸、肝臓などいろいろな臓器を扱うことや、「おなかが痛い」と訴える方が多いことから、消化器内科を選びました。中でも、医局の先輩方の影響で肝臓を専門とするようになりました。現在、健康診断で肝機能の異常を指摘される方が増えていますので、肝臓を専門にして良かったと感じています。当院では、B型肝炎やC型肝炎の飲み薬による治療にも対応しています。

どんな患者さんが多く来院されていますか?

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック2

開業当時からずっと通われているご年配の患者さんもいます。この場所で生まれ育ちましたので、私の小さい頃を知っている方もたくさんいらっしゃるんです。そうした方のお子さん、お孫さん、ひ孫さんなど幅広い世代の患者さんの姿もありますね。また近隣に新しい家も多く建ったことから、新たにおみえになる若い世代の患者さんも増えています。健康診断で引っかかって再検査を希望される方も多いですね。ホームページで当院が消化器内科・肝臓内科を専門としているのを見て、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)や肝臓の詳しい検査を希望されるようです。病気の早期発見・早期治療はもちろん、健康状態の変化を把握するためにも、健康診断を毎年きちんと受けておくことは大切です。

病気を診るだけでなく、「人」を診ることを大切に

クリニックの理念を教えていただけますか?

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック3

父の代から理念として掲げているのは、患者さんの「心の痛みのわかる温かい医療」を提供すること。父からは、ただ単に病気を診るだけでなく、その人を診るようにとよく言われました。例えば、患者さんが「おなかが痛い」と訴えられる場合、単に検査をして薬を出して終わりではなく、その方の生活背景や家族背景などを知ることも大事だと思うのです。一口に「おなかが痛い」といっても、ただ痛みを抑えたいだけなのか、他に心配事があるのかといったことを見極めることが大切です。心配なことがあるなら併せて診察したり、普段の生活状況をお聞きして具体的にアドバイスしたりしています。そのためにも、診療の際には患者さんのお話をじっくりとお聞きするよう心がけていますね。患者さんとの何げない会話を通して、症状や病気の原因を見つけ出すことを意識しています。

内視鏡や超音波検査機器など診療設備も充実していますね。

上部消化管内視鏡検査は嘔吐反射があるため、不安を感じる方も多いかもしれません。当院では、希望に応じて鎮静剤を使うこともできます。また、口から入れる経口内視鏡に加え、鼻から入れる経鼻内視鏡も備えています。当初は経口内視鏡のみだったのですが、より患者さんの負担を軽減するために、経鼻内視鏡も導入しました。経鼻内視鏡は経口内視鏡に比べ、嘔吐反射が出にくいのが特徴です。ほかに、肝臓の状態を詳しく調べられるよう、専門性にこだわった超音波検査装置も備えています。

温かい医療を提供するにはスタッフさんの協力も欠かせませんね。

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック4

スタッフたちには、患者さんの様子によく気を配るようお願いしています。その点、当院のスタッフたちは私の考えを理解して、患者さんに優しく寄り添った対応をしてくれるので本当に助かっています。患者さんへの声がけを積極的に行ってくれますし、待合室で具合の悪そうな患者さんがいれば、すぐに私に知らせてくれます。そうした患者さんには、ひとまずベッドで横になってお待ちいただくようにしているんです。また、先輩スタッフが新しいスタッフを指導し、新しいスタッフは先輩スタッフの姿を見習い……と、良い雰囲気が保たれていると感じています。

日本肝臓学会肝臓専門医が、専門的な治療でサポート

クリニックならではの強みを教えてください。

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック5

私も井口桃子副院長も、日本肝臓学会肝臓専門医です。肝臓疾患に対する専門的な検査や治療、アドバイスができるのは当院ならではの強みだと思いますね。副院長も、診察はもちろん、上部消化管内視鏡検査や超音波検査も行います。診察から検査・治療まで、すべて女性医師も行えるのも強みなのではないでしょうか。おなかの痛みなどの症状があり、「女性医師に診てもらいたい」と希望される患者さんは多いですね。

2階の眼科クリニックと連携されているのも特徴ですね。

はい。糖尿病や高血圧症などでは、目に合併症が生じることもあります。それで糖尿病の患者さんは、定期的に眼科を受診して目の検査を受けることが重要なので、連携を取るようにしています。当院の上階に眼科クリニックがありますので、当院を受診し検査結果を待っている間に、眼科クリニックを受診していただくということもできます。あまり移動せずに内科も眼科も受診できることは、患者さんのメリットになるかと思います。

ところで診療でお忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

井口亮輔院長 いのくち内科クリニック6

マラソンが趣味で、おかやまマラソンにも毎年エントリーしています。タイムは4時間半くらいですね。昔は友人の誘いでトライアスロンをやっていたこともあり、年中走っていたのですが、最近では3月頃から週3回練習して、11月のおかやまマラソンを走り終えるとしばらく冬眠に入ります。

最後に読者に向けたメッセージをお願いします。

少しでも気になる症状があれば、相談だけでも構いませんので気軽にご来院いただいてお話を聞かせてもらえれば幸いです。専門とする消化器疾患、肝臓疾患に限らず、幅広い病気や症状を診療しています。新型コロナウイルス感染症の流行後は、発熱を訴える患者さんもできる限り受け入れるよう努めてきました。私も副院長も話し好きで、患者さんと雑談で盛り上がることもしばしばです。些細に思えることでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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