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柴田 あずさ 院長の独自取材記事

Mieruレディースクリニック

(渋谷区/渋谷駅)

最終更新日:2024/04/01

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック main

渋谷駅から徒歩7分にある「Mieruレディースクリニック」。2023年5月に渋谷駅前に開院し診療を続けてきたが、診療スペースの拡張のため2023年12月に公園通り沿いのビル内に移転、リニューアルオープンした。院長の柴田あずさ先生がめざすのは、プライバシーに配慮した、患者が話しやすい個人サロンのようなクリニック。予約から受付、支払いまでを一括管理できるオンライン診療システムを取り入れるなど、患者の負担が小さくなるような診療体制を整えているのも特徴だ。このようにシステム化されたオンライン診療について「これからの時代に必要な医療のかたち」と話し、来院せずに済む診療にも力を入れている柴田院長。月経困難症をはじめ、女性の悩み全般に応えていきたいという柴田院長に、クリニックのこれからを聞いた。

(取材日2023年12月7日)

個人サロンのような心落ち着くクリニックに

開院のきっかけを教えてください。

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック1

産婦人科の医師だった父が病気で倒れ、院長を務めていた病院を存続できなくなったんです。閉院も考えたのですが、医療に一生を捧げてきた父の病院が跡形もなくなるのは寂しく思いました。そこで私が法人を継ぎ、小さな形でクリニックを始めることにしたんです。まだ子どもが小さく、大学病院に籍も残していて時間的にも制約があったので、自宅に近い渋谷のビルの1フロアで診療を始めました。診察はすべて予約制、お一人ずつ診るスタイルで、移転後もそれは変わりません。基本的に私が対応しておりますので、個人サロンのような感覚で安心してお話しいただけたらと思います。「Mieru」というクリニック名は、私の頭の中で印象に残っていた医学書のタイトルがもとになっています。患者さんのお悩みを「見える化」して、解決してあげたいという思いからつけました。

移転後の院内のこだわりを教えてください。

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック2

患者さんのためにより幅広い診療を行いたいと、この12月にこちらの広い場所へ移転しました。クリニックを移転するにあたり、院内の設計から私が手がけ、内装も自分で考えました。広さを生かしながらもプライバシーを保てるように配慮し、白を基調とした清潔感のあるスペースを意識しました。

予約から決済まで、オンラインでスムーズに行えるのですね。

はい。当院は完全予約制となっており、予約はウェブもしくはアプリから行えます。受診していただく際は、まず指定のオンライン診療アプリに保険証やクレジットカードなどの情報を登録していただき、ウェブ問診にご回答いただければ準備完了です。オンライン診療、外来診療問わず、受付や決済もアプリ内で行うため、診療のフローがとてもスムーズなんです。当院では、オンライン診療もこのアプリを使っています。こういったシステムを使いこなすのは若い方が得意のようですが、簡単に操作できるものをこだわって選びましたので、幅広い年代の方に利用していただけると思います。

オンライン診療も取り入れていらっしゃるんですね。

私にできる医療貢献は何だろうと考え、オンライン診療も取り入れることにしました。まだ一般的ではありませんが、オンライン診療は今後必ず必要とされる診療スタイルだと思っています。クリニックに通うことが負担になりやすい高齢の方も受診の機会が増えるでしょうし、被災地での診療にも役立つでしょう。産婦人科の領域でいえば、産後うつの早期発見につながることが期待されています。産後、お母さんは最初の1ヵ月健診までなかなか外出が難しいのですが、その時期に産後うつになりやすいんですね。でもオンライン診療でつながることができれば、もし症状があっても早期発見に役立ちます。オンライン診療は忙しい時などに来院しなくて済むのが大きなメリット。継続中のお薬の処方がメインであれば、雨の日や月経困難症で体調が悪いときに無理して電車に乗って出かけなくてもお薬を処方することができます。ぜひうまく活用していただきたいですね。

治療方針は患者の希望をよく聞いて進めたい

力を入れている疾患はありますか?

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック3

一番の目的は女性の悩みにお応えすることなので、婦人科全般を診療しています。実際に来院する患者さんの相談もいろいろです。ただ、月経困難症に関しては、大学病院時代から困っている方が多いと思っていたので、お力になれればと考えています。イライラする、おなかが痛い、出血量が多すぎるなど、ご自身で不快と感じる症状があるならば、それはもう受診のきっかけになると思います。

具体的に月経困難症には、どのような治療法がありますか?

治療方針は患者さんによって本当にさまざまです。経過観察で処置が必要ないと判断する場合や、痛みがあるときだけ鎮痛薬で対応する場合、ピルや黄体ホルモン製剤などを内服する場合などもあります。また、子宮内に5年間留置でき、ピルのように毎日薬を飲む必要がない「子宮内黄体ホルモン放出システム」と呼ばれる小さな器具を装着する方法を希望される方もいらっしゃいます。ですので、どの治療が患者さんの状態に合うのか、患者さんは何をご希望なのかをよく伺って、納得のいく方法を取るようにしています。

ピルの服用には検診が欠かせないと聞きました。

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック4

低用量ピルに限らず、すべての薬には相互作用があり、体に対してプラスに働く作用以外のものを「副作用」と呼んでいます。副作用については、たとえ0.05%でも起こる可能性があるならばお伝えしなければなりません。ピルの使用で子宮頸がんリスクが若干高くなったり、5年以上の服用で乳がんのリスクが高くなるという数字があるにはあるのですが、「交通事故に遭う可能性があるから外出はしない」という方はいらっしゃらないのではないでしょうか。なので、処方する際には、定期的な検査をお願いしています。2年に1回推奨されている子宮頸がん検診は年に1回、あとは経膣超音波検査で病変がないか確認し、血液検査で肝機能異常などのチェックをお勧めしています。

診療で大事にしていることは何ですか?

患者さんの話によく耳を傾け、相手の立場に立って考えることを心がけています。婦人科疾患の治療方法はさまざまで、その方の症状に合わせ、ご希望に沿った治療を進めることが大事です。その患者さんがどのような治療を望んでいるのか、お話を引き出して把握することがまずは重要です。一方、ご自身の健康状態や年齢に適していないにもかかわらずピルを続けていらっしゃる方などには、服用によるデメリットを考慮し、あえて治療をしないという選択肢を提案する場合も考えられます。

気持ちも新たに医師への道を選択

ところで、先生が医師を志したのは、やはりお父さまの後を継ぐお気持ちがあったのでしょうか?

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック5

実は父だけではなく、姉も、さらに祖父母も医師なんです。最初はそのレールに乗るつもりがまったくなく、私立大学の文系に進みました。ですが、世界的規模で起こった経済危機の時期と重なって思うように就職活動ができなかったこともあり、改めて自分の進む道を考えたんです。そして、ここから自分の人生を本気でかけるなら、やはり医師になって父の後を継ぎたいと思うようになりました。そのほうが親のためにも、社会のためにもなる。そこからは産婦人科の医師になろうと一直線、という感じですね。

子育てとお仕事の両立は大変では?

子どもはまだ1歳で、手はかかりますが、本当にかわいくて癒やされています。育児も仕事も大変だと思うことはあります。でも、新しい挑戦をするには体力も気力もある若い間かなと思いますので、今は頑張り時だと捉えています。夫も協力的で、子どもの保育園の送り迎えも手伝ってくれているので、感謝していますね。

最後に、これからの展望をお聞かせください。

柴田あずさ院長 Mieruレディースクリニック6

ここ渋谷は若い世代の方が多い街なので、月経困難症などで悩んでいる患者さんに焦点を当て、サポートしていけたらと考えています。今回の移転に伴い診察室が広くなったため、子宮体がんの検査である子宮内膜細胞診や、月経困難症の治療のための子宮内に留置できる「子宮内黄体ホルモン放出システム」の器具の装着も行えますので、治療の選択肢に入れていただけるとうれしいです。ピルが気になる方はまず話を聞いてみるだけでもいいと思います。また、2024年4月からは、渋谷区の子宮頸がん検診実施指定医療機関に登録されますので、渋谷区にお住まいの人々のお力になれればと思います。皆さんのお悩みに寄り添えるよう努めていきますので、ぜひお気軽にご来院ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

血液検査 1000円~
子宮頸がん検診 5000円~
超音波検査 5000円~

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