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禰屋 和雄 院長の独自取材記事

ねや内科クリニック

(板橋区/東武練馬駅)

最終更新日:2024/05/07

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック main

東武東上線東武練馬駅から徒歩12分。「ねや内科クリニック」は、2011年の開業以来、地域のかかりつけ医として親しまれている。院長の禰屋和雄(ねや・かずお)先生は、心臓外科手術などの循環器疾患に従事してきた経験豊富なベテラン医師だ。クリニックでは、風邪や咳などの一般内科疾患を中心に、禰屋院長の専門である循環器内科の疾患や生活習慣病にも対応する。禰屋院長の専門性に基づいた診療とポジティブな助言で、地域の子どもから高齢者までの健康をサポートする。禰屋院長は、「患者さんに寄り添いながら前向きな声をかけることで、主体的にご自身の体に向き合っていただけるよう促しています」と語る。穏やかな話しぶりが印象的な禰屋院長に、診療への思いについて話を聞いた。

(取材日2024年4月2日)

地域のかかりつけ医として、進化するクリニック

開業から13年がたちますが、現在の患者層について教えてください。

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック1

開業時から現在まで、このエリアにお住まいの方にお越しいただいています。当クリニックは駅から遠いのですが、この周辺にはクリニックが多くはないこともあり、長年通ってくださっている方が多い印象ですね。駐車場を23台分確保していますので、車を運転していらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。患者さんの主訴としては、風邪や喉の痛みといった一般内科の疾患と、生活習慣病のご相談が多いです。開業当初は地域になじむことをめざしていましたが、おかげさまで現在は地域のかかりつけ医として認識していただいているように思いますね。患者さんから別の患者さんの近況を聞くなど、ご近所ネットワークに加えていただいているなと感じることもあります。

クリニックにも新しい変化があったと伺いました。

この13年間の変化でいうと、クリニックの体制の見直しに力を入れました。1人でも多く患者さんを診ようと思うと、スタッフの帰宅時間が遅くなってしまう日が続いてしまいます。そうするとスタッフの生活も圧迫してしまって、モチベーションが低くなりかねませんから、ウェブ予約を導入して、1日の診察数をコントロールできるようにしました。診察の順番が近づくとメールが送られてくるシステムですので、通知が届くまでは患者さんも仕事をしたり近所で買い物をしたりすることができます。クリニックの体制を改善することは、患者さんにとってもメリットとなると思いますので、これからも良い変化はどんどん取り入れていきたいです。

開業以前は20年以上心臓外科手術に従事されてきた先生ですが、開業してから変わったことはありますか?

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック2

一番の変化は、患者さんとの向き合い方ですね。例えば心臓外科手術をする時は、目の前の手術にできる限り力を尽くすことが医師としての仕事でした。それが外科の医師としての仕事の大きな部分だとも思います。しかし誤解を恐れずにいえば、手術にすべての力を注ぐあまり、手術以外の面で患者さんに寄り添えていたのかについては疑問が残ります。クリニックでの診療は、日々患者さんに寄り添い続けることが最も大切なことだと感じます。どんなふうに患者さんに向き合って、どんなふうに患者さんとコミュニケーションを取りながら治療を行っていこうかと考えながら診療に携わっています。今はクリニックの医師として患者さんに向き合えることに大きなやりがいを感じています。

患者に寄り添い、ポジティブな気持ちを促す診療

先生の診療方針について教えていただけますか?

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック3

患者さんが自分の体に向き合えるよう、モチベーションを高くするためのサポートをすることでしょうか。どんな症状であっても、薬を飲んだり生活に気をつけたりと、病気と付き合っていくためには患者さんご自身の行動の変化が不可欠です。当クリニックには生活習慣病を患う方が多いのですが、治療のモチベーションを長期間にわたって維持していただくことが肝心ですので、アドバイスをする時には少しでもポジティブになれるような言葉をかけられるよう心がけています。できるだけ前向きな声がけをすることで、主体的にご自身の体に向き合っていただけるように促していく方針です。例えば食事指導をする時には、患者さんの甘い物を食べたいといった気持ちに寄り添いながら、「3回のうち1回を減らすことから始めましょう」と提案しています。

生活習慣病のことでもっと知ってほしいことはありますか?

生活習慣病の対策が必要となってくる40代以降の方々にお伝えしたいのは、高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病は、症状が進行してから治療を始めた場合、早期に治療を始めた人との差は埋まらないということです。生活習慣病は治すことではなく、進行を遅くすることを目標に病気をコントロールして付き合っていく病気とされています。ですから定期的に健康診断を受けて、体の異常を早期発見することが皆さんの将来のためにも大切なのです。

患者さんに接する時に気をつけていることは何でしょう?

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック4

最初にイエスかノーで答えられる質問をすることですね。患者さんがクリニックに行かないといけないと思った時の不安は、患者さんご自身にしかわかりません。しかし、問診で「体調は変わりありませんか?」と質問すると「変わりありません」と定型文で答えてしまったり、ご自身の中にある不安を話せなかったりする方も多くいらっしゃいます。そのため、「頭痛はありますか」「食欲はありますか」といったイエス・ノーで答えられる簡単な質問から始めて、少しずつ話を展開させることを心がけています。そうすれば、患者さんもだんだんと自分の症状を話しやすくなるでしょうからね。もしも患者さんの言葉で症状を伝えられなかったとしても、少なくとも頭痛や食欲の有無ははわかります。患者さんにとって答えやすい質問をきっかけに、患者さんの内側に潜んでいる症状や悩みを引き出していくようにすると、安心して話してくださるように思います。

フランクに足を運べる地域の頼れる存在をめざして

地域にとってどんなクリニックでありたいですか。

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック5

この地域で13年やってきて一番に思うことは、「もっとフランクに頼ってほしい」ということですね。「こんな症状や悩みでクリニックに行ってもいいのかわからない」という声も多く聞きます。どの診療科にかかればいいのかわからない方にも医師としてアドバイスをしますし、私でできる範囲で力を尽くします。「クリニックに行くほどのことではない」と思ったとしても、受診して大丈夫であれば不安は解消しますよね。なんとなく眠れないといった日常のちょっとしたご相談も受けつけています。それくらいの気軽さで私たちを頼っていただきたいと思います。

これから進化させていきたいことはありますか?

今導入したいと考えているのは、音声による電子カルテ入力ですね。自分でカルテを入力していると、どうしても患者さんの目を見て話したり、直接触れて診察したりする時間が削られてしまいます。音声入力が実現すれば、診療時間の短縮もできて1日に診られる患者さんの数も増えると思います。入力担当のスタッフを雇うことも考えたのですが、まずは現在のスタッフの負担を軽減することを重視したいので、このシステムの導入を検討しているんです。患者さんの症状に素早く診断をつけて、少しでも症状の緩和をめざすためにも、クリニックの体制をもっと整えていきたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

禰屋和雄院長 ねや内科クリニック6

当クリニックは、長年地域のかかりつけ医として診療を行っています。生活習慣病や、心臓に関することはもちろん、お体のことならどんなことで構いません。小さな不安や、「どの診療科に行けば良いのかわからない」というご相談にも対応しています。何かお困りのことがあれば、ぜひお気軽にお越しいただいて、「おかしいな」「不安だな」と感じることを何でも打ち明けていただきたいと思っています。自覚症状は患者さんご本人にしかわからないことですので、まずは気になる不調や疑問をお話いただくことが診療の第一歩となります。当クリニックは地域の方々のかかりつけ医として寄り添いながら、気持ちの部分からポジティブになれる診療をめざしています。これからも引き続き地域の皆さんに信頼されるクリニックであれるよう、励んでいきたいと思います。

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