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金森 圭司 院長の独自取材記事

広尾かなもりクリニック

(港区/広尾駅)

最終更新日:2021/12/23

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック main

広尾駅3番出口から徒歩30秒の好立地にある「広尾かなもりクリニック」。2010年に開業した同院は、内科から産婦人科、エイジングケアに至るまで、地域住民の幅広い医療ニーズに応え、信頼を集めるクリニックだ。院長の金森圭司先生は、プロの音楽家から医師に転身した異色の経歴の持ち主。「患者さんに喜んでいただけるような、心のこもった血の通った医療を行っていきたい」と語る金森先生が患者に向けるまなざしは、どこまでも温かく、優しい。そんな金森先生に、音楽家から医師へ転身したきっかけ、診療への思い、プライベートの過ごし方などを聞いた。

(取材日2019年11月1日/更新日2021年8月31日)

音楽家として患者を癒やすための活動にも取り組む

こちらはどんなクリニックなのですか?

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック1

当院は産婦人科を軸にしたクリニックですが内科も標榜し、妊産婦のサポートや女性特有の病気だけでなく、健康に関するさまざまな悩みについて相談いただいています。実際、小児からご高齢者まで年齢性別を問わず幅広い患者さんが足を運んでくださっていて、いわゆる「町のかかりつけ医」のようになっています。また、プライバシーへの配慮の観点から待合室と診療室を分け、さらにほかの方と顔を合わせる機会が少なくなるよう予約制を導入しています。もちろん、予約されていない方も受診いただけますが、患者さんのお話を十分伺うだけの診療時間を確保するためにも事前にご連絡いただければと思います。

先生は音楽家から医師に転身されたそうですね。

実は最初は外交官に憧れて慶應義塾大学法学部政治学科に入学したのですが、大学でオーケストラに所属し指揮者やコンサートマスターとして活動するうちに音楽の魅力にはまり、また世界各国から選ばれた音大生で構成されるオーケストラでヴァイオリンの首席奏者を務めたことが転機となりプロの音楽家の道を歩む決意をしました。大学卒業と同時に東京藝術大学に入学し、プロの交響楽団で演奏するなど音楽家として数年間生計を立てていましたが、家族が病気になり、「音楽だけでは人を幸せにすることはできない」と感じたことがきっかけで30歳の時に医師をめざしました。医学部卒業時に産婦人科を選んだ一番の理由は、「赤ちゃんをとりあげる」というハッピーな要素がある診療科だったからです。また、せっかく医師になるのだから全身を診察することができて、手術もできる診療科に行きたいという思いもありました。

現在も音楽活動はされているのでしょうか?

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック2

はい。例えばドイツのベルリンに本部があり世界50ヵ国約1200人の医師が登録している「ワールドドクターズオーケストラ」に参加しています。通常年3回ほど世界各地で公演がありますが、公演で得た収益は現地の医療機関に全部寄付をするんです。私が入ったのは2014年からで、コンサートマスターを務めてきました。世界中の医師と交流できる上、普段の医療とはまた違った方向から患者さんを元気にすることができ、非常にやりがいがある取り組みです。指揮者としては日本指揮者協会の会員でもあり、時々プロのオーケストラの指揮もしています。今後もずっと続けていきたいと思っています。

更年期障害に対するホルモン補充療法に注力

力を入れている診療は?

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック3

更年期障害の治療として行うホルモン補充療法です。閉経前後は女性ホルモンが急減して、ほてりやのぼせ、コレステロール値上昇、不眠などが起きやすくなります。こうした症状に対し、外部から女性ホルモンを補うことで緩和・解消をめざすのがホルモン補充療法です。当院では、女性ホルモンが含まれた飲み薬、貼り薬、塗り薬を処方しています。すべて保険適用のお薬なので、続けやすい治療法でしょう。

更年期障害が治療可能であることを知らない方も多いのでは?

最近ようやくメディアに取り上げられ認知度は上がってきましたが、それでもこの治療を受ける方の割合は少なく、一般的な治療となっている欧米とは比べものになりません。早期にこの治療を受けることで将来的なトラブルの予防・軽減が期待できるので、現在症状に悩んでいる方だけでなく、今後が不安という年代の方もぜひ気軽に相談していただきたいですね。

先生は治療薬として低用量ピルに注目していると聞きました。

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック4

排卵を抑制する作用のあるピルは避妊薬のイメージが強いかもしれませんが、近年は、月経にまつわるさまざまな症状の緩和や病気の治療を目的として使用されているほうが多いと思います。例えば月経困難症や子宮内膜症、生理不順、過多月経、月経前症候群などですね。これらの症状がある方は一人で悩まずに、相談にお越しいただきたいと思っています。また、ピルの服用が排卵を抑制することで、卵子の温存につながるため、将来の妊活に有利になることにも注目されています。

子宮頸がん対策としてワクチン接種と検診を推奨

産婦人科医師として読者へのアドバイスをお願いします。

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック5

子宮頸がんはワクチンを接種することによって将来の発症率を約6割低下させることが期待できるといわれているのですが、先進国の中でも日本はワクチン接種率が特に低いこともあって、20、30代の罹患率が増加しています。オーストラリアでは女性のみならず男性にもこのワクチンを接種しているため、近い将来子宮頸がんを撲滅できるのではないかと考えられているほどです。小学校6年生から高校1年生相当の女子は公費で無料接種できますので、ぜひこの制度を利用していただきたいと思います。性交渉前の接種が推奨されており、また、成人後は定期検診を続けることも重要です。

休診日はどのように過ごしていますか?

特別養護老人ホームへの往診や学校医のほか、東京都港区医師会の理事として地域の公衆衛生を支える活動もしています。最近では新型コロナウイルスワクチン接種事業への参加も増えています。まれに自分の完全なプライベートの時間がとれた時は、友人たちと飛行機や船を操縦したりすることもあります。飛行機の操縦免許は、医学部学生時代の夏休みに取りました。ほかにも宇宙航空環境医学を学び、「国土交通省指定航空身体検査医」に指定されましたので、現在もパイロットの健診を行うこともあります。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

金森圭司院長 広尾かなもりクリニック6

つらい症状を抱えておられた患者さんが当院でホルモン補充療法を受けて、元気を取り戻す姿を拝見できたら、こちらまでうれしくなります。中高年の方が快適に人生を送れるサポートをすることは、私にとって一つの大きなテーマです。もう一つ大事にしているテーマは、少子化対策。出生率上昇への貢献も自分のライフワークにしています。若い女性には、お子さんを産むことがいかに幸せな人生につながるかをお話しすることもあります。当院で妊娠9ヵ月ごろまで健診して、その後大きな病院で分娩する「セミオープンシステム」を取り入れていますが、分娩後も赤ちゃんの予防接種でそのまま通院され、また次の妊娠でも通っていただく方が多いです。当院で3人目の妊婦健診に通われている方が増えてきたのはとてもうれしいことです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ピル/2500円

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