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西川 太一朗 院長の独自取材記事

御所東にしかわクリニック

(京都市上京区/神宮丸太町駅)

最終更新日:2023/04/14

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック main

京阪本線・神宮丸太町駅より徒歩4分の場所にある「御所東にしかわクリニック」は内科・消化器内科・肝臓内科を標榜。大学病院や海外医療機関で臨床・研究に従事してきた西川太一朗院長が2022年11月に開院した。胃・大腸内視鏡検査も行っており、20~30代の若い世代も多く通っているという。培ってきた高い専門性に加え、肝臓を中心とした研究活動で得てきた知見を診療に生かしているという西川院長に、これまでの経歴やクリニックの特色、診療の際に心がけていることなど、幅広く話を聞いた。

(取材日2023年3月25日)

肝臓疾患から内視鏡まで。適切な診断と根拠ある治療を

2022年11月に開院されました。これまでのご経歴と開業の経緯を教えてください。

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック1

京都府立医科大学卒業後は消化器内科に入局し、消化器内科を中心に血液内科・代謝内科・循環器内科など幅広く診療しました。その後2年間の関連病院勤務を経て、大学に残りながら臨床経験を積む一方、大学院に入り肝臓の研究を行い、途中3年間は米国のピッツバーグ大学に留学し、肝臓について研究していた経験もあります。帰国後も消化器領域中心に臨床・研究を続けてきましたが、45歳を迎え研究に一区切りついたこと、この先のキャリアを考えたとき「臨床医として頑張っていきたい」と思ったこと、そして今まで培ってきた知識や技術を幅広く生かしていきたいという思いがあり、それならば地域医療というポジションが最適ではないかと考え、開業に至りました。

クリニックの特色を教えてください。

地域に根差した医療の提供をめざし、私の専門分野である消化器領域だけでなく、内科一般はもちろん、社会の要請に合わせた発熱への対応や予防接種といったニーズにも幅広く対応しています。これまで研究に従事してきた経験もあるため、適切な診断とエビデンスのある、科学的な根拠に基づいた治療を提供しながら、お一人お一人を丁寧にしっかり診ていくというコンセプトを掲げ、日々診療にあたっています。現在は消化器の中でも特に専門とする肝臓や肥満関連の疾患でご相談に来られる方、胸焼け、胃もたれ、便秘、下痢、血便などのおなかの症状で内視鏡検査を希望される方が多いですね。内視鏡検査の中心世代となっている20代、30代から、ご高齢の方は80代まで、幅広い患者さんにお越しいただいています。

先生の診療モットーについても伺います。

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック2

標準以上の高い医療をめざすということです。これまで大きな医療機関に在籍して研究・臨床に取り組んできたため、中核病院では診断がつかず紹介で来られる方、クリニックでは原因がなかなか究明できないとご来院いただく方、指定難病の方など、難しい症例の患者さんを多く診てきたという経験があり、そうした難症例にも対応できると自負しています。きちんと診断をつけた上で、手術や入院治療が必要な場合には適した医療機関に紹介しますが、逆にクリニックでできることはできる限りクリニックで、私の裁量内で治療する。その振り分けをしっかりしていくことが、クリニックでの私の使命ではないかと考えています。大きな医療機関とは異なり、医師は私一人。すべての診療に責任を持ち、治療方針を決めていくというのは難しい面もあるかもしれませんが、非常にやりがいを感じています。

継続を重視した信頼関係構築に注力。診療の見える化も

患者さんを診察する際に心がけていることは何ですか?

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック3

患者さんと同じ目線に立って説明することです。特に検査を初めて受けられる場合は過度に緊張される方もおられますので、検査の内容や検査後に気をつけることなどをなるべくわかりやすい言葉でお伝えするように心がけています。また継続的な検査はもちろん、診断後は必要なフォローをきちんと受けていただくことが重要です。その方の病気に対し何をすることが重要なのか、どのようなフォローをしていかなければならないのか、アフターフォローに力を入れて説明するようにしています。また話しやすく信頼関係を構築できるコミュニケーションは治療継続につながる一番の要素です。例えば肥満の患者さんであれば、体重増加に至る生活習慣やその背景にあるストレス、環境因子などを時間をかけてお話ししながら、患者さんに寄り添って進めていきます。

患者さんに病気への理解を深めてもらうため、さまざまな工夫をされていると伺いました。

脂肪肝の患者さんも多い当院では、脂肪の沈着度や肝臓のダメージを測定し、数値化できる装置を取り入れた精密な超音波検査機器を導入しています。「良い」「悪い」「これ以上は気をつけなければいけない」などの指標が、視覚から得られる検査を行っているため、患者さんも理解しやすいのではないかと考えています。また内視鏡検査もかなり鮮明に撮影できる装置を取り入れており、内視鏡検査中にご自身の体内の画像をリアルタイムでお見せしながらご説明することも。実際に体の中を一緒に見てもらうことによって予防・病気への意識も高まり、次の検査を受けるモチベーションにもなるのではないかと考えています。

患者さんの利便性や快適性の向上にも努めているそうですね。

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック4

院内は清潔感を重視し、落ち着いて過ごせる待合をと、アイボリーを基調に木のぬくもりが感じられるような内装にしました。また当院では、ウェブ予約を導入しているほか、胃の内視鏡検査の場合は朝食を抜いてきていただければ即時検査可能ですし、大腸内視鏡検査の時間は患者さんのスケジュールに沿ってフレキシブルに対応できるよう調整しています。基礎疾患がない方であれば胃・大腸の同時検査も可能です。内視鏡検査室には安らぎ効果もあるといわれるブルーライト照明を設置し、内視鏡画像の視認性を高めて診断精度の向上に努めています。また、安心して検査を受けていただけるよう事務スタッフ、看護師と協力して、受付から検査後までサポートしていますので安心して来院いただければと思います。

間口が広く、専門性の高い「選ばれるクリニック」へ

消化器の中でも肝臓を専門に選ばれた理由は?

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック5

私が専門を決めた当時は、B型肝炎・C型肝炎などウイルス性の肝炎の治療が難しい時代で、肝臓がんになっても切除手術などの外科的な処置の対象となる症例が少なく、内科的な治療が主流でした。そのため慢性肝疾患の内科的なフォローから、肝臓がんとなって本来なら外科手術が必要な領域まで「内科的に自分の手で治療できる」分野だったんです。抗がん剤など薬の力が大きく左右する治療ではなく、また進行してがんが取りきれない場合は外科にバトンタッチもあり得る内視鏡と異なり、幅広い部分を一人で完結できるところに魅力を感じて選びました。初診から治療まで一貫して行ってきた経験は開業後にも生きていて、診断・治療まで自分の手でやっていけるのは強みだと考えています。

研究に従事した経験が今の診療にも役立っているとか。

解毒作用や合成作用など多岐にわたる機能を持ちながら、自ら増殖して必要な細胞を補填する再生機能も備えた肝臓は唯一無二の存在で、学問的にも非常に興味深い臓器です。特に興味を持ったのは、例えば肝硬変が進行して肝不全となった場合、細胞の何が悪くなって機能不全に陥っているのかという点です。そこで遺伝子レベルで原因がどこにあるのかを追究し、細胞の機能低下の仕組みを突き止めました。細胞の機能への理解を深めた上でマクロな視点に立ち返ってみると、臓器の機能を失っているときにどのようなアプローチをすると病気の克服につながるのか、という考えに発展していきます。肝臓の病気に限っていうとさまざまなケースがありますが、このような基礎研究を背景として知見を積んだ経験は、マクロ視点で病気を診るとき非常に役に立っているんじゃないかなと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

西川太一朗院長 御所東にしかわクリニック6

待ち時間が長かったり、最近では紹介状がなければ初診時に特別な料金がかかったりと、大きな病院はかなり敷居の高い状態になっています。一方クリニックはというと、たくさんの数があり、患者さんはその中から自分に適したクリニックを選ばなければなりません。そんな時代では、受診がしやすく、かつ適切な診断をつけた上で、一般的な病気から専門性の高い病気まで、その方に適した質の高い医療を提供できるようなクリニックが「選ばれるクリニック」になるでしょう。当院がめざしているのは、受診のハードルは低く、間口は広いけれど、専門性の高い医療を提供するクリニックです。患者さんのニーズにできるだけ応えられる医院をめざしていますので、何かお困り事があればお気軽にご相談ください。

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