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藤原 赤人 院長の独自取材記事

田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科

(港区/田町駅)

最終更新日:2023/08/09

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科 main

三田駅からすぐ、田町駅からも徒歩1分というアクセス抜群の立地にある「田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科」は、医療法人社団ハピコワ会が2023年6月に開院。五反田にある本院の「ハピコワクリニック五反田」の診療理念に共感し、同院での院長就任を決めたと話す藤原赤人院長は、大学病院や市中病院で肺がんや肺炎など呼吸器を専門に診療してきた医師だ。白で統一された院内は新しく落ち着いた雰囲気、診療室の緑の椅子がポップで明るい雰囲気を醸し出している。「かかりつけ医院として、その人の一生を診ていけるようなクリニックでありたい」と話す藤原院長。専門の呼吸器疾患や同院の診療理念、かかりつけ医院としての思いなどたっぷりと話を聞いた。

(取材日2023年7月13日)

人と人として長くつながる一貫性を持った診療

こちらのクリニックでお仕事されることになったのは、どのようなきっかけですか?

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科1

当院で勤務する以前は、15年以上にわたり大学病院や市中病院で呼吸器疾患を専門に診療していました。主に肺がんや肺炎を中心に診療しており、病棟勤務が長かったわけですが、ここ何年か外来診療に興味を持ち始めていたところでした。というのも、大学病院などの病棟では、入院された患者さんとは退院までのお付き合いになることが一般的で、その後もずっと診療し続けるということは少ないんです。クリニックのように、患者さんと医師が人と人として長くお付き合いでき、継続して診られるのが良いなと思いました。また私自身の年齢なども考慮し、ワークライフバランスを考えクリニックでの勤務を視野に入れ始めた時に、本院のホームページに掲げられた診療理念に共感したことが決め手になりました。

診療理念に共感されたとのことですが、具体的にどんな点でしょうか?

一番は患者さんを最優先にするというところですね。そして、生涯を通じてその患者さんを診ていきたいという理事長の考えが、私の医療に対する思いと同じだったことが大きいです。本院は、小児の患者さんも多く、子どもから成人、そして高齢になるまでその人の一生を預かるという気持ちで患者さんと向き合っています。例えば若い時は風邪症状でいらした患者さんも、年齢を重ねるにつれて成人病にかかったりするわけです。当院でも、そのように患者さんのライフステージに合わせた診療を行っていきたいと思います。もちろん重度の糖尿病などのときは専門の病院を紹介する体制を整えていますが、まずは皆さんの健康の入り口としての役割を担っていきたいという思いですね。

診療理念には総合性も挙げていらっしゃいますね。

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科2

当院は、地域のかかりつけ医院として、患者さんの健康を守っていきたいと考えています。私の専門は呼吸器ですが、呼吸器疾患だけを診るということでは、患者さん全体を診ることはできないと考えています。例えば、咳症状でいらした方が、咳が治まったらそれで終わりということではなく、その患者さんの体全体に潜んでいる他の問題はないのか、日々満足できる生活状況なのかを確認しながら、場合によっては呼吸器を飛び越えた検査や治療で介入できるようにしていきたいですね。それが当院の掲げる総合性の理念です。「病を診て人を見ず」にならないようにということです。院名の呼吸器内科・アレルギー科の前に内科を先に表示しているのは、体全体を診るという意識を忘れないようにとの思いからです。

丁寧な問診と検査で、適切な診断・治療を行う

患者層と主訴を教えてください。

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科3

勤務医時代に診ていた肺がんの患者さんは高齢の方が多かったのですが、現在は働き盛りの20代から50代の患者さんが多いですね。咳症状の方が8割くらいで、市販の薬を飲んでも治まらず、咳が長引いているという訴えが多いです。そういう方の中には咳喘息が隠れていることが多いんです。咳喘息は継続的な治療が必要ですが、中には少し良くなったからといって途中で治療をやめてしまう方もいます。ですから、検査・診察・丁寧な説明で、患者さんに治療を続けていくことが大事であることを理解してもらえるように努めています。患者層も疾患も診療内容も勤務医時代とは大きく変わりましたが、常に患者さんとしっかり向き合っていく姿勢は変わらずにいたいと思っています。

こちらでは、さまざまな検査を受けられるんですね。

当院で受けられる検査はいろいろありますが、呼吸器内科として特化しているのは、肺機能検査と呼気NO検査ですね。どちらも機械に息を吐いて検査をしますが、この検査をすることで自分の肺が喘息なのかどうかを調べることができます。喘息というのは、長い間症状から診断をする疾患であり、今でも症状が重要視されることに変わりはありません。ですが、これらの検査をすることで、症状から判断するしかなかった喘息の診断や治療の精度が格段に上がると考えています。これは、喘息と診断する裏づけとなるため、大いに診療の手助けとなっています。またプリックテストといって、子どもから高齢者まで安全に配慮して簡単に行えるアレルギー検査もあります。

ところで、先生が医師になられたのはどのようなきっかけからでしょうか?

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科4

父も兄も医師という環境だったので、自然と医師をめざしていたというか、必然的という感じでしょうか。医師としての強い自覚ができたのは、医師になってからといったほうが良いかもしれません。自分の勉強してきたことを人のために生かすことができ、それを感謝されるという経験を積むにしたがって、医師になって良かったと思う気持ちが強くなった気がします。人を助けたというようなおこがましい気持ちではなく、患者さんとお付き合いしている中で、自分が今までやってきたことが生かされていると感じた時、医師になって良かったと思いましたね。

専門性を生かしつつかかりつけ医院としての役割を担う

患者さんとの心に残るエピソードがあれば教えてください。

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科5

医師になって4年目だったと思いますが、1年間大学病院から警察病院に出向していたことがあり、そこで警察官の患者さんを担当しました。その頃の私はまだ若造で未熟でしたし、その患者さんを満足させられるほどの技量があったかもわからないのですが、1年たって私が大学病院に戻る時に、一緒に病院を変えるとおっしゃって。見た目が屈強な方で、診療時に緊張することもあったのですが、必死に治療をしていたその熱意や一所懸命さは、患者さんに伝わっていたんだなと思うとうれしかったですし、改めてしっかりやらなければという思いを強くしました。そうやって私を信じてくれたたくさんの患者さんたちのことを時々思い出しながら、その思いを裏切らない医師でありたいという思いで、今も診療しています。

スタッフさんとの連携はどのように取っていらっしゃいますか?

当院は、医師と看護師、事務職員の3者間のコミュニケーションが非常によく取れていると思います。ミーティングは毎日朝夕の2回行い、前日までに起こったことは速やかに情報共有しています。紙や電子カルテなどのツールを使い情報共有を行うシステムを本院がしっかり作っており、当院もそれを踏襲しています。スタッフなどは本院と当院をシフト制で行き来しており、みんな本院のシステムをしっかり身につけていますし、私自身も開院前に本院で勤務し講習を受けているので、院全体が共通認識を持って仕事ができているのが良い点だと思います。外来診療は患者さんと接する機会が多いですし、接遇面もしっかり身につけているスタッフばかりなので、私も勉強させてもらうことが多く、優秀なスタッフに囲まれて心強いです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

藤原赤人院長 田町三田駅前内科・呼吸器内科・アレルギー科6

患者さんとコミュニケーションを増やしながら人としてのつながりをつくり、一つの病気を診るだけでなくかかりつけ医院として頼られる存在でありたいです。それから、大学病院などでの経験を生かした診療にも力を入れていきたいですね。現在、呼吸器疾患は喘息の患者さんが多いですが、例えばCOPD、タバコ病といわれることもある息切れがするような病気ですが、実は結構いらっしゃるのになかなか病院にかかられない傾向があります。そういう方たちにも気軽に来てもらえるクリニックでありたいと思います。また間質性肺炎といって肺が硬くなる難しい病気があるのですが、早期発見し治療介入することで改善がめざせる場合もあるので、そういう方にも当院のことを知ってもらえればと思います。まず体の不安があるときは気軽に相談してください。

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