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諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 の独自取材記事

若草台内科眼科外科クリニック

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2021/10/12

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック main

東急田園都市線・青葉台駅からバスで約5分。閑静な住宅街の一角にある「若草台内科眼科外科クリニック」は2011年9月に開院したばかりの新しい医院。消化器外科出身の諏佐典生院長と眼科専門医である奥様の眞由子副院長が互いの得意分野を生かした診療に取り組んでいる。さっくばらんで明るく、エネルギッシュな諏佐院長と落ち着いた優しさをたたえる眞由子副院長は大学時代のヨット部の先輩、後輩という間柄。現在は仕事上のパートナーとしても力を合わせて舵をとる毎日だ。クリニックでは「診療科目にはこだわらず、診られる症状であれば診療に応じる」という方針で整形外科、小児科、皮膚科関連の疾患にも幅広く対応。地域に根ざした身近な総合家庭医をめざしている。「患者さんは遠慮しがち。もっと気軽にクリニックに来てもらいたい」という諏佐院長と眞由子副院長に医師を志した理由やご専門の診療について、今後の目標などをじっくりと伺った。

(取材日2012年3月6日)

幼い頃から慣れ親しんだ地元で開業。専門科目にとらわれない幅広い診療がモットー

たいへんきれいなクリニックですね。開院したのはいつ頃ですか?

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック1

【典生院長】2011年9月に開院してようやく半年が過ぎたところです。実はこのクリニックが建っている所はもともと僕の実家があった場所なんですよ。長年こちらで暮らしてきて、小・中学校も地元の学校に通っていました。だから同級生などの知り合いも多く、以前から「開業するならよく知っている場所でやっていきたい」という気持ちがあったので、慣れ親しんだ青葉区若草台で開業することに決めたんです。
【眞由子副院長】青葉台の駅周辺は眼科のクリニックが多いのですが、この辺りは少ないので、患者さんに「ここに眼科ができてくれて助かるよ」と言っていただくことが多いですね。そう思っていただけるとうれしいです。

典生先生が外科と内科、奥様の眞由子先生が眼科を担当しているそうですね。

【典生院長】眼科専門医である妻が眼科を担当し、それ以外の内科・胃腸内科・外科・肛門外科を僕が担当していますが、特に診療科目にはこだわっていないんです。もともと僕は消化器外科が専門で、以前勤務していた大学病院では胃がんや大腸がん、乳がん、痔などの手術を担当しており、その当時から医局のOBが開業しているクリニックに診療の手伝いに行っていました。僕と同じく消化器外科出身の先生でしたが、整形外科や内科、小児科などをメインで診ているクリニックで、診療の時はたいてい僕一人でしたから、さまざまな患者さんを診てきましたね。そのうちに内科や整形外科、小児科の診療が身に付きました。もう8年くらいになりますが、今でも週に一度はそちらで診療を続けています。それらの経験がベースとなって、今のような総合的な診療スタイルになったという流れです。「こんな症状はこちらで診てもらえますか?」と心配される方が多いですが、こちらで診られるものであれば、診療科目にこだわらず診ていきたいと思っているので、気にしないで大丈夫ですよ、とお伝えしています。

やはり、お近くにお住まいの方が多くいらしているのでしょうか?

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック2

【典生院長】住宅街なので、お近くの方が多いですね。なかには同級生のご両親が来られることもあります。ほかにも大学病院に勤務していた頃に担当させていただいた患者さんで、遠くからわざわざ足を運んでくださる方もいらっしゃいます。患者さんの年代は幅広いですが、なかでもお子さんを診療することがとても多いですね。予防接種をしている関係もありますが、以前から勤務しているクリニックで子どもをよく診ていたので、ご両親を診療すると次回からお子さんを連れてこられる方が多いようです。自分にも小さい子どもがいるので、子どもに慣れていることも理由の一つですね。「ここは小児科なのかな?」と思うくらい、待合室にお子さんが多い日もあるんですよ。

患者との信頼関係を築くことがより良い診療を行うための第一歩

主な診療内容を教えてください。

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック3

【典生院長】胃の内視鏡検査を行うことが一番多いですね。こちらでは極細の経鼻内視鏡を使用しているので、患者さんに負担をかけず、楽に検査が行えるのが特徴です。細胞の病変部を拡大して観察できる拡大鏡も導入しているので、より精密な検査を通じてがんの早期発見が可能です。あとは風邪や骨折、皮膚の病気などさまざまですね。低周波治療器などの理学療法も取り入れているので、骨折でギプスが取れた後に電気治療も行っていますよ。痔などの肛門の疾患もほかに診療してくれるところが少ないらしく、通われる患者さんが多いですね。巻き爪やおでき、いぼなどの皮膚の腫瘍の切除といった小さな手術は、こちらでも随時行っています。
【眞由子副院長】診療対象は目の全般にわたります。局所麻酔で行えるような簡単な手術、二重まぶたや逆さまつげ、眼瞼下垂などの外眼部の手術はこちらで行っています。白内障の手術はスペースが必要となるため、この医院では行っておりませんが、大きな手術に関しては地域の中核病院などでお願いしております。網膜疾患の診察を多く経験してきたので、紹介受診される方もいらっしゃいますが、出身である駿河台日大病院眼科との連携を密に取りながら診療にあたっています。ほかにはコンタクト処方や販売なども取り扱っています。今の時期は花粉症の患者さんが多く来院されていますね。あとはドライアイ、眼精疲労などの不定愁訴を訴える患者さんも増えていますよ。

診療に際して一番心がけていることはありますか?

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック4

【典生院長】患者さんとお話ししていると、「病院の先生に、自分の専門分野ではないと診察を断られた」という話を聞くことがあるのですが、そんなに専門科目にこだわらなくてもいいと思うんですよ。具合が悪ければ、まずは相談しに来ていただくことです。もちろんこちらで解決できない症状もありますから、その時はきちんとこちらでは治療ができないことをお伝えして、適切な医療機関へと送り出してあげることが大切だと考えています。あと、特にご高齢の方に多いのですが、ご自分が抱えている症状や悩みを口に出して訴えることが苦手なようです。話を聞いているうちに「実はここが痛かった」など、別の症状が出てくることが多いんですよ。こんなこと言ったらいけないんじゃないかという遠慮や気後れがあって、なかなか言えないのでしょうね。ですからお年寄りの場合は特に注意してお声がけするように心がけています。
【眞由子副院長】一度きりの診療で満足してもらうのはなかなか難しいもの。何度か診療しているうちにお互いに信頼関係が芽生え、「ここで診てもらいたい」と思っていただけるようになるものだと思います。ですから、まず患者さんとしっかりとした信頼関係を築くことが大切だと考えています。そして患者さんはご自分の病気について詳しく説明をしてもらいたいと思っているものです。現在は検査結果をその場で画像として確認することができるので、画像をもとに診断結果をきちんとご説明するように心がけています。そうすることで患者さんもご自分の症状を理解することができ、お互いの信頼関係にもつながりますからね。また医療の進歩に伴い、新しい薬も次々と出ています。新しい薬を治療に取り入れていくには、自分自身の勉強も欠かせません。患者さんにより良い医療を提供していけるよう、努力を続けていきたいと思っています。

地域住民から頼りにされる、身近な総合家庭医をめざしていきたい

先生方が医師を志したのはどのようなことがきっかけでしたか?

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック5

【典生院長】小・中学校までは地元の公立学校に通いましたが、高校は慶応義塾大学の付属高校に進学したので、大学はそのまま慶応義塾大学に進学しました。でも大学に入ってこれから先を考えた時に、将来を具体的に考えてなくてはと思いはじめました。昔から何かをめざしてそれに向かって頑張っていたいという性格でしたから、はっきりとした目標が欲しかったんですね。悩んだ末にたどり着いたのが、医学部を再受験して医師になるという道でした。きっと前々から心のどこかに医療への憧れがあったんでしょう。一度思い始めたら、どうしても医学部に行きたくなってしまって。それで大学を辞めて日本大学医学部を受験し直したんですよ。医師になってみて、やりがいが大きく、自分に合っている仕事だなあと感じています。消化器外科を専門にしたのは、家族が胃がんや大腸がんになっても自分で手術をしてあげられると考えたことと、外科の先生の“決断するときはさっと決断して次に進んでいく”というスタイルが自分の性格に合っていたから。外科手術では人体を切ったり、出血を伴うこともありますが、怖がってばかりいたら何もできないし、患者さんに対して「こうしたほうがいい」とスパっと判断してあげることも必要です。出血の伴う処置の場合には緊張することもありますが、無事に治療が終わって患者さんから感謝されると、やってよかったなあという達成感も大きいんですよ。
【眞由子副院長】私の場合は父が医者、母も医者の娘という医師の家系で、上の姉と兄も医学部に進学していました。高校では文系を選択していて、海外留学などがさかんな学校だったので英語関係に進もうかなとも考えましたが、これからは女性でも手に職を付けておいたほうが役に立つだろうと考えて、医学部への進学を決めました。今になってみると、医師になってよかったなあと思いますね。家族で集まった時も医療関係で話題が共通しているので、話も弾むんです。眼科を専門としたのは、結婚や出産、子育てという女性としての生き方と仕事との関係を考えたから。内科や外科の医師は一人前になるまでに学ぶ時間が長く、また生死が関わるゆえにいつ何時でも駆けつけなければならない過酷な仕事です。やりがいは大きいですが、家庭や子どもを持った時に自分はそこまで仕事に比重をかけられないかもしれない。それなら長い目で見て、仕事をコントロールしやすく、家庭や子どもを持っても続けていけるような分野を専門にしようと考えました。当時所属していた大学のヨット部で眼科医になった女性の先輩がいたのですが、子どもを育てながらしっかりと仕事を続けていて。自分もそんなふうになれたらいいなと思ったこともきっかけでした。

公私ともにパートナーのお二人ですが、ご夫婦でクリニックを運営するメリットはどんな点でしょう。

【典生院長】耳鼻科や皮膚科ならば、ある程度は診療できるんですが、眼科はまったくの別領域なんですね。なので、2人でこの診療科目を対応して、眼科はすべて妻が診療し、僕は眼科以外の患者さんを診療しております。妻とは大学時代のヨット部の先輩、後輩という関係なので、学生時代からの長い付き合いなんですよ。真面目な勉強家なのでえらいなあと思いますね。
【眞由子副院長】私から見ると、院長は責任感が強くて芯がある人。こだわりが強いので、ちょっと口うるさいところもありますが(笑)、とても頼りにしていますね。

多忙な毎日と思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

【典生院長】休日はよく家族で近くのショッピングセンターに行っていますよ。子どもと遊べるところに行くことが多いですね。
【眞由子副院長】平日は仕事で子どもたちと一緒にいられない分、家族全員で過ごす時間を大切にしています。上の娘は外で遊ぶのが大好きで、女の子なのに虫が大好き。今住んでいる若草台は主人が育った町ですから、子どもの頃に自分が虫を取って遊んでいた場所を娘にも教えてあげているようです。自分で遊んだ場所を子どもにも伝えてあげられるのはいいですよね。暖かくなったら家族で気軽に始められるスポーツができたらいいなと思っています。

最後に今後の展望を聞かせてください。

諏佐典生院長、諏佐眞由子副院長 若草台内科眼科外科クリニック6

【典生院長】先にも言ったように、診療科目にこだわらず、自分が診られる症状はできるだけ診ていきたいと思っています。もちろんその分野の専門医に診てもらいたいと思う方もいらっしゃいますから、ご自分の希望に沿っていただくのが一番でしょう。ただ、わざわざ遠くの病院に通うまでの必要性がなければ、近くで治療ができたほうが便利だし、すぐに診てもらえたほうが患者さんも助かりますよね。そんな身近な総合家庭医をめざしていきたいと思っています。そして地域の皆さんに、「何かあったら、あのクリニックで診てもらえばいいよ」と頼りに思っていただけたらうれしいですね。
【眞由子副院長】開院してまだ半年なので、この場所に病院があること自体を知らない方も多いと思います。こちらにかかった患者さんの話を介してクリニックの存在が広まってくれたらいいなと思っています。ちょっとした体の不調や困ったことなど、小さなことでもいいので「こちらのクリニックに相談に行ってみよう」と思っていただけたらうれしいですね。地域の皆さんのお役に立てるよう、スタッフ全員で力を合わせて頑張っていきたいと思います。

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