全国のドクター9,294人の想いを取材
クリニック・病院 158,511件の情報を掲載(2024年6月10日現在)

  1. TOP
  2. 奈良県
  3. 北葛城郡王寺町
  4. 王寺駅
  5. 岩田ペインクリニック内科
  6. 岩田 敏男 院長

岩田 敏男 院長の独自取材記事

岩田ペインクリニック内科

(北葛城郡王寺町/王寺駅)

最終更新日:2024/02/16

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科 main

JR、近鉄の王寺駅から歩いてすぐの場所にある「岩田ペインクリニック内科」。脊柱管狭窄症や肩関節周囲炎などの変性疾患から頸肩痛、帯状疱疹、腰痛、三叉神経痛を含む慢性頭痛まで、さまざまな痛みを抱える患者のためのクリニックだ。院長の岩田敏男先生は、物腰やわらかで穏やかな口調が印象的。同院のイメージカラーは若葉色で、院内もクリーム色と木目調に統一され、落ち着いた雰囲気が漂う。神経ブロック治療や内服薬などを組み合わせながら、患者の痛みの緩和をめざす岩田院長。「他の診療科で治療ができなかった人も、諦めずに相談してほしい」と話し、痛みを取り除き、患者が自分の人生を取り戻すことが目標だという。患者に日々寄り添いながら診療に取り組む岩田院長に、痛みへのアプローチ、やりがいについて語ってもらった。

(取材日2023年12月18日)

高度な神経ブロック治療を中心に痛みの緩和をめざす

こちらのクリニックの特徴について教えてください。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科1

当クリニックでは、腰部脊柱管狭窄症や頸椎症などの変性疾患から頸肩痛、帯状疱疹、頭痛まで、さまざまな痛みを抱える患者さんの治療を行っています。主に神経ブロック治療を用いて、内服薬などの治療と組み合わせながら痛みにアプローチ。他のクリニックで「痛みが取れない」と言われた患者さんでも、諦めずに治療を受けてほしいと思っています。治療は患者さんとドクターの二人三脚。痛みの緩和によって、患者さんが自分の人生を取り戻し、楽しく過ごすことをめざしています。

目立つ主訴はありますか。

どちらかというとご高齢の方が多いですが、この地域はベッドタウンでもあって若い患者さんもかなり多いです。主訴として目立つのは腰部脊柱管狭窄症や頸椎症などの変性疾患や帯状疱疹による痛みですね。若い方は頸や腰のヘルニアなども。他には慢性頭痛でお悩みの方も増加傾向です。脳内に特に異常のない1次性頭痛は、どちらかというと女性の患者さんが目立ちます。中には仕事に行けなかったり、美容院の予約や友人との約束もできないくらいひどいケースもあったりしますね。ストレスや疲労が重なって苦しんでいる患者さんが多い印象です。

医師をめざしたきっかけを教えてください。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科2

私の出身は大阪で、両親は医療関係ではありませんが、祖父が医師をしていました。祖母からよく聞かされていたのは、祖父が戦争中に病気のため、志半ばで悔しい思いを持って亡くなったということ。他にも医療系漫画の主人公に憧れて、高校の頃には医師をめざすようになりました。治療を行うことで人の役に立ちながら、感謝もされて自分自身もご飯が食べられる。こんなにありがたい職業は他にないかもしれないと思うくらいです。

ご専門の麻酔科を選択した理由やこれまでのご研鑽についてお伺いします。

「命を助けたい」という思いがあったのと、全身を診ることができるという点で麻酔科を選びました。麻酔科のメインは手術麻酔ですが、実は他の科との連携も多く、先進的なところだと感じました。特に印象的なのが、ペインクリニックの指導医の先生が注射針1本で行う神経ブロック治療で患者さんの痛みにアプローチする姿。「こんなにすごい世界があるんだ」と感動しましたね。注射針1本とはいうものの、実はとても繊細で、きわめて高度な技術が必要です。それなのに、その先生はこともなげに治療されていて、その技術に憧れてペインクリニックの道に進みました。神経ブロック治療にもたくさん種類がありますし、内服薬をはじめとした他の治療についても一つ一つ必死に勉強する毎日でしたが、その研鑽のおかげて今は自信を持って治療ができます。開業した今も私の治療の土台になっていると実感しています。

諦めかけている人にも人生を取り戻してほしい

得意な治療について教えてください。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科3

神経ブロック治療に力を入れています。非常に細い注射針で体の中に薬剤などを撒き、痛みを取り除くことを目的とする治療法です。当クリニックでは、エックス線透視下神経ブロックと、超音波ガイド下神経ブロックを駆使し、病院レベルの治療をめざしています。注射1本で痛みが和らぐことが期待できるので、痛みを抱える患者さんには試してほしいですね。当然ですが、痛みの治療は神経ブロック治療だけではないので、治療部位や疾患、合併症、服用中の薬などを総合的に考慮して、患者さんによって適切な方法を選ぶように心がけています。

神経ブロック治療について詳しく教えてください。

これまではレントゲン透視下神経ブロックがほとんどでしたが、最近はエコーガイド下神経ブロックも非常に多いです。より安全・確実で苦痛の少ない治療をめざしています。患者さんに先進の治療として還元するために、私自身も日々新しい技術を吸収しようと必死です。痛みをゼロにすることは難しくても、痛みのレベルを下げて、楽しい人生を取り戻したり、患者さんの健康寿命を延ばしたりするお手伝いができればと考えています。

診療で気をつけていることはありますか。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科4

ここに来た患者さんが前向きな気持ちになれるように心がけています。スタッフと世間話をして「ほっとするな」と感じてもらえたり、診療を通して少しでも前向きな気持ちになれる場所でありたいですね。ただ、さまざまな治療を行っても、痛みが完全には良くならない方もいらっしゃると思います。そのようなときは、気持ちが沈んで諦めてしまいそうになりますよね。でも実は、少し体を動かすだけで痛みの緩和につながることも。患者さんの心のケアをして、症状緩和の可能性に気づかせてあげるのも私たちの仕事だと思います。病気を治すのは患者さん自身ですが「最低限これをしてください」とお伝えしたことを守っていただけるのなら、私たちもできる限りの対応をしたいと思っています。同じ治療でも、患者さんの心の持ちようで変わってくるのではないでしょうか。「これならできる」と前向きな気持ちで取り組んでもらうことで、治療もスムーズに進むと思います。

患者とドクターの二人三脚で治療を進める

ドクターとして一番のやりがいは何ですか。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科5

治療で痛みが緩和された患者さんが、潤いある人生を取り戻されることになれば、一番のやりがいを感じる瞬間ですね。「痛くて動けない」と、仕事や人生を半ば諦めているような人が、さまざまな治療によって痛みの軽減をめざすことで、生活が少しでも良くなることがあれば、医師として本当にやりがいを感じます。患者さんを救うことは、周りのご家族を救うことでもあると思います。患者さんを生活面で支えたり介護したりするのはご家族ですから。痛みにもいろいろあるので、適切な治療を組み合わせて痛みの緩和を図ります。

スタッフや他のクリニックとの連携はいかがでしょうか。

当クリニックのスタッフたちは志が高く、私の考えを理解した上で患者さんと接してくれています。私1人でできることは限られていますから、院内スタッフが患者さんの声を吸い上げて情報共有し、治療に役立ててくれるのはありがたいです。ペインクリニックでは他の診療科との連携も大切になってきます。麻酔科医として経験を積んだおかげで、さまざまな科の医師とつながりができました。奈良県立医科大学のつながりや、出身大学である近畿大学の同級生や先輩・後輩など、今でもネットワークがあります。患者さんの症状に応じて連携したり、開業医では手に負えない患者さんの診療・治療をお願いしても快く受けてくださったりと本当にありがたいです。開業して改めて「こんなにもいろいろな人と関わって生きてきたのだな」と実感しています。他の診療科の医師と連携することで、患者さんにもメリットがあると思うので、今後も連携しながら対応していきたいです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

岩田敏男院長 岩田ペインクリニック内科6

今後は時代とともにクリニックを発展させていきたいです。現状に甘んじたらそこで終わりですから、私自身は日々知識や技術をアップデートして、適切な治療を患者さんに提供したいです。病院レベルの高度な医療を安全性に配慮しながら提供できて、痛みで苦しんでいる患者さんを救えるクリニックをめざします。スタッフも高い志を持って患者さんに接してくれています。痛みをなくすのは、患者さんとドクターの共同作業です。「治したい」という前向きな気持ちで受診していただければ、私たちも精一杯お応えします。どうか痛みが原因で人生を諦めないで、一度ご相談にお越しください。私たちと二人三脚で痛みの緩和をめざしましょう。

Access