全国のドクター9,222人の想いを取材
クリニック・病院 158,511件の情報を掲載(2024年5月27日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 台東区
  4. 浅草駅
  5. 岩本歯科
  6. 岩本 冨美代 院長

岩本 冨美代 院長の独自取材記事

岩本歯科

(台東区/浅草駅)

最終更新日:2024/01/05

岩本冨美代院長 岩本歯科 main

つくばエクスプレス浅草駅から徒歩7分、東京メトロ銀座線田原町駅から徒歩9分のかっぱ橋道具街に位置する「岩本歯科」。院長の岩本冨美代先生は東京歯科大学を卒業後、東京銀行歯科室で勤務。結婚・出産を経て、神田にあるクリニックで院長を務めたのち、1997年に同院を開業したベテランの歯科医師だ。地域柄高齢の患者が多く、入れ歯治療の経験が豊富な岩本先生。また歯の土台である根管治療にも注力しており、かぶせ物を取れにくくするために丁寧に時間をかけて治療をする。さらに患者自身の歯をできるだけ長く残せるようブラッシング指導も熱心に行い「80歳、90歳になっても20本以上の歯を残すことを目標にしてほしい」と話す。穏やかで親しみやすい岩本先生に、根管治療の大切さや歯科医師としての思いなど率直に語ってもらった。

(取材日2023年12月8日)

患者との関係を築き、地域に根差した治療を提供

こちらはいつ開業されたのですか。

岩本冨美代院長 岩本歯科1

1997年に開業しましたので、2023年で26年目になります。私は大分県別府市の出身で、東京歯科大学へ進学のため上京しました。卒業後は東京銀行の歯科室で勤務をして、結婚・出産のため退職したのですが、時々アルバイトをして歯科医師として経験を積んできました。その後、神田にあるクリニックで院長を務めていた時に、こちらの物件を知り開業を決めました。

開業されてからは順調でしたか?

実は、学生時代も含めて浅草には来たことがありませんでした。地域のことを何もわからない状態で始めましたので、最初は来てくれる患者さんは少なかったですね。浅草歯科医師会に私のことを気にかけてくれる大学の先輩夫婦がいらっしゃるのですが「岩本先生のところは患者さんが増えないね」と言われるくらい(笑)。でも来てくださる患者さんは、下町らしく人情味があって親切で優しい人ばかりですね。飾っているぬいぐるみは、患者さんが私に似てるからと持ってきてくれたのですよ。

患者さんの主訴はどのようなものが多いのでしょう。

岩本冨美代院長 岩本歯科2

地域がら高齢の方が多いため、入れ歯の相談がほとんどです。当院を開業する前はビジネス街で働いていましたので、患者さんの多くは働き世代の方でした。そのため、入れ歯治療はあまり対応してこなかったので最初は戸惑いました。入れ歯だと食べられないものがあるとか、食事がおいしくなくなるなどと聞きますよね。それは嫌だなと思って、必死に入れ歯について勉強をしました。診療の際に食生活についても伺って、楽しく食事していただけているかを確認しています。入れ歯の具合で痛みなどがあれば楽しく食事できなくなりますので、患者さんには何かあれば遠慮なくすぐに来てくださいとお伝えします。

根管治療とブラッシング指導で可能な限り歯を残す

先生の治療方針をお聞かせください。

岩本冨美代院長 岩本歯科3

できるだけ歯を残す治療をすることです。そのため、根管治療に力を入れてきました。根管治療をきちんとやろうとすれば、とても時間がかかるのです。ひどい虫歯の方だと臭いがあるのですが、その臭いがなくなるまで根っこの部分を洗浄します。最初は細い針で、だんだん太い針に変えてお薬が入るようなスペースを空け、そこにお薬をきれいにみっちりと詰めます。これをきちっとやらないと再発につながってしまいますので、時間をかけて丁寧に行います。そうしてかぶせ物をすると取れにくく、仕上がりが全然違うのです。せっかく良い材質のかぶせ物をしても、取れてしまっては意味がありませんから、丁寧に行います。

根気のいる治療なのですね。

そうですね。でも私はこの治療が結構好きですし、歯を残すためのとても大事な治療です。だから手を抜かない、というか抜けません。治療後のかぶせ物を保険診療の材質にするにしても、自由診療のものにするにしても、土台の治療は一緒です。どうしても時間がかかってしまいますが、丁寧に行う必要がある治療です。

他に力を入れられていることはありますか。

岩本冨美代院長 岩本歯科4

歯をできるだけ長く残すために、ブラッシングの指導も行っています。ブラッシングは、1日1回でもいいから必ず10分は磨いていただくよう伝えています。本当は30分くらいかけたほうがいいのですが、なかなか難しいですよね。だから、10分でいいので歯をきちんと磨く。それでも、何もしないで洗面所で10分間歯を磨くのは大変です。だからテレビを見ながら、本や新聞を読みながらでいいのです。この時は、歯磨き粉はつけません。それで磨き終わったら、洗面所に行ってしっかりとうがいをする。その後、歯全体に歯磨き粉が行きわたるよう仕上げのブラッシングをします。歯磨き粉には歯を守ってくれるフッ素が入っていますので、本当は洗い流さないほうがいいのですよ。患者さんに、ご自分のお口に興味を持ってセルフケアをしていただけるようにお伝えしています。

自分の歯で食べる楽しみを長く味わってほしい

歯科医師をめざされたきっかけは何ですか?

岩本冨美代院長 岩本歯科5

父が歯科医師をしていて、私は4人姉妹の長女なので後を継ぐのかなという意識は子どもの頃から何となくありました。だから実家へ帰るという選択もあったのですが、東京に家族もできましたので残ることにしました。父はとても勉強熱心で、診療がない土日は大分から福岡まで、講習会などに参加するためによく出かけていました。医療機器も新しいものが好きで、設備面も整っているクリニックでしたよ。当院でブラッシング指導の際に使用している歯の模型は、父から譲り受けたものです。また父の年代には珍しいと思うのですがインプラント治療も手がけていました。私の勉強好きも、父の影響でしょうね。多分、私の2人の息子にも引き継がれていると思います。

息子さんも歯科医師だそうですね。

そうなのです。2人とも大学院を出ていて、長男はインプラント治療に注力されている先生のクリニックで勉強をして、東中野で開業をしました。次男は、大学病院の歯科口腔外科で働いています。実は私も歯科口腔外科が好きなのですよ。当院を開業する前は、親知らずの抜歯などもよく行っていました。

こちらでも外科的処置はされているのでしょうか。

岩本冨美代院長 岩本歯科6

開業当初は歯科衛生士がいましたので外科的処置も行っていたのですが、今は私1人で診療をしているため対応していません。ただ、外科的処置が必要になった際は、次男に来てもらって、一緒に治療をしています。例えば、骨隆起といって口腔内の骨が左右対称にボコボコと出ている方がいらっしゃるのですが、そのような方が入れ歯を作る時にはその骨を削る必要があります。また、水平埋伏智歯という、いわゆる親知らずが横向きになって歯肉に埋まっている状態の方は、歯肉を切開して歯を削る処置を行います。通常であれば、これらは大学病院で半日くらいの時間をかけて受ける治療です。でも、当院で行う際は、1時間くらいでお帰りいただけるよう努めていますので、患者さんにも喜んでいただけるのではないでしょうか。

最後に読者へメッセージをお願いいたします。

食べる楽しみをずっと味わえるよう、できるだけご自分の歯を残せるように努力をしていただきたいです。そのためには、とにかくブラッシングですね。当院にいらっしゃる方の中には、80歳を過ぎても歯が20本以上残っている患者さんも多くいらっしゃいます。区役所では8020の表彰も行っていいますが、新たに「9020運動」も始まったようなので、皆さんには90歳になっても20本以上の歯を残すことをめざしていただきたいですね。ブラッシングはもちろん、食生活にも気をつけて日々のケアを大切にしてほしいです。当院は私1人で診療をしていますので、気になることなど何でもお気軽に相談していただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

メタルボンド/12万円~

Access