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榊原 敦子 院長の独自取材記事

さかきばら耳鼻咽喉科

(横浜市港北区/妙蓮寺駅)

最終更新日:2022/02/02

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科 main

東急東横線の妙蓮寺駅から徒歩1分。クリニック入り口に描かれた「イルカ」と「音符」をモチーフにしたロゴマークが目印の「さかきばら耳鼻咽喉科」。マカロンのようにカラフルな院内のデザインには「患者さんに少しでも明るい気持ちで治療を受けてほしい」という榊原敦子院長の思いが詰まっている。横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科にて助教を務め、数々の難しい症例に携わってきた経験による専門的な検査を行っていることが特徴だが、その温かい人柄や丁寧で優しい治療スタイルを慕って訪れる人も多い。地域の子どもや保護者たちの頼れる存在であり、「地域の人々にとって、健康の窓口でありたい」と話す榊原院長。感染症対策も含め、通いやすいクリニックづくりについて話を聞いた。

(取材日2020年12月29日)

入念な感染症対策で安心して受診できるクリニックに

清潔感があり、カラフルで明るい雰囲気の院内ですね。感染症対策も徹底されているのでしょうか?

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科1

院内のデザインやロゴマークのデザインには、患者さんが気軽に受診できるような、明るいクリニックにしたいという思いを込めています。感染症対策にも力を入れており、常時換気やこまめな院内消毒はもちろん、飛沫防止用カバーつきの吸引器も導入し、吸引は半個室にて実施しています。発熱患者の方は別室の診療スペースを設け、時間帯をずらして対応するなど、スタッフ全員で徹底して取り組んでいます。

こちらのクリニックには、どのような症状の患者さんが多く通院していますか?

お子さんの場合は中耳炎、ご高齢の方は難聴で訪れる方が多いです。季節性のものとしては、インフルエンザや花粉症が挙げられます。花粉症の治療については、従来のレーザー治療に加え、アレルゲンエキスの入った錠剤を服用し続ける舌下免疫療法も取り入れています。さらに、スギ花粉を対象として保険適用となった皮下注射による治療法を新たに導入しました。これにより患者さんの治療の選択肢は広がり、重度のスギ花粉症の改善も期待ができると思います。ぜひお気軽にご相談ください。

子どもが中耳炎にかかりやすい理由は?

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科2

小さなお子さんは、耳と鼻の距離が近いので、耳の中に入った水が鼻から抜けにくいという特性が要因となり、「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」を発症するケースが多いようです。滲出性中耳炎では鼓膜の奥に水がたまった状態が続き、主に難聴や耳閉塞感などの症状が表れたり、自分の声が頭の中に響いたりといった変調が生じます。通常の中耳炎では激しい痛みや発熱を伴うことが多いのですが、滲出性中耳炎の場合には炎症が軽いため、保護者が気づかないケースも。小さなお子さんは体の構造上、滲出性中耳炎が治りにくいので、些細な異変でもなるべく早めにクリニックで治療を受けるようにしてください。

大人の患者さんで、最近増えている症状はありますか?

めまいや難聴に加え、昨今は外耳炎の方も目立ちます。外耳炎の増加には、リモート生活も影響しているのではないでしょうか。人目がないステイホーム生活の場合、つい耳掃除をしすぎてしまい、耳の皮膚を傷つけてしまう人が増えています。その傷口から細菌が入り、炎症を起こして外耳炎を発症します。また、めまいや難聴に関しても、長引く在宅生活が引き金になっていることがあるようです。運動不足がめまいの原因になっていたり、スマートフォンやパソコンの長時間使用によって難聴やめまいを引き起こしたりすることも考えらえます。予防のためには、感染対策を講じた上で、屋外などで適度な運動をすることが効果的です。またスマートフォンやパソコンを使用する際は時間を区切り、音楽を聞く時はボリュームに気をつけて耳を休ませることをぜひ心がけてください。特に当院では、重心動揺計を導入してめまいの測定を行うなど、的確な診断をめざしています。

大学病院での勤務と子育ての経験を日々の診療に生かす

ご専門や得意分野を教えてください。

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科3

開院前は横浜市立大学医学部の耳鼻咽喉科・頭頸部外科で助教を務めていました。専門は、鼻・口・喉・顎・耳など顔面から頸部までの部分を指す、頭頸部のがん治療と研究です。頭頸部がんの診断には画像診断、病理検査など設備の整う病院での綿密な検査が必要ですが、まず疑うことが第一歩です。大学病院での経験から、当クリニックでも初診の際に電子スコープや顕微鏡を使用し、隅々までしっかりチェックするようにしています。また、神奈川県立こども医療センター、横浜市南部地域療育センターで小さいお子さんの治療や、複数の病院で一般外来を担当していた経験もありますので、幅広い症例の患者さんに対応できることが強みです。

小さいお子さんの治療についても、お母さんたちから信頼を集めているそうですね。

私自身、3人の子を育てる母親ですし、スタッフは全員女性で育児経験者も多く在籍しています。子どもの対応には慣れていますし、お母さんの気持ちをくみ取り、不安を取り除くことにも留意しています。お母さんがお子さんを抱っこしたままで診察する耳鼻咽喉科クリニックも多いようですが、当クリニックではより安全に診察するために、お子さんをベッドに寝かせて診察しています。そのほうが、より丁寧な診察ができますし、万が一子どもが急に動いたときでも、医師が子どもの体を押さえることで危険を回避していけるからです。当クリニックはビルの1階で入り口も広く、ベビーカーでそのまま入ることができますし、おむつ交換台もあります。待合室やキッズコーナーも十分なスペースがありますので、安心してお越しください。

診療の際に心がけていることを教えてください。

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科4

大学病院に勤務していた頃から「データを照合しながら、的確な治療をする」という診療スタイルにこだわってきました。今でもそのスタイルは変わらず、とにかく丁寧に検査を実施して、患者さん一人ひとりの綿密なデータを入手してから治療を行うことがモットーです。それによって診断の正確度も向上し、より適切な治療につながります。さらに、当クリニックでは電子スコープや顕微鏡などの専用機器を多数用意し、より正確で客観的な検査ができるよう環境を整備しています。

気軽に相談できる健康の窓口として地域に貢献したい

医師になったきっかけをお聞かせください。

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科5

幼い頃は、ピアノの先生や学校の先生になるという夢を持っていましたが、高校生になって進路を真剣に考えた時に「医師になろう」と決意しました。誰かの役に立つ仕事に就きたいという気持ちが強かったこと、生物に興味があったこと、この2つが医師を選んだ大きな理由です。学生時代は勉強だけでなく、スポーツにも打ち込みました。中学から大学までソフトテニスを続け、社会人になってからはテニスに転向しましたが、最近は運動する機会がないですね。医師になって耳鼻咽喉科を選んだ理由は、最初の診断から治療までトータルで患者さんをケアできるからです。また、小さなお子さんからご年配の方まで、より幅広い年代の患者さんの力になれるという点もやりがいにつながっています。

3児の母でもある先生から、お母さん世代の読者にアドバイスをお願いします。

鼻や耳の不調は、ほかの部分のトラブルと比べると症状がわかりにくいことがあります。お子さんがちょっとでも耳や鼻の不調を訴えたら、放置せずになるべく早くクリニックを受診してください。耳の聞こえが悪い状態を放置していると難聴になる可能性がありますし、大人になって手術が必要になる場合もあります。鼻血が出る回数が多い場合は、ごくまれですが全身疾患が潜んでいる危険性も。お子さんのアレルギーについては、長い期間継続する内服治療が必要になるかもしれませんが、根気強く通院してあげてください。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

榊原敦子院長 さかきばら耳鼻咽喉科6

困った時に気軽に相談に来ていただけるようなクリニックの雰囲気づくりをしながら、地域の方々の健康に役立ちたいというのが一番の願いです。当クリニックでは丁寧な診察を心がけ、小さな病変も見逃さないよう精密な検査を行っています。検査や診察の結果、より高次の治療が必要な場合は、専門の医療機関にご紹介いたしますので、安心してお越しください。地域の方々の健康の窓口となるクリニックとして、地域医療に貢献し続けていきたいですね。

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