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小林 和弘 院長の独自取材記事

こばやし医院

(前橋市/前橋大島駅)

最終更新日:2022/08/30

小林和弘院長 こばやし医院 main

前橋市広瀬町で1970年から診療を続けてきた父の医院を受け継ぎ、小林和弘院長が2017年に新規開業した「こばやし医院」。小林院長は大学卒業後、大学病院消化器外科で胃・大腸の内視鏡検査や診療を中心に研鑽を積んだ後、生まれ育った前橋に戻り、自身の強みを生かして地域住民の健康を見守っている。院長就任から5年。父の代からの患者も多く、地域の信頼は厚い。「地元の皆さんに育てていただいたので、恩返しをしたいという気持ちで診療にあたっている」と、日々真摯に患者と向き合う小林院長に、同院のこれまでの歩み、クリニックの特徴、診療方針などについてじっくりと語ってもらった。

(取材日2022年2月8日)

父が築いた「町のお医者さん」の精神を受け継ぐ

こちらの医院はもともとお父さまが開業されたのですね。

小林和弘院長 こばやし医院1

はい。私の父が1970年に「小林外科胃腸科医院」として開業したのが始まりです。医院の隣に自宅があり、子どもの頃から父が働く姿を間近で見ていたので、大人になったら父みたいになるのかなと漠然と思っていましたね。近くに診療所、特に外科系の診療所がほとんどなく、外来診療に加えて手術や入院治療も行っていました。「町のお医者さん」として、外科や胃腸科の診療のみならず、内科、皮膚科、泌尿器科、整形外科の疾患など幅広く対応していましたので、父は当時かなり忙しかったと思います。

先生が院長に就任されるまでの経緯について教えてください。

私は大学卒業後、大学病院に10年間勤め、消化器がんの手術治療や内視鏡的診療に携わりました。その後こちらに戻り、副院長になったのを機に施設と設備を一新。さらに2017年、私が院長になり「こばやし医院」と名称も新たに開業しました。勤務医時代、将来的にどうするかはいろいろと考えましたが、よくよく考えれば私が育ったのはこの前橋。地域の皆さんに育てていただいたところもありますので、ここに戻って地元の方々に恩返ししたいという気持ちで父の思いを引き継ぐことにしたのです。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

小林和弘院長 こばやし医院2

近隣にお住まいの方がほとんどで、お子さんから働き盛りの世代、中高年層まで幅広いですが、全体の6割ぐらいが75歳以上のお年寄りですね。症状としては、風邪や腹痛など一般的なものに加えて高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病、慢性胃炎、過敏性腸症候群などのおなかの病気、さらに腰痛、背中の痛み、肩の張り、足のしびれ、それから交通事故後のむちうちで来られる方もおられます。父の時代も幅広く診ていましたが、その点は私の代になってからも同じですね。「町のお医者さん」として、当院で診ることができる症状は診て、必要があれば専門の医療機関へご紹介させていただく。これが私の役目だと考えています。

胃・大腸の内視鏡検査・診療に注力

先生が特に力を入れている治療は何ですか?

小林和弘院長 こばやし医院3

私は大学病院時代、内視鏡の経験を多く積みましたので、内視鏡の検査・診療に力を注いでいます。特に胃の内視鏡検査は早期胃がんの発見に役立ちます。私が当院で診療を始めた15年ほど前は、「胃カメラは怖い」とおっしゃるお年寄りが少なくありませんでした。しかし、検査機器の進歩によって以前より細く飲みやすくなり、苦痛が大幅に軽減されています。食事を抜いておなかを空っぽにして来ていただければ検査することができます。胃の痛みなどの症状がある方はもちろん、ピロリ菌感染のある方、除菌をした方などは、何も症状がなくても年1回検査を受けられることをお勧めしています。

各種予防接種も実施されているそうですね。

インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹のワクチンなどの接種を行っています。肺炎の原因で特に多いのは肺炎球菌という細菌で、この肺炎球菌による肺炎はお年寄りに多く見られます。その発症を抑えるためにも、高齢の方はもちろん、免疫抑制剤を服用されている方、糖尿病の方など、免疫機能が下がっている方にワクチン接種をお勧めしています。また、最近ニーズが増えているのが帯状疱疹ワクチンです。帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる皮膚の病気で、免疫力が低下する50歳以上に多く見られます。高齢の方がかかると治った後も神経痛が残ることがありますので、50歳を超えたら注意が必要です。新型コロナウイルスの感染拡大以降、全体的に予防接種やワクチンに対する意識が高まっているように感じますね。私も未病の段階で病気の進行を食い止めることはとても大事だと考えています。

診療方針を教えてください。

小林和弘院長 こばやし医院4

患者さんのニーズに応えるべく、ご希望に沿うかたちで医療を提供することを基本としています。そのために、患者さんがどういったことを求めているのか、それぞれの人生観を尊重しながら、丁寧にコミュニケーションを取ってきちんと見極めるよう心がけています。これは大変なところである一方、やりがいを感じる点でもありますね。最終的な判断は患者さんご自身ですが、私は目の前の患者さんが自分の家族だったらどうするかということを考えながら、治療法を提案したり、判断材料を提供したりするようにしています。

医療の進歩に対応し続け、地域住民の健康に貢献したい

これまでの診療の中で印象に残っている患者さんのエピソードをお聞かせいただけますか?

小林和弘院長 こばやし医院5

私の好きなエピソードの一つに、90歳を超えたおばあさまのお話があります。ご主人に先立たれ、当院を受診される時はいつも息子さんが寄り添っておられます。90歳を過ぎるとお友達やお知り合いの方が先に旅立たれることがやはり多いそうなんですね。でも「今日は誰々さんが亡くなったわよ」という話を聞くと、その日の夜にご主人が枕元に現れるんだそうです。ご自分だけ取り残されたような気がして寂しいけれども、ご主人に会えるのはうれしいようで。どこかほっこりほほ笑ましくありませんか? そんなお話を聞かせていただけるのも、この仕事のいいところだなと思うんです。

毎日お忙しいと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

以前は自転車に乗って山に登ったり運動をしたり、あと古い自動車やバイクも好きなんですよ。お気に入りのコースは、赤城山の北にある利根沼田望郷ラインです。ただ、家には子どももいますし、最近はあまり出かけることができないので、自宅や近所で家族で過ごすことが多いですね。お酒も好きで毎日の晩酌も楽しみです。おつまみも自分で作ります。もちろん休肝日を設けて、ほどほどを心がけるようにしていますよ(笑)。

最後に、今後どのようなクリニックにしていきたいか、展望をお聞かせください。

小林和弘院長 こばやし医院6

新型コロナウイルスの影響でオンラインでの診療や会議が増える中、当院でも昨年から電子カルテを活用するようになりました。予想していた以上にデジタル化が加速し、医療の形は今後さらに変わっていくことでしょう。そういった技術や環境の進歩についていくことも、地域の方々の健康維持・増進に貢献できるのではないかと思いますので、これからも研鑽を怠らず努力を重ねていきたいですね。診療においては、父から受け継いだ「なんでも診るよ」「気軽に相談してね」という「町のお医者さん」の姿勢を貫いていきたいと考えています。そして、私自身の特色として、消化器内視鏡の検査・診療により力を注いでいきたいです。どうぞお気軽ご相談ください。

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