生活に身近なアレルギー症状
アレルギー検査で原因の特定を
クリニックプラス中野
(中野区/中野駅)
最終更新日:2023/10/10
- 保険診療
花粉症に悩む人は年々増え続け、多種多様なアレルギー疾患のリスクがあるといっても過言ではない現代日本。もしかしたらと思いつつ受診機会を逃している人もいるだろう。多忙な人のため、診療時間を平日は20時まで土日祝日も設け、インターネットを活用し予約から会計までの時間短縮も工夫する「クリニックプラス中野」。院長の佐伯豪士先生は、たとえ忙しくてもできるだけ早くアレルゲンを特定し適切な治療を開始することが、アレルギーの治療では何よりも大事だと力を込める。近年注目されている舌下免疫療法は、花粉症のシーズン前から治療を始めることで、不快な諸症状の抑制もめざせるそうだ。自身もアレルギー疾患に苦しんだ経験から患者一人ひとりに親身に接したいと語る院長に、アレルギー疾患の種類、検査方法、治療方法などを詳しく聞いた。
(取材日2023年9月16日)
目次
アレルギー治療は保険適用によるアレルギー検査から開始。舌下免疫療法は早めのスタートを
- Qまずアレルギーについて教えてください。
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A
アレルギーとは、特定のアレルゲンに対する過剰な免疫応答のことです。アレルゲンには小麦粉、乳製品、甲殻類、果物などの食物、スギ、ヒノキ、ブタクサなどの花粉、ハウスダスト、ダニなどがあります。アレルギーにはI型からIV型までの4つの型がありますが、一般的なのがIgE抗体が関与するI型で、花粉症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなど、すべてここに属します。主な症状には、くしゃみ、鼻水、かゆみ、下痢などがあるのですが、原因がアレルギーだと気づいていない患者さんも少なくありません。だからこそ、アレルゲンの特定を含め医療機関でしっかりと診ていく必要があります。
- Q市販薬もありますが医療機関を受診したほうが良いのでしょうか。
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A
市販薬は一時的な症状緩和は期待できるので、通院の余裕がない時などに使いたくなる人もいるかもしれません。しかし、本当に自分に適した薬を選べているか、気づかないうちに副作用が出ていないか、そういったことは医療機関でなければわかりません。間違った薬を使っているとかえって症状が長引くこともありますし、依存や乱用など思わぬ落とし穴もあります。アレルギーは長期的に服薬していかなければいけないケースも多いので、できるだけ早く医師による診断と処方のもとで治療を開始してください。
- Q貴院ではどのようなアレルギー検査を実施しますか。
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A
血液中のIgE抗体を測定して、I型アレルギーのアレルゲンを特定するための血液検査を行います。150種類以上の項目から調べたいアレルゲンを自由に選択できるようになっていますが、思い当たるものがないという方も少なくないでしょう。そのため、問診にも注力し、生活習慣、病歴などを詳しくお聞きして、お住まいのエリアの環境なども考慮しながら、疑わしいアレルゲンを絞り込んでいきます。ご希望ならばメジャーなアレルゲンを含んだ36項目、39項目、48項目の3セットから選んでの検査もできますし、すべて保険適用です。
- Qアレルギーに対する治療法を教えてください。
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A
アレルギーの一番の治療法は「アレルゲンの回避」です。ただ、花粉のようにどうしても避けられないアレルゲンに対しては内服薬、点眼薬、点鼻薬などで治療していきます。また、アレルゲンを少しずつ投与することで体に慣れさせて、症状の緩和や体質改善を図る舌下免疫療法もあり、スギ花粉、ダニによるアレルギー性鼻炎に対して保険の適用があります。舌の下に小さな薬を置き唾液で溶けるのを待つだけで、通院は1ヵ月に1回という患者さんへの負担も少ない治療ですが、副作用やアレルギー反応は注意深く見守らなくてはいけません。途中でやめてしまうと望む治療効果を得にくいため、治療期間としては3〜5年が推奨されています。
- Q花粉症の舌下免疫療法は季節前の対策が鍵と聞きました。
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A
基本的に舌下免疫療法は花粉が飛散していない5月〜12月に開始します。スギ花粉はだいたい2〜4月がピークなので、逆算して前年の6月頃には治療をスタートしておきましょう。いよいよ花粉症のシーズン到来となる前に、鼻や目の症状が出にくい体質に導いておくには、ある程度の時間も必要だからです。アレルギー症状は作業効率を低下させるという研究結果もありますし、もし、受験などを控えているならば、少なくとも1年前には治療を開始するようにしたいところです。忙しい方のために、当院ではオンライン診療や自宅への薬配送システムを併用した舌下免疫療法も実施しますので、ぜひ利用していただければと思います。