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菅 大三 院長、菅 志乃 先生の独自取材記事

今治南病院

(今治市/今治駅)

最終更新日:2021/10/12

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院 main

今治市にある「今治南病院」は40年にわたり地域に根差した診療を提供する歴史ある病院だ。消化器内科が専門の菅大三院長は「人助けや病気を治していくことが生きがいになっています」と穏やかな口調で話す。開業当初は内科をメインに大三院長が一人で診療していたというが、泌尿器科、外科、眼科、リハビリテーション科と診療内容も広がっていき、昨年4月からは大三院長の姪で循環器内科が専門の菅志乃先生が加わり、さらに診療範囲が広がった。大三島出身の二人に、地域とのつながりや病院の理念などを聞いた。

(取材日2020年11月5日)

40年にわたり地域に密着し幅広く患者をカバー

今年40周年を迎えますが、院長の開業前から今までの歩みをお聞かせください。

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院1

【大三院長】私は大三島の出身で、親族にも医療関係者が多い環境で育ちました。高校生の時、何より病気になった人を助けることに魅力を感じ、医師を志して山口大学医学部に進学。卒業後は同大学附属病院に入り、大学院にも進みました。大学病院のほか、関連病院である新居浜市の愛媛労災病院にも3年勤務し、開業は1981年のこと。今治市内に開業したのは、地元の大三島にはすでにいとこが開業していましたし、もう少し規模の大きな町で診療をしたかったというのが理由です。開業当初医師は私一人で内科のみの診療所でしたが、医師も増えて守備範囲が広くなり、先生方に助けられています。入院施設も最初からあり、現在は急性期病床25床、慢性期病床38床を備えています。

お二人のご専門について教えてください。

【大三院長】消化器内科を専門に、日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持っています。ですから肝臓や膵臓、胃、大腸などが専門になり、患者さんは長くお付き合いをしている方が多いですね。また、労働衛生コンサルタントの資格も持っています。
【志乃先生】専門は循環器内科になります。当院に着任する前は、大学が愛知県の藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)だったので、大学病院に残って愛知県内のいろいろな病院に勤務しました。最後は名古屋記念病院に8年勤務し、循環器内科部長を務めさせていただき、急性期の患者さんをメインにカテーテル治療を中心にしていました。現在は高血圧、高脂血症などの生活習慣病、それから心臓に症状がある患者さんなど、慢性期の患者さんをメインに診療にあたっています。

病院の理念をお聞かせください。

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院2

【大三院長】当院は地域の医療を担っていくことを最大の目的にしています。泌尿器科では人工透析にも対応し、外科、眼科も開設して、地域の病院として幅広く患者さんを受け入れ、質の高い医療を提供できるよう努めています。健康診断や人間ドックも行っています。患者さんは当院がある清水地域を中心に、西条市の旧丹原町や旧東予市エリア、旧越智郡の朝倉村や玉川エリア、私と志乃先生の地元の大三島からも時々来てくださっています。地域柄、高齢の患者さんが多いですが、長くお付き合いしている患者さんが多く、中には子どもの頃から何十年も来てくださっている方もいます。

病病連携を図り、患者ファーストの診療を提供

診療で心がけていることを教えてください。

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院3

【大三先生】患者さんファーストを心がけています。患者さんが急変することもあるので、救急病院とも連携しながら、当院に来てくださった患者さんは、なるべく自分たちで対応するようにしています。連携に関しては、済生会今治病院、愛媛県立今治病院、今治市医師会市民病院をはじめ今治市内の病院との病病連携を構築し、こちらから患者さんを紹介することもあれば、術後や症状が落ち着いた患者さんを紹介されることもあります。志乃先生は済生会今治病院でも外来を担当しているので、お互いにうまく連携がとれていると思います。
【志乃先生】やはり患者さんファーストで、患者さんが話をしやすい関係を築くように努めています。昨年の4月に着任したばかりでまだ日が浅いですが、地域に根差し、わかりやすい説明を心がけています。

医師になってから、印象に残っているエピソードはありますか?

【大三院長】病気を治して人助けをしていくことが生きがいになっていて、毎日いろいろなことがありますが、特に今でもよく覚えているのが開業当初のこと。12月8日に開業して、31日に入院していた患者さんが初めて亡くなりました。その方は大三島の方で、当時はまだ島に橋がかかる前だったので、船を一艘お願いして夜の9時頃今治港からみんなでお見送りしたんです。大晦日のとても寒い日で、あの日のことはよく覚えています。
【志乃先生】名古屋時代、末期の心不全の患者さんが入院されていました。毎年、秋の叙勲を噂されるような方で、ご本人も「いつか受章して東京に行きたい」とおっしゃっていて、昨年見事に受章されて、東京にも行かれたそうです。残念ながら今年亡くなりましたが、末期の心不全としてはかなり長生きをされたと思います。あとで叙勲の話を聞いた時は本当にうれしかったですね。

大きな病気になる前に、私たちができることは何でしょうか?

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院4

【大三院長】「沈黙の臓器」といわれる肝臓、膵臓は症状が出る頃にはかなり病気が進んでいることが多いです。日々の生活を見直し、早めの受診を心がけることが大切です。また国の特定健診によって糖尿病、生活習慣病、腎臓病などの早期発見につながった方も多く見てきましたから、ぜひ受けてほしいです。
【志乃先生】まず心がけてほしいのは、一次予防です。病気にならないように生活習慣を整えて、積極的に健診を受けてください。若い人で心筋梗塞を起こす人がいますが、そのほとんどは喫煙者です。当院でも禁煙の外来を開設していますので、ぜひ活用してください。また息切れや胸が痛い、動くとつらい、同年代の人より疲れやすいという方は狭心症や心不全の疑いがあります。また、むくみは心不全の兆候でもありますから、思い当たる方は早めに来院をしてほしいです。

若い医師とのチームワークでレベルアップを

新型コロナウイルス感染症への病院での対応を教えてください。

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院5

【大三院長】入院患者さんの面会は現在は基本的にお断りしていて、お会いする場合も時間を区切って、市内の方を中心にしています。申し訳ないですが、東京からの方は患者さんとのご面会はお断りしています。基本的に、清水地域の方を対象とし、通常の一般の外来とは動線を分けた発熱の外来を開設し、新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者さんやインフルエンザによる発熱患者さんを受け入れています。事前に電話をしていただければ、車の方は車内で問診を行い、発熱の外来へと誘導します。また慢性期で症状が落ち着いている患者さんに対しては、病院に来て感染することがないよう、薬の処方を、例えばこれまで1ヵ月分だったのを60日分にするなどして、来院の回数を減らすようにしています。

お忙しい毎日だと思いますが、どのようにリフレッシュされていますか?

【大三院長】30年ほどランニングを続けていて、愛媛マラソンにはもう5~6回出場して完走しています。ベストタイムは4時間7分と、素人にしては速いほうなんですよ。ほぼ毎日70~80分走っています。
【志乃先生】もともと体を動かすことが好きなのですが、観るほうも大好きで、子どもの頃から野球観戦をしています。名古屋時代は、応援している球団の試合があると、必ず球場でナイターを観戦していました。今は新型コロナウイルスのためテレビ観戦ですが、落ち着いたらまた球場で応援したいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

菅大三院長、菅志乃先生 今治南病院6

【大三院長】志乃先生は循環器領域に関して素晴らしい知見を持ち、地域の循環器の先生方からも信頼を集めています。女性医師ということもあり、看護師をはじめとした女性スタッフとの連携が一層良くなったと感じます。志乃先生をはじめ、若く立派な医師が増えてくれたので、病院としてもレベルアップをして、地域により貢献をしていきたいと考えています。
【志乃先生】地域に密着し、幅広くカバーしてきた実績のある病院ですから、地域に根差した診療をしていきたいと思っています。女性の方で心臓のエコーに抵抗がある人もいるかと思いますが、同じ女性同士なので、心配な方はどうぞ気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

健康診断/6300円~
人間ドック(健康診断+胃カメラ・CT検査・腹部エコー)/3万8300円~

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