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骨粗しょう症は早期発見と予防が大切
50代になったら一度検査を

こくらリウマチ科・ 内科クリニック

(北九州市小倉北区/戸畑駅)

最終更新日:2024/05/02

こくらリウマチ科・ 内科クリニック 骨粗しょう症は早期発見と予防が大切 50代になったら一度検査を こくらリウマチ科・ 内科クリニック 骨粗しょう症は早期発見と予防が大切 50代になったら一度検査を
  • 保険診療

高齢者がなる病気だと考えられがちな骨粗しょう症。しかし、若くとも骨粗しょう症と診断されるケースがあるという。生活習慣で改善がめざせる点も多いため、予防の観点を持っておくことが重要な疾患だ。「こくらリウマチ科・内科クリニック」の名和田雅夫院長は「特に女性の方は、閉経前後で骨粗しょう症へのリスクが大きく高まりますので、検査や相談に早めに来てほしいですね」と語る。同院は膠原病やリウマチを専門としたクリニックだが、これらと併発しやすい疾患の一つとして、骨粗しょう症の治療にも力を入れている。骨粗しょう症とはそもそもどのような病気なのか、かかってしまう原因、検査方法や治療の流れなど、骨粗しょう症について気になることを幅広く聞いてきた。

(取材日2024年4月2日)

50代になったら一度、骨密度検査を。高齢者だけの疾患ではない、自覚なく進行する骨粗しょう症

Q骨粗しょう症とはどのような疾患なのでしょうか。
A
こくらリウマチ科・ 内科クリニック 骨粗しょう症は加齢とともに誰にでも起こり得る

▲骨粗しょう症は加齢とともに誰にでも起こり得る

骨粗しょう症は、骨密度が低下することで骨の強度が下がり、骨折しやすい状態になる疾患です。転倒したときはもちろん、何げなく手をついた程度の、骨への軽い力でも折れてしまうことがあります。手首の骨や肋骨が折れることが多いのですが、背骨や大腿骨が折れるケースもあるんですよ。特に40代以上は加齢とともに骨粗しょう症になりやすくなるといわれており、特に女性の方であれば女性ホルモンの低下が原因となることも多く、その他にも喫煙習慣、アルコール摂取、運動不足などさまざまな要因で骨粗しょう症のリスクは高まります。加齢とともに誰にでも起こりうる疾患の一つと言えるでしょう。

Q骨粗しょう症について、相談をすべきタイミングはいつですか?
A
こくらリウマチ科・ 内科クリニック 40代以降、また閉経後の女性は早めの来院を推奨

▲40代以降、また閉経後の女性は早めの来院を推奨

加齢とともにかかりやすくなる疾患なので、40代以降は意識をしていただきたいです。特に女性の方であれば、閉経後は検査や予防を考えていきましょう。骨の強さはカルシウムが大きく影響しているのはご存じだと思いますが、女性ホルモンであるエストロゲンが、骨のカルシウムの量を左右する要因となっており、エストロゲンの量が減ると骨の中のカルシウム量も減ってしまい、骨がもろくなっていきます。一度骨粗しょう症になって骨折をしてしまうと、治療に時間がかかってしまうケースが多いので、骨粗しょう症の疑いが出る前から定期的な検査や生活習慣の改善を行うためにも、早め早めの来院をお勧めしています。

Qこちらのクリニックでは、どのような検査を行っているのですか?
A
こくらリウマチ科・ 内科クリニック 腰椎と大腿骨頸部を測定することで、より精密な値が得られる

▲腰椎と大腿骨頸部を測定することで、より精密な値が得られる

まずは問診・診察を行った上で、エックス線検査と骨密度検査を実施しています。問診の際は既往歴や生活習慣、運動習慣、喫煙や飲酒の習慣などを伺います。そして現在の骨の様子を確認するために、背骨を中心にエックス線検査を行います。そして、骨密度を測定する専用の機器を用いて、腰椎と足の付け根の骨密度を測定します。手や足先で測定する方法もありますが、当院ではより精密な診断のために腰椎と足の付け根を用いた測定方法を使用しています。また、必要に応じて血液検査や尿検査を行って、骨吸収と骨形成のバランスを測定し、補助的に診断に活用します。

Q骨粗しょう症の治療方法について教えてください。
A
こくらリウマチ科・ 内科クリニック 患者一人ひとりに合わせた治療と、生活習慣の改善指導を実施

▲患者一人ひとりに合わせた治療と、生活習慣の改善指導を実施

骨粗しょう症と診断された場合、骨折などがなければ投薬治療と生活習慣の改善がメインとなります。骨粗しょう症は治療できない病気ではありません。投薬治療は主に、これ以上骨が弱くならないように進行を抑える目的の薬と、骨を作る働きを持つ細胞の働きを強める目的の薬の2種類に分かれます。内服薬と注射の薬それぞれありますので、患者さんの要望や病状に合わせて使い分けていきます。また、生活習慣を改善する点については、積極的に指導を行いながら、無理のない改善を心がけていますよ。おおよそ2ヵ月から3ヵ月に一度ご来院いただき、定期的な病状観察と改善を繰り返しながら、治療を進めていきます。

Q骨粗しょう症を予防するための方法はありますか?
A
こくらリウマチ科・ 内科クリニック 食生活を意識することや適度な運動が予防につながる

▲食生活を意識することや適度な運動が予防につながる

骨粗しょう症を予防するためには、食事と運動が大切です。食事は、骨を作る栄養素であるカルシウム、そしてカルシウムの吸収や骨の形成をサポートしてくれるビタミンD・ビタミンKを取るように心がけるといいですね。アルコールやカフェイン、喫煙の習慣がある場合は、控えめにすることで改善へとつながります。運動は、骨粗しょう症治療中の方は医師にきちんと相談をしてほしいのですが、予防の観点からは体に無理のない運動を実施すると良いでしょう。骨に負荷がかかると骨を作る細胞が活発になって、強くなる性質があるのです。また、日光を浴びることで体内でビタミンDが生成されるので、晴れた日にウォーキングをするのが良いですね。

ドクターからのメッセージ

名和田 雅夫院長

男性は50歳前後から、女性は閉経前後から骨粗しょう症について意識をした生活、医療機関の検査の活用をお勧めしています。関節リウマチやその他脊椎の疾患などがある場合は、疾患リスクが高まりますので、もっと早い段階からスクリーニング検査をするのも良いですね。骨粗しょう症は知らず知らずのうちに骨の強度が弱まり、気づいた時には骨折という形で現れます。一度骨粗しょう症で骨折をすると、治療や改善に少し時間がかかってしまうので、骨折が生じる前の段階で気づくことが大切です。患者さんのライフスタイルに合わせた無理のない改善をご提案しますので、ぜひお気軽に相談・検査にいらしてください。

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