安心感あふれる歯科医療の実践には
ホスピタリティーの精神が大切
AO1 DENTAL CLINIC
(港区/青山一丁目駅)
最終更新日:2021/10/12
今どきの歯科クリニックでは高い技術や機能的な設備が備わっているのはもはや当然といえるだろう。まして競争の激しい都心では、歯科クリニックに求められるものもさらに大きくなる。いかにすれば患者に安心してもらえるか、どのようにすれば満足してもらえるか。「AO1 DENTAL CLINIC」 の好井健一院長は、患者の満足はもとより、その先にある「感動」を追求するべく、日々努力を重ねている。好井院長が考える歯科クリニックのあるべき姿、患者に最高の笑顔を届けるためには何が必要か、クリニック全体で取り組んでいることなどについて好井院長に忌憚なく話してもらった。
(取材日2018年11月2日)
目次
他人の喜びを自分の喜びと感じられる人間性を基礎にクリニック全体で取り組む
- Q歯科クリニックの接遇で大切なのはどんなことだとお考えですか?
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A
歯科に限らず医療に携わる人には、人のために何ができるか、困っている人を助けたいといった気持ちが自然に備わっていること、また、他人の喜びを自分の喜びとして素直に感じられる、そんなマインドが求められると思います。人としてそのような心根を持っていれば、仕事に対する生きがいや達成感も自然と得られるのではないでしょうか。私はスタッフを採用する際、この点を重要視しています。人が喜ぶ姿に自身の喜びを重ねられる人間か、それをシビアに見極めます。歯科衛生士は学校で接遇の基本をある程度教わっているとは思います。ですが、もともとそういったマインドを持っている人のほうが私の考えをより理解してもらえると思います。
- Qその考え方をスタッフにどのように伝え、共有しているのですか。
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A
月に1回、全体ミーティングを行っていますが、その時に私の考えを話したり、全員でクリニックの課題について議論したりしています。先日も「患者さまがこのクリニックで快適に過ごすため何をすべきか、今、できることは何か」というテーマについてスタッフ全員に意見を求めました。スタッフからは前向きな意見が数多く出てきましたので、私が考えるマインドがスタッフの間で少しは醸成できているかなと感じています。日ごろのスタッフの仕事ぶりを見ていて、気配りや心遣いが足りないと感じた時は、後で頃合いを見計らってアドバイスしています。患者さんとだけでなくスタッフとも密なコミュニケーションが大切ですね。
- Q歯科医院のイメージを変えるためにどんな工夫をしていますか。
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A
歯科クリニックも一つのサービス業ですが、飲食店などと異なるのは、患者さまは緊張感や恐怖感を抱いて来ていることです。患者さまの緊張をこちらが理解した上で、緊張から安心へ、いかに気持ちを切り換えていただけるか、それが重要です。人が不安を感じるのは、放置される、孤立する、声をかけてもらえない、といった状況です。当院では歯科医師や歯科衛生士は担当制をとっていますが、こうした不安を緩和したいとの思いからです。歯科衛生士は必ず最初にあいさつします。顔と名前を覚えてもらうことで責任感も生まれます。患者さまも、いつも同じ人に診てもらう、気にしてくれていると実感することで安心感が生まれるのではないでしょうか。
- Q先生ご自身は診療の際どんな心遣いを意識されているのでしょう?
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A
ただ漠然と患者さまに近づくのではなく、その姿勢や視線の動きなどをよく観察して、患者さまの気持ちを理解するようにしています。患者さまの心の中で不安に感じていることを私の言葉できちんと伝えることも必要ですね。診療では、初診の1回目でいきなり治療に進むのではなく、少なくとも2回は来ていただいて私の考え方や姿勢をお話しして、信頼していただけるように努めています。最初に患者さまの歯や口に触れるとき、ファーストタッチといいますが、そっと静かに触れるよう細心の注意を払っています。臨床経験を積むと一つ一つの作業に慣れてきて、ぞんざいになってしまいがちですが、だからこそこまやかに考えて行動する必要があります。
- Qこうした取り組みの到達点はどこに置いているのでしょうか。
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A
快適で心から安心できる医療環境の中で、患者さまの価値観や考え方を理解して、適切な治療をしていくことで、患者さまにご満足いただいて、ご自身の歯に対する価値観を高めていただければと思います。そしてその道の先にある満足を超えた「感動」を少しでも多くの患者さまにお届けしたいですね。その領域まで100%とはいかなくても、少しでも近づけるようスタッフ一同、日々努力しているところです。最初は不安でいっぱいだった方が、大きな安心感を得て、前向きに治療を続けることでポジティブに変わることのできる場、そんなクリニックであり続けたいと思います。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。