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乾 恵輔 院長、乾 宏行 副院長の独自取材記事

乾小児科内科医院

(高崎市/高崎駅)

最終更新日:2023/07/11

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院 main

高崎駅より徒歩9分、人通りの多い街の中心部に位置する「乾小児科内科医院」は循環器内科・糖尿病内科・小児科・アレルギー科・内科と幅広い診療科を標榜するクリニックだ。院長の乾恵輔先生は2006年に日本医科大学を卒業後、同大学の第一内科教室へ入局。日本循環器学会循環器専門医や日本糖尿病学会糖尿病専門医として、研鑽を積んできた。2023年4月に同クリニックの4代目院長に就任。現在は父で副院長の乾宏行先生と母の乾裕美子先生とともに診療を行う。宏行副院長は3代目院長でもあり、1978年に東京慈恵会医科大学を卒業後、同大学の小児科教室に入局。日本小児科学会小児科専門医や日本アレルギー学会アレルギー専門医として活躍する。今回は恵輔院長と宏行副院長の2人にクリニックについて語ってもらった。

(取材日2023年5月29日)

家族代々地域住民の健康をサポート

こちらのクリニックは非常に歴史が長いと伺いました。

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院1

【宏行副院長】はい。当院は明治時代から続くクリニックで、1910年からずっとこの地で診療をしてきたことが特徴です。私は1986年に3代目院長として就任し、小児科・アレルギー科の医師として地域の患者さんを数多く診療してきました。以前診療していたお子さんが大人になり、ご自身の子どもを連れて来てくださると感慨深い気持ちになりますね。
【恵輔院長】私は各地の総合病院や大学病院で研鑽を積み、2023年に実家である当院の院長に就任しました。ここは地元なので子どもの頃にお世話になった方なども患者さんとして多くいらっしゃり、両親と一緒に診療をしていることから、ありがたいながらも毎日が授業参観のような緊張感です。地元のお世話になった方々や同級生、そのお子さんなどさまざまな方がいらっしゃいますので、少しでも皆さんの役に立てればいいなと思いながら診療をしています。

現在はご家族3人が医師として診療なさっているのですね。

【恵輔院長】はい。もともとは父である宏行副院長と母の裕美子先生の2人が診療を行っていたのですが、私が院長に就任したことで、現在3人の医師が診療にあたっています。私は循環器内科や糖尿病内科、宏行副院長は小児科やアレルギー科、裕美子先生は内科全般を診療していますので、それぞれ専門性があり、お互いの専門に関わる症例に関しては連携を取りながら治療が行えることが特徴です。また新型コロナウイルス感染症流行下も医師が3人いたので、普段どおりの外来診療を行いながら、感染症に対する対応も行うことができ、連携した治療を行えるのは良かったなと思っています。

現在の患者層についてお聞かせください。

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院2

【宏行副院長】近隣にお住まいの方もいれば、職場がここに近いという方もいますし、わざわざ遠方の地域から通ってくださる方もいます。年齢層はさまざまな診療科を標榜しているので、子どもから高齢の方まで幅広いことが特徴です。特にありがたいのは、ご家族や親族、知り合いなどのご紹介で受診してくださる方が多いことですね。
【恵輔院長】地域のクリニックとして、必要な診療科へ患者さんを紹介することも重要な仕事だと思っていますので、困ったことがあったときに気軽に受診してくださるとうれしいですね。この辺りですと高崎総合医療センターが近いので、より専門性の高い検査や治療が必要な際には連携して診療を行える体制を整えています。

患者一人ひとりを想って診療に臨む

患者さんを診る上で特に大切にしていることをお聞かせください。

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院3

【恵輔院長】私は患者さんの話をよく聞き、一人ひとりの患者さんに合わせた治療を提案することを大切にしています。例えば、高い効果が期待できる治療薬があったとしても、その治療薬の飲み方が患者さんのライフスタイルに合わないときは、飲み忘れなどを防ぐためによりシンプルな処方を提案するほうが適しているでしょう。また治療を継続する必要のある病気の場合、患者さんの経済状況に合わせて続けられる治療を提案する必要もあります。このように医師の自己満足にならず、患者さんが安定して病気と向き合っていけるような治療を提案することが大切だと考えています。また、私は糖尿病内科を専門とする医師として、生活習慣の改善を指導することも大切にしています。その際も単に「こうしなさい」と伝えるのではなく、患者さんの話をよく聞いて、一人ひとりが今できることを提案することで、本人の気持ちに寄り添った診療になるよう心がけています。

宏行副院長はいかがですか?

【宏行副院長】私は出身校の創立者の言葉である「病気を診ずして病人を診よ」という言葉を胸に診療にあたっていますね。医師は科学者の端くれなので、どうしても病気そのものにフォーカスしてしまうことがあります。しかし患者さんも人間ですから、常にそれを忘れずに診療にあたることが大切ですね。病気を適切に診断して、治療することももちろん大切なのですが、目の前にいる患者さんがどんな生活環境で、何に困っていて、どんなことを知りたいのかということも常に考えるようにしているんです。あとは、私は小児科の医師ですから、お子さんを診ることも少なくありません。親御さんなど保護者の方にしっかり病状を説明することも大切にしていますね。

今まで医師をしてきて印象深いエピソードはありますか?

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院4

【恵輔院長】循環器内科の治療はすぐに結果につながることも少なくありません。患者さんに「ありがとう」と感謝の言葉をかけていただけたらうれしいですね。また、当院では在宅医療もしており、昼休み中に施設や患者さんのお宅へ伺って診療をするので、患者さんのありのままの姿を見ることで学ぶこともたくさんあります。お看取りを経験することもあるため、責任を感じながら診療にあたっています。
【宏行副院長】治療をして良くなったと聞けたら、やはりうれしいですよね。また自身のアドバイスから重篤な病気が見つかったら、「見つかって良かった」と思います。血液検査で貧血が見つかった患者さんでも、違和感を感じるようならば総合病院へご紹介します。もしかしたら、それで初期の白血病だったということがあるかもしれないからです。違和感はそのままにしないことが大切だと思っています。

患者の気持ちに寄り添った診療を

そもそも先生方が現在の診療科を専門とした理由は何でしょうか。

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院5

【宏行副院長】私は最終的に内科と小児科で迷ったのですが、発達とともに患者さんを診ていき、大きくなってからもフォローができる小児科の診療に魅力を感じて、小児科の道に進むことにしました。また小児科は本当に幅広い病気を診るので、専門性が細分化されていることも魅力ですね。私はアレルギーを専門に選び、開業前も国立小児病院(現・国立成育医療研究センター)のアレルギー科で勤務していたのですが、アレルギーに悩む患者さんは子どもから大人まで幅広くいらっしゃるので、今の診療に非常に生かされていると思います。

恵輔院長はいかがですか。

【恵輔院長】私はもともと父が小児科の医師だったので、小児科も視野に入れながら診療科を悩んでいました。その中で実習中、特に興味を持ったのが循環器内科だったんです。循環器内科は、血管に医療用の管を通して治療をする「カテーテル治療」など、内科の中では治療の幅が広く、できることが多いと感じたのが大きいですね。薬物療法も命に関わるものが多く、「責任が重い」と感じることもありますが、これまで厳しい先輩方にたくさんのことを学んだことで、自信を持って診療に臨めるようになりました。治療の際、基本は患者さんの意向を大切にしますが、命に関わるような重篤な状態の時には適切な医療を受けてもらえるよう説得することも大切だと考えています。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

乾恵輔院長、乾宏行副院長 乾小児科内科医院6

【恵輔院長】私は医学的に正しいことをするだけが医師の仕事ではなく、患者さん一人ひとりが健康的に生活できるようサポートすることが医師の仕事だと思っています。あくまでサポートの立場ですので、患者さんの気持ちに寄り添えるよう、これからも一人ひとりの患者さんと向き合って治療をしていきたいですね。
【宏行副院長】病気の中には持続的な受診が欠かせないものもありますので、可能な範囲で受診を継続してもらえるよう、私たちもしっかりサポートしていきます。気になる症状があればいつでもご相談ください。

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