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宇賀治 修平 院長の独自取材記事

さくら通り整形外科クリニック

(福井市/福井駅)

最終更新日:2023/08/08

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック main

「さくら通り整形外科クリニック」は福井市日之出の県道114号線沿いに建つ。落ち着いた色彩に整えられた院内は、広々としており天井が高く、病気やけがを抱えた患者がゆったりと過ごせる空間となっている。宇賀治修平院長は整形外科の中でも特に「足の外科」が専門で、外反母趾や捻挫の治療が得意。靴の相談に応じたり、再発防止のリハビリテーションに力を入れるなど根底からアプローチすることをめざしている。スポーツを行っている人の試合に出たいという気持ちに寄り添い、将来も見据えて治療計画を立てる。「一般の方々にもっと足の外科を知ってもらい、できるだけ多くの方の受け皿となっていきたい」と語る宇賀治院長。明るく、子どもも大人も話しやすい気さくな人柄が魅力だ。

(取材日2023年7月13日)

足の外科を専門にスポーツ外傷にも注力

先生のご経歴や開業の経緯について教えてください。

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック1

私の父が整形外科の医師で、もともと、ここから1キロほどの所で整形外科のクリニックを営んでいました。父の影響もあって自分も自然と同じ道に進み、金沢医科大学へ進学。卒業後は金沢大学附属病院、福井県立病院などに勤務し、救急医療も経験してさまざまな整形外科疾患の治療、手術に携わりました。2023年5月、父が開業していた宇賀治整形外科を引き継ぐ形で開業した次第です。当院の前は「さくら通り」と呼ばれる県道で、車でのアクセスも便利ですので駐車場は44台分備えました。この辺りは住宅地で近くに小学校もあり、良い環境で開業できたことはとてもうれしいですね。午前中は父との2人体制で、父は主に昔からの患者さんを診ています。隣で診療しているので互いに診察の様子を聞け、学びにつながります。

クリニックの設計や設備についてこだわりはありますか?

院内はアイボリーやベージュ、グレーといった落ち着いた色彩にまとめ、待合室もリハビリテーションルームも天井を高くして、スカッとした開放的な明るい空間をめざしました。患者さんに気持ち良く過ごしていただけたらいいなと思っているのです。お子さん連れの患者さんのためにキッズルームも備えています。リハビリテーションルームは高さのある窓が特徴で、緑の木々を眺めながらリハビリテーションをしていただくことができます。春には、通りの名にあるように桜が2週間ほど咲き誇り、見事ですよ。また検査機器については、超音波検査機器、エックス線撮影機器のほかに、即日必要な撮影ができるよう先進のMRIを導入しました。

患者さんはどのような方々が来られていますか?

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック2

お子さんから高齢の方まで、まさに老若男女、さまざまな主訴で来られています。多いのは膝や肩、腰の痛みの訴えでしょうか。当院では、各関節への注射や頸椎の神経に対するブロック注射、足のしびれに対する仙骨ブロック、さらに椎間関節ブロック、仙腸関節ブロック、トリガーポイント注射などに対応しています。また、スポーツ外傷の学生さんや、私の専門が足の外科なので、親指が曲がってしまう外反母趾や捻挫、扁平足(へんぺいそく)などの方も多く来られます。外反母趾は圧倒的に女性が多く、お子さんもおられます。

外反母趾や捻挫に多く対応、靴の相談にも乗る

足の外科について教えてください。

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック3

足の外科では、足首から下のけがや病気などを診療します。足のトラブルは加齢に伴う変化により起こることも多く、当院では外反母趾の女性が最も目立ちます。近隣に専門で診るところが少ないこともあって、皆さん「今後どうしたらいいのか」「変形が進むのではないか」と心配を抱えておられます。大人の外反母趾へのアプローチは、それ以上悪くならないように進行を食い止めることが目的になります。そのため、合う靴を提案したり、装具の着用をご提案したりします。装具は、足の親指と人差し指の間に入れるシリコーン製です。足の形に沿って固まっていくので市販の物よりフィッティングが良いのではないかと自負しています。手術という方法もありますが、その場合の治療期間は3ヵ月ほどです。お子さんの場合は基本的にリハビリテーションを続け、痛くて靴が履けないというケースでは靴のアドバイスもします。

こちらでは靴のご相談にも応じられているそうですね。

はい。足の悩みを持っている方は靴が合っていなくて足に負担がかかっていることも少なくないです。そのため、足の幅や厚みを測定し、足型を採って、自分に合う靴を履くことは重要だと考えています。私もオーダーメイドの靴を履いているのですが、とてもしっくりきて足に吸いつくような感じで弾むように歩けます(笑)。患者さんの足の健康を促進するために、さまざまな観点からアドバイスができたらと考えています。

外反母趾のほかに多い足の症状は何ですか?

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック4

捻挫ですね。スポーツが原因の場合もあれば、日常生活の中で足をひねったという場合もあります。私自身、学生時代はバレーボールをしていて何度も捻挫を経験し、悔しい思いをしました。捻挫は癖になることが問題で、もし靱帯が切れてしまったら修復されることはありません。歩きにくいなど日常生活が不便になり、軟骨損傷、関節の変形までつながることもあり得ます。そのため捻挫の再発防止は非常に大事で、当院でも力を入れているところです。運動前後や就寝前のストレッチ指導や体のコンディション管理を軸に、捻挫をしないように足首の外側の筋力を鍛えたり、平衡感覚やバランス感覚を鍛えたりするリハビリテーションを行います。足首をしっかりサポートする適切な靴を選ぶことも重要ですね。

患者の身になって治療方針を選択

診療の際、気をつけておられることはありますか?

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック5

スポーツ外傷の場合はまず大会が近いかどうか、その大会に対してどれだけの思いがあるのかを確認します。学生生活最後の大会だったり推薦がかかっていたりすると患者さんにはどうしても出たいという必死の思いがあるのです。単にドクターストップをかけるのではなく、きちんと状態を見定めてその大会にフォーカスし、細心の注意でもって、例えば捻挫ならできるだけ固定期間を短くするなどさまざま調整をして治療方針を立てていきます。またその大会だけでなく、将来まで見据えることも非常に大事です。ご本人が何を優先するのかもじっくり考えて納得して治療を決めていただくよう一緒に話し合っていきます。

スタッフさんについても教えてください。

私もスタッフも、患者さんとお話しするときは努めて明るくするように心がけています。陰と陽でいえば完全に陽ですね(笑)。患者さんが悲観的になることのないように、リハビリテーションを続ければ改善が見込めるんだという希望を持てるように、みんな笑顔でリラックスして接しています。スタッフ同士、仲もいいですよ。仲が良すぎて笑い声が患者さんに聞こえるのではないかと心配になるぐらいですが(笑)、それが当院の良い雰囲気づくりになっていると思います。ポジティブで勉強家の人ばかりで、ありがたく思っています。理学療法士は非常勤も含めて3人、野球やテニスなどのスポーツ経験者がそろいました。患者さんのフォームをチェックしたり、休診日には部活を見に行ってくれたりして頑張っています。

開業して2ヵ月あまり、今後についてお聞かせください。

宇賀治修平院長 さくら通り整形外科クリニック6

これまで、幼い頃から見てきた父の働く姿や恩師からの励ましの言葉の導きがあって自分の道を探し続けてこられたと思っています。これからは自分が周囲に恩返しをしていく番。まずは当院で診られるだけのたくさんの患者さんを診ることをめざしたいです。理学療法士も増やし、患者さん一人ひとりに合ったサポートをきちんとしていきたいですね。そんなふうに当院が良い形になったら、次は、医療機関が少ない田舎にもう一つクリニックを造り、福井市まで来ることが難しい方々の力になりたいです。また、「これぐらいで病院に行ってもいいのか」「年のせいだから」とお悩みの方は多いと思いますが、いつでも気軽に来ていただける受け皿的な存在でありたいと思います。一般の方々に「足の外科」についてもっと知っていただけるような活動もしていければいいですね。

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