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今井 昭人 院長の独自取材記事

今井内科胃腸科医院

(京都市中京区/丸太町駅)

最終更新日:2023/05/24

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院 main

京都市営地下鉄烏丸線の丸太町駅から徒歩3分の「今井内科胃腸科医院」は、3代にわたって続く歴史あるクリニックだ。院長の今井昭人(あきと)先生のモットーは、患者の話をよく聞くこと。丁寧に話を聞くのは地域のかかりつけ医の大切な役割と考え、診療ではコミュニケーションを重視する。消化器病を専門とするベテランドクターでありながら日々の研鑽を惜しまず、内科の領域全般も改めて学び直し日本内科学会の総合内科専門医の資格も取得。その豊富な経験と知識に基づき、内科を幅広くカバーした診療を行う。「どんなことでも相談できるクリニックでありたい」と朗らかに話す今井先生に、同院の診療の特徴をはじめ、内視鏡検査を受けるメリットや苦痛の軽減を図っている検査の内容、また患者と接する上で大切にしていることなど、詳しく聞いた。

(取材日2023年4月11日)

内視鏡検査を中心に、内科全般に幅広く対応

ご専門の消化器病以外の疾患にも対応されていますね。

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院1

そうですね。大学病院などで培った経験を生かして消化器病の専門的な治療や内視鏡検査を行うとともに、日本内科学会総合内科専門医として風邪やインフルエンザ、喘息、骨粗しょう症などの一般的な内科疾患をはじめ、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病、さらには不眠症や花粉症まで、幅広い内科の疾患に対応しています。

内視鏡検査にも力を入れているとお聞きしました。

はい。胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)と大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)、どちらの検査にも対応しています。内視鏡検査は消化管の粘膜を直接観察できるためさまざまな病変を発見できますし、検査中に組織を採取することで病理検査による確定診断も可能です。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医としての豊富な知識や経験を生かし、適切な診断と苦痛の少ない検査を心がけています。

胃カメラの検査では、どのような疾患が見つけられますか?

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院2

胃がんや慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍などの胃の病気以外に、食道がんや逆流性食道炎といった食道の病気も探れます。従来の胃がん検診ではバリウムを使用する胃透視検査が多く行われてきましたが、この検査では胃がんの発見に限界があるため、当院では病変の発見に優れた内視鏡検査をお勧めしています。また、胃がんの発生リスクを高めると言われるピロリ菌の検査についても、胃カメラで直接胃炎の有無を確認するとともに、呼気の成分を調べてピロリ菌の有無を見るなどしています。京都市では数年前から内視鏡の検診に力を入れていますし、今後はより多くの方に受診していただきたいですね。

大腸がんの患者さんが増えていると聞きました。大腸カメラの検査は受けたほうがいいのでしょうか?

大腸カメラの検査は、大腸ポリープや大腸がんの早期発見につながります。しかし検査に抵抗感を抱く方もまだ多く、検診で行う便潜血検査が陽性の方でさえ受診率が低いというのが現状です。そのため発見が遅れてしまい、検査を受けた時にはすでに進行がんの状態というケースが少なくありません。内視鏡検査を受けたことがなく、腹痛や血便、便が出にくいといった症状が数ヵ月間続いている方や50歳を過ぎた方は、一度検査をご検討ください。近年の研究で大腸がんの多くがポリープから発生し、その切除が予防につながることがわかってきています。当院では大腸ポリープの日帰り手術も行っていますので、そうした予防の観点からも内視鏡検査をより多くの方に受けていただきたいと思っています。

負担の少ない内視鏡検査に取り組む

内視鏡検査の重要性は理解していても、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか?

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院3

そうですね。過去に内視鏡検査でつらい思いをした経験から、検査に対して恐怖心を抱かれている方も少なくありません。当院では、そのような患者さんの負担が少ない検査を心がけています。例えば胃カメラの場合、鼻から細径のカメラを挿入する経鼻内視鏡の検査を行っています。この方法ではスコープが舌の奥を通らないため嘔吐反射が生じにくく、吐き気などの苦痛の軽減を図れます。口からカメラを挿入する場合と比べても検査の質が落ちることなく、検査中に映像を見ながら医師と会話をすることも可能です。

大腸カメラの検査はどのように行われていますか?

大腸は約1.5mと長く、また折れ曲がった部分の多い臓器です。そのため検査を適切に実施するには医師の技術が必要とされますが、その点は消化器内視鏡専門医として培った豊富な経験を生かし、短時間で負担の少ない検査を行うよう努めています。

検査中に麻酔は受けられますか?

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院4

はい。胃カメラ・大腸カメラのどちらも、局所麻酔や静脈内鎮静法を用いた検査が可能です。少量の鎮静剤を用いる静脈内鎮静法では眠っているような状態で検査を受けられるため、患者さんの心理的な負担の軽減につながるという利点があります。この検査は患者さんの状態を常時モニタリングし、安全に十分に配慮しながら行っています。

患者さんの負担を減らすために、さまざまな工夫をされているのですね。

そうですね。より苦痛の少ない検査ができればと考えて、検査の方法や検査機器にこだわって取り組んでいます。また、患者さんの声には丁寧に耳を傾けるなど接遇の意識もスタッフ全体で共有しています。検査後には結果をお伝えしますが、その際もできるだけわかりやすい説明を心がけ、患者さんが検査結果や治療方針にきちんとご納得いただけるよう努めています。多くの方に検査を受けていただき、胃がんや大腸がんで亡くなる方をゼロにしたいですね。

どんなことでも相談できるクリニックをめざして

日本内科学会認定の総合内科専門医の資格も取得されているそうですね。

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院5

かかりつけ医は信頼されることが大事だと思いますし、患者さんからの問いかけにいい加減な返答はしたくないと考え、内科学全般をもう一度しっかりと学びました。資格の取得後は患者さんへの説明がしやすくなったと実感しています。また、病院の先生方との交流が生まれたのも大きなメリットです。クリニックと病院の間にはどうしても垣根がありますが、積極的に交流することでお互いの顔が見えるお付き合いができるようになり、若い先生方から新しい情報を得る機会もあります。開業医になると先進的な医療現場との交流が減って、ともすれば勉強の機会も少なくなるので、そのような機会もとても大事にしています。

患者さんと話をする際に心がけていることはありますか?

患者さんのお話をしっかり聞くことです。開院して、患者さんから「病院では十分な説明が受けられない」といった声を聞き、大きな病院では話せない、相談しにくい話を聞くことの大切さに気づいたのです。今では、話をよく聞くことに医師としてのやりがいを感じています。時間が限られて十分に話を聞けないけれど、きちんと聞いておく必要があると判断した場合には、時間外に話を聞く機会を設けるようにしています。これができるのは開業医の強みですね。当院はご家族の紹介で受診される人も多いので、患者さんの家族関係についてもよく理解するようにしています。ご家族のことを理解していると、ご相談にも乗りやすいんです。特に初回は時間を長めに取ってじっくりと話を伺うようにしています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

今井昭人院長 今井内科胃腸科医院6

当院は、何科を受けたらいいかわからないとお困りの患者さんも安心して来院できる、「どんなことでも相談できる内科クリニック」をめざしています。専門とする胃腸のことはもちろん、ストレスなど精神面のこと、さらに介護や福祉に関わることまで、何でもお話をお聞きします。私は介護審査委員会の委員も務めており多職種とも連携していますので、私がお応えできない場合にはネットワークを生かして問題の改善や解決の突破口につなげるよう努めます。病気を経験することで元気をなくしてしまう方もいらっしゃいますが、そのような患者さんには「少しの勇気を持って、ここから一緒に頑張っていきましょう」といつもお伝えしています。そんなふうに患者さんの気持ちに寄り添い背中を押すことも、医師の大事な役割だと思っています。お一人で抱え込まずに、お困りのことがありましたらぜひ一度ご相談にいらしてください。

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