冨田大介院長の独自取材記事

アイコネクト大森矯正歯科

(品川区／大森駅)

最終更新日：2023/11/30

2023年2月開業の「アイコネクト大森矯正歯科」は、大森駅東口から駅前広場を挟んだところにあるビルの1階。どうしてもトータルの通院期間が長くなる矯正歯科専門の歯科医院のため、冨田大介院長は少しでも気持ち良く通えるよう雰囲気づくりにもこだわっている。カウンセリングや施術を受ける診察室はリラックスできるようにパーティションで区切り、受付スタッフは笑顔を心がけ、待合室には医療機関用空気清浄機を導入するなど、接遇面・衛生面・機能面いずれもこまやかな気配りをしている。自身も子どもの頃に歯列矯正を受け、その価値を実感したという冨田院長に、歯列矯正や取り組みについて聞いた。

（取材日2023年8月8日）

患者のことを真摯に考え、質にこだわった矯正を提供
将来にわたって悩みのない口腔づくりをめざす
さまざまな方法を駆使して効率的に歯列矯正を行う

患者のことを真摯に考え、質にこだわった矯正を提供

開業から半年がたちましたが、どんな方が来院されていますか？

患者さんの健康意識の高まりや、マスクを外した生活に向けて、矯正歯科への関心が高まっていると感じています。高校生から20～30代の女性を中心に、お子さんから60代の方まで、本当に幅広い患者さんが来てくださっていてうれしく思っています。最近は男性患者さんも増えつつあります。主訴は、見た目を気にされている方と、噛みにくさや磨きづらさなどの機能面を気にされている方が半々といった印象でしょうか。昔から気にされていて、ようやく機が熟して治療に取り組まれるという方も多いですし、失った歯に対する対処法の一つとして歯列矯正を希望される方もおられます。私たちはそういった多種多様なお悩みに丁寧に応えていきたいと思っています。矯正で悩む方も多いかと思いますが、アットホームな雰囲気で気兼ねなく話せてよかったとお声をいただくことも多いのでお気軽にご相談ください。

歯科と矯正歯科が連携してこそ、患者のためになる治療ができるのですね。

実は歯列矯正を当院のような専門の医療機関だけで完結させるのは患者さんにとって良いとは言えない面もあると考えています。矯正中に虫歯ができたり、すでに入っている補綴物に手を加えたほうが良い場合など、歯科と矯正歯科が密に連携体制を取っているからこそ効率的な矯正につながります。例えばブリッジや差し歯などの補綴物がすでに入っている場合、問題がない歯はそのまま残して、人工的な補綴物を削ったり差し替えたりして対応できる可能性もありますし、患者さんにとって本来の歯を残すほうが良いのは当然のことです。そうした場合は、かかりつけの歯科医院や矯正専門歯科医院と密に連携している一般歯科医院に治療を依頼したほうが良いでしょう。

こちらのクリニックは同じビルの2階にある歯科医院と連携されていると伺いました。

当院と2階の「デンタルタイム大森駅前歯科」さんとは常に意見交換をし、必要な情報をやりとりしています。矯正歯科と一般歯科それぞれを専門とする歯科医師が連携することで、さまざまなアイデアも出し合えますし、治療や検査の無駄も省くことができます。私と「デンタルタイム大森駅前歯科」の吉田院長とは、患者さんの歯を守りたい、健康的な生活を少しでも長く送っていただきたいという基本的な考え方が一緒ですし、もう5年以上連携体制を取っていて、お互いのことをよく理解しています。歯は一度削ると、二度と元の状態には戻りません。できる限り本来の歯を守ることは、私たち歯科医師の使命でもあるんです。

将来にわたって悩みのない口腔づくりをめざす

お子さんもたくさん通院されていますね。

小児の歯列矯正でも連携体制が生きているんですよ。例えばお子さんの場合、上の前歯の永久歯が生えそろった頃が歯列矯正開始に適したタイミングになります。お子さんの歯列矯正では、矯正中に虫歯ができやすいことが心配な点ですが、その場合も連携する歯科医院で治療してもらうことができます。逆に、最初は歯科のほうにメンテナンスに通っていただき、矯正に適したタイミングで当院に紹介していただくことで、良好な状態を保ちつつ歯列矯正を開始することも期待できます。良い意味で行ったり来たりしながら、無駄を省いて効率良く通院することができるのです。

改めて歯列矯正の良さを教えてください。

お口の悩みというのは、患者さんそれぞれ。放っておいて自然に解消される悩みなら良いのですが、なかなかそうはいきませんよね。お口の中を良い状態にするために歯を削ったり、抜いたり、人工的な歯を入れたり……。今は良い治療法がたくさんありますが、永遠に持つものはなく、いつかはやり直したり、次の治療が必要になります。しかし本来の歯を適切な場所に並べることをめざす歯列矯正は、もともと持っている歯の位置を整えるためのものですから、良い状態を長くキープすることも望めます。悪い歯を取り換えるのではなく、構造的に良くしていくことをめざすので、長持ちにつながるんですね。整った歯並びは、ケアしやすいため虫歯や歯周病になりにくい口腔づくりにもつながりますし、お食事もしやすく、審美的にも良好なことで、患者さんご自身の自信にもつながるでしょう。ご高齢になって歯を失っても、歯並びが良ければ治療方法の選択肢も広がります。

ご自身の矯正の経験から歯科医師をめざされたと伺いました。

私は小学生から中学生にかけて歯列矯正を受けました。もちろん自ら望んで受けたわけではありません。時にはおだてられ、時には指導を受けながらの通院です。当時は大変でしたが（笑）、振り返ってみれば、歯列矯正を受けさせてくれた親には本当に感謝しています。歯列矯正は見た目の改善だけでなく、ものをよく噛んで食べられるようになること、歯磨きがしやすくなること、虫歯になりにくくなることなどが期待でき、生活の質の向上も望めます。治療を行うことによって、患者さんの人生がより良いものになるような手助けをしたいと思い、矯正を専門とする歯科医師をめざしました。私だけでなく、歯列矯正を受けた経験がある親御さんがご自分のお子さんに矯正を受けさせることが多いというのも、きっと私と同じように思っておられるのではないでしょうか。

さまざまな方法を駆使して効率的に歯列矯正を行う

初回のカウンセリングも充実しているとか。

患者さんは皆さんお口の中が違いますし、お悩みも千差万別。適した治療方法も異なります。ですからしっかりとお話を聞いて丁寧に対応しています。まずは問診とお口の中を拝見。そしてエックス線撮影と口腔内スキャンもさせていただきます。その上で矯正方法をご提案します。ここで大切にしているのは、患者さんの悩みを具体的にすること。案外患者さんはご自分のお悩みや不安がはっきりしていないことも多いのです。当院ではマウスピース型装置を使う矯正の場合、マウスピース型装置を院内で自作していますし、歯科技工士も常駐しています。ですからどんなものか、自分が実際に矯正に取り組めるのか、お試し用の装置をはめてみることもできます。お子さんも同様です。また、事前にシミュレーションして、矯正の経過予想をご提示することもできます。

効率的に良質な矯正が受けられるよう工夫をされていますね。

当院ではお子さんにもマウスピース型装置を用いた矯正をお勧めしています。装置を外してお食事ができますから食べやすいですし、歯磨きの時も外せますので日々のケアがしやすいからです。また、永久歯への生え替わり具合でスケジュールが頻繁に変更になるのですが、従来の方法だと20～30枚一気にマウスピース型装置を作ってしまうため、途中で変更が難しいのが現実です。その点、院内で装置を作るならフレキシブルに対応できます。痛みや違和感が強い場合には、それに合わせて調整することも可能ですし、スマートフォンと専用の装置を使ってお口の様子を撮影して当院に送信するシステムも採用しています。進捗状況を来院せずに共有できるため、通院回数を減らすことにつながり、お忙しくなかなか通院ができない方の負担軽減にもなります。

読者へのメッセージをお願いします。

当院は効率的かつ効果的な歯列矯正ができるよう、さまざまなシステムや方法を導入しています。その分、私をはじめとするスタッフも診療や患者さんとのコミュニケーションに集中でき、そういった意味でも患者さんにより良い医療をお届けできていると感じています。私自身も子どもの頃親に言われて矯正歯科に通っていましたから、お子さんの気持ちがよく理解できます。また患者さんのお悩みに対し、歯科と連携してさまざまな解決策を考えます。私たちと話すことで患者さんご自身もお考えがクリアになることもあります。ぜひ一度お越しください。