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山田 朋英 院長の独自取材記事

蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック

(大田区/蒲田駅)

最終更新日:2023/09/05

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック main

大田区蒲田5丁目にあるビル3階に「蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック」はある。スタイリッシュな外観のビル1階にはカフェが入っており、エレベーターを待つ間もコーヒーの香りに包まれる。開院準備に忙しいクリニックで迎えてくれたのは、山田朋英院長。東京大学にて代謝・栄養病態学専攻での医学博士を取得し、日本糖尿病学会の糖尿病専門医認定も受けるエキスパートだ。「病院だと構えるのではなく、遊びに来る感覚で気軽に立ち寄れる場にしていきたい」と抱負を語る山田院長に、開院に至った経緯や医院設計でこだわった点、このクリニックでめざす医療などについて話を聞いた。

(取材日2023年1月11日)

効率化で生まれた時間で、ゲストと向き合う診療を

まるでカフェのようなおしゃれなクリニックですね。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック1

ありがとうございます。インテリアは北欧にルーツを持つホームファニシング大手のビジネス部門にお任せしました。甲状腺の病気は女性に多いので、女性がリラックスできて、機能的であることを重視し、私の好きな北欧テイストの空間となりました。当院では受診される方を「患者さん」としてではなく「ゲスト」として捉えています。医療というサービスを提供する場という意味では、病院も飲食店や小売店といった店舗となんら変わらないと思うのです。それなのに病院では医師が「診察してあげる」といった上から目線で待ち構えているのはおかしなこと。当院では、訪れる方と医師、スタッフが、みんなフラットに向き合えるよう、医院設計においては細部にまでこだわりました。例えば、立ったままで受付を行う病院が多い中で、受付カウンターには椅子を設置しました。

医療クラークも導入されているのですね。

医療サービスをいかに省力化するかをテーマに医院設計に取り組みましたから、電子カルテと医療クラークシステムの導入は当然でした。自宅や受付で入力していただく問診票の内容は、クラウドを経由して直ちに診療室にも共有され、参照しながら問診へと進めることができます。たとえ省力化しても、それにより生まれた時間に別の診療を詰め込んだのでは、質の向上やゆとりにはつながりません。デジタルデバイスを含むシステム導入により生まれた時間は、私の得意とする聴診・視診・触診にあてたり、症状やお悩みを細かく伺うなど、ゲストに向き合うために使っていきたいと考えています。

診療について教えてください。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック2

専門とする糖尿病と甲状腺疾患の診療を軸に、日本内科学会総合内科専門医として広く内科全般を診療していきます。急な症状にも対応できるよう、朝8時という早い時間から診療していますので、出勤前やお出かけ前にも受診していただけます。糖尿病や甲状腺疾患は長く付き合う必要のある病気でもあり、定期通院を継続することが重要です。

インスリン卒業をめざす、頑張らない糖尿病治療を提案

ご専門の糖尿病診療についてさらに詳しく伺えますか。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック3

糖尿病は誰もがかかる病気であり、なりたくてなるものではないにもかかわらず、結婚や就職が難しくなるなど、偏見を持たれることも多い病気です。こうした偏見を受けることで社会活動での不利益を被るだけでなく、本人が病気を隠すようになり、適切な治療に向かわなくなるという大きな弊害が生じます。「糖尿病になったら一生インスリンを手放せない」というのは過去の話。薬の発達により、インスリンを卒業し、内服薬により病気のコントロールが図れたり、インスリン卒業には至らなくとも注射の回数を週に1回程度に減らすこともめざせます。また、インスリンを持続的に注入する方法なども登場してきていますね。さらに、世界中のドクターが優れた頭脳を集結させて糖尿病研究にあたっており、将来的には完治をめざせる治療法も見つかるでしょう。当院では先進の知見をもとに、皆さんが前向きに取り組める、身体的・経済的に負担の少ない治療を提案します。

検査体制も充実させたそうですね。

糖尿病、甲状腺疾患の診療はいずれも、臨床検査学の発展とともに進歩してきました。1921年にインスリンが発見され、臨床検査でHbA1c値が把握できるようになって、ここ数十年で急速に糖尿病の理解と治療法の確立が進んできたのです。両疾患の診療に臨床検査はとても役立つものであることから、当院では常勤の臨床検査技師を複数配置します。いずれも多くの検査を手がけてきたベテランで、痛みを抑えるために翼状針を使った採血を行っていきます。検査もできる限り負担なく受けていただきたいという思いからであり、私自身は採血も注射も苦手なので頼もしく感じています。血糖値、HbA1cや甲状腺ホルモン、白血球、CRPなど、すべて当日検査、当日結果説明に対応します。

診療の際に心がけたいことはありますか。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック4

できる限りお悩みを迅速に解消することを一番に考えます。糖尿病などの生活習慣病では、食生活の改善や運動などが確かに有用です。しかし、生活改善という努力を強いることはしたくない。病気にかかってしまった人が努力しなくても、医師が改善を図るべきと考えています。まずは適切な治療により状態の改善をめざすこと、その上で5年10年という長いスパンでご本人と一緒にできることを考えていくことこそ、われわれ医師の役割だと思うのです。また、スタッフの接遇やアテンド、ビジネスマナーの向上を図るために、キャビンアテンダントが指導に来る機会もつくります。来院される方に満足していただくために、いろいろと工夫しております。

気軽に相談できるようウェブ予約やSNS相談も

医師を志されたきっかけがあれば教えてください。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック5

小さい時は病弱で入院して手術を受けることが多かったので、それが強烈な記憶となり、自然と医師として人の役に立ちたいと思うようになりました。実は、15歳の時にインドのベナレスに行き、ガンジス川に入った後に、高熱や下痢となり、その後まひとなって帰国後入院したことがあります。その入院経験の中で医師になろうと改めて決意したように思います。父は公認会計士で会計事務所と不動産管理会社を経営しており、自営業者の長男として育ったので、自然と資格業というか、専門的な資格を持って生きていくべきと思ったのもあります。2人の弟も公認会計士と医学生兼獣医をしています。

長く研究に携わってこられたと聞きました。

ビッグデータ解析で博士号を取得し、現在も台湾との国際共同研究などに継続的に携わっています。膨大なデータをひもとき、特定の病気になりやすいファクターを探るような内容です。2018年より日本学術振興会海外特別研究員として、イギリスのキングスカレッジロンドンに、医療AI研究のために国費留学させていただきましたが、新型コロナウイルス感染症流行により研究所が閉鎖され、失意の中で帰国。ライフワークとして研究を継続しながら医療者として貢献するための方策を模索していたところに、大田区の新型コロナウイルスワクチン大規模接種に参加する機会があり、ここにクリニックをつくればお役に立てるのではないかと開院を思い立ちました。以前から予定していたわけではなく、偶然の積み重ねで至ったクリニック開設ですが、治療と予防を通して、自分が生まれ育った大田区の皆さんの健康を守っていけることにやりがいを感じています。

最後に、一言メッセージをお願いします。

山田朋英院長 蒲田駅前やまだ内科糖尿病・甲状腺クリニック6

良い診療に大切なのは、場の空気であり、これは医師一人でつくれるものではないと考えています。医師、コメディカルスタッフ、そしてゲストが同じ思いで向き合い、良い空気が醸成されることで、より良い診療がかなうのです。糖尿病でインスリン卒業をめざしたい方はもちろん、これまで治療ができなかったという方や、治療の継続をギブアップしてしまった方など、先進の知見に基づく新たなご提案ができるかもしれません。診療予約はウェブで簡単に取れるほか、SNSでも気軽にご相談いただける体制を整えました。まずは気軽にアクセスしていただければと思います。

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