全国のドクター9,253人の想いを取材
クリニック・病院 158,515件の情報を掲載(2024年6月02日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市旭区
  4. 鶴ヶ峰駅
  5. 植松耳鼻咽喉科医院
  6. 岩崎 紀子 院長

岩崎 紀子 院長の独自取材記事

植松耳鼻咽喉科医院

(横浜市旭区/鶴ヶ峰駅)

最終更新日:2024/05/13

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院 main

相鉄本線鶴ヶ峰駅から徒歩約25分、相鉄バス「谷戸入口」停留所すぐにある「植松耳鼻咽喉科医院」は、長年にわたり地域住民から慕われてきたクリニックだ。先代の父から2004年に同院を継承した岩崎紀子院長は、金沢医科大学卒業後、耳鼻咽喉科の医師として金沢医科大学病院にて研鑽を積んだ経験豊富なドクターだ。岩崎院長に対する患者の信頼は厚く、家族3世代で通院するケースや、遠方からの来院も珍しくないという。家族のように親身になって患者に寄り添えるクリニックづくりを大切にしながら、スタッフとともに日々の診療にあたっている。太陽のように明るく、温かい人柄が印象的な岩崎院長に、診療におけるモットーや患者への想いなど詳しい話を聞いた。

(取材日2023年12月14日)

0歳から100歳まで診療する耳鼻咽喉科医院

医院の成り立ちについてお伺いします。

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院1

「植松耳鼻咽喉科医院」は、もともと私の父が開院しました。父はとても体が丈夫で、体調を崩すこともほとんどなくフル回転で当院の診療にあたっていたのですが、病気で他界してしまいました。それがきっかけで2004年1月から私が受け継ぐことになり、以来ずっと院長として務めてきました。私が2003年に出産したばかりだったこともあり、父の代から勤務してくれているスタッフに協力してもらいながら、子育てと診療を両立する毎日だったんです。長年同じ場所で診療を続けていますから、幼少期に通院していた患者さんが成人して、今度はお子さんを連れておみえになり「昔と変わっていないね」とか「小さい頃を思い出します」という言葉をかけてくれるときは、本当にうれしいですね。

耳鼻咽喉科の医師をめざされたのは、お父さまの影響が大きいのですか?

そうですね。父の姿を見て育ったので、高校生の頃には自然と医療の道に進みたいと考えるようになりました。具体的に耳鼻咽喉科の医師になろうと思ったのは、金沢医科大学卒業後、どの医局に入るかを決める時でしたね。父は、直接私に後を継ぐように言うことはありませんでしたが、実家に戻ってきてほしいと考えていたようです。そんな折、私がとてもお世話になった教授が「どこに出しても恥ずかしくない耳鼻咽喉科の医師にするから、ぜひ残ってほしい」と父に直談判してくださったこともあり、当院を受け継ぐまでは金沢医科大学病院に勤務していました。大学の理念である「良医を育てる」という言葉は、私の中に今でも強く残っています。

患者さんについて教えてください。

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院2

当院の患者さんの年齢層は、0歳の赤ちゃんから100歳を超えた高齢の方まで、とても幅広いです。父の代からずっと通ってくださる患者さんや、家族でかかりつけにしてくださるご家庭も多いんですよ。当日に診療してほしいという患者さんの希望にもお応えしたいという思いから、診療は予約制にしていないのですが、近隣の方だけでなく、遠方からもさまざまな事情を抱えた患者さんが来られます。ですから、乳児をお連れの方、障がい者の方、施設に入所されている方に限りますが、長い時間お待ちになることが難しい場合は、当院の受付でご相談いただければ次回以降、診療時間の目安を電話でお伝えするなど、柔軟な対応を心がけています。

自分の家族のように患者に対応する

診療におけるポリシーは何でしょうか?

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院3

患者さんのことを「自分の家族のように考える」ということですね。例えば、突発性難聴という原因が判明していない病気があるのですが、ストレスが大きく影響するといわれています。「何か最近負担に感じていることはないですか?」といった言葉がけをして、患者さんの背景までしっかりお聞きするように心がけています。また、患者さんにとってより良い道筋を見つけられるよう、他の医療機関につなげる配慮も欠かせません。当院だけで抱え込んで対応が遅れてしまわないように、より詳しい検査をしていく必要があると判断した場合は、専門的な検査機器がある医療機関を紹介します。ただ単に紹介状を書くだけではなく、私が電話をかけて紹介先の医師と直接コンタクトを取ることもあります。

お薬の説明にも力を入れていらっしゃるそうですね。

そうですね。患者さんにしっかりと納得していただくことが大切ですから、一方的に押しつける形にならないよう、薬の効果だけでなく、副作用に関しても説明を行ってから処方箋をお出しするようにしています。それに、患者さんによって症状の出るタイミングも異なりますので、患者さんに話を詳しくお聞きして、日中よりも夜間に強く症状が出る場合であれば夜に服用するお薬に重点を置くこともありますし、留意する点があればメモを書いてお渡しします。複数のクリニックに通院されている方で「ほかで薬をたくさん処方されているから、これ以上増やしたくない」というご要望があれば、その際は「こちらには処置だけで通ってみますか?」と提案することも可能です。

育児をする中で、診療のスタンスに変化はありましたか?

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院4

私自身が出産と育児を経験してみて、「子どもってすごくかわいいな」と心から思えるようになったことが一番大きな変化でしたね。お子さんが泣いていると、親御さんは「ごめんなさい」と謝ることが多いのですが、「子どもは泣くのが仕事だから」とか「それは当たり前のことだから気にしなくて大丈夫」という言葉が自然と出てくるようになりました。お薬の説明をする際も、親御さんだけでなく、服用するお子さん自身にも直接話すことがあります。お子さんに伝わりやすいように「ラムネみたいな薬だけど飲める?」などと声をかけて、薬を飲むことに前向きになってもらえるようにするなど工夫しています。お子さんによっては粉薬しか飲めない場合もありますし、発達の段階に合わせた処方をしています。

人の縁は何よりの宝、患者への歩み寄りを大切に

スタッフの皆さんは長年にわたって勤務されているそうですね。

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院5

当院のスタッフは父の代から勤務してくれているベテランの方が多いですし、子育ての経験もありますから、とても頼もしく感じています。これまでスタッフの入れ替わりがほとんどなかったことも、連携がとてもスムーズにできる理由なのかもしれませんね。小さな兄妹を連れた親御さんが来院されたときは、親御さんとお子さんの双方とコミュニケーションを取り、上のお子さんが診療している間に下のお子さんをスタッフが遊んであげるというのが当院の日常的な光景です。当院のスタッフ全員が患者さんに温かい気持ちで寄り添ってくれていますから、笑顔になって帰宅される患者さんが多いですし、さまざまな点でスタッフに恵まれていると思っています。

医師としてやりがいを感じるのはどのようなときですか?

患者さんから「よかった」という言葉を聞けるときが何よりの喜びですね。ありがたいことに、遠方に引っ越しても「やっぱり先生のところじゃないと」と言って、当院に来てくださる患者さんも多くて。また、当院から他の医療機関を紹介した患者さんが、後日わざわざ立ち寄って「先生、ありがとう」とお礼の言葉をかけに来てくださることもあります。私は日々の仕事が充実していますし、ここに来て患者さんと対話することが元気の源になっていますから、休日になると「何をしていいのかな」と思ってしまうぐらいなんですよ。「何か特別なことをしてリフレッシュしなければ」という気持ちになることがあまりないですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岩崎紀子院長 植松耳鼻咽喉科医院6

私には「人の縁は何よりの宝」という強い思いがあります。当院を選んでくださった患者さんにできる限り寄り添っていきたいと考えていますので、患者さんのお話を丁寧にお聞きし、不調がある箇所だけでなく耳、喉、鼻は一通り診察するようにしています。これからも患者さんから、「来てよかった」といっていただけるように、納得していただける診療をめざしていきたいと思います。ただ、どうしてもお一人にかける時間が長くなってしまうので、今後は少しでも待ち時間を減らしていくことが目標の一つです。これからも患者さんとの「ご縁」を大切にした診療を続けていきますので、耳や鼻の症状をはじめ、何かお困りのことがございましたら、お気軽にご来院いただければ幸いです。

Access