失った歯を補う治療選択肢の一つ
コーヌスクローネ義歯とは
二子玉川駅前 二コ歯科・矯正歯科
(世田谷区/二子玉川駅)
最終更新日:2023/02/01
- 自由診療
歯を失った部分に対する治療法は多数あり、患者の要望も「どうしても歯を残したい」「大がかりな外科処置には抵抗がある」などさまざまだ。そこで、一人ひとりにとって費用対効果の高い治療の提供をめざす「二子玉川駅前 二コ歯科・矯正歯科」では、治療プランの一つとしてコーヌスクローネ義歯を提案。コーヌスクローネ義歯は、着脱が比較的簡単であり、修理が不可能な自費の入れ歯もある中で、修理・調整を繰り返しながら長く使用することが見込めるものだそうだ。さらに患者のさまざまな負担に配慮して、インプラント治療を併用することも可能で、最小限のインプラント治療を組み合わせ、最大限の効果を得てほしいという。コーヌスクローネ義歯をどのような手順で作製していくのか、丹谷聖一理事長に詳しく聞いた。
(取材日2022年11月21日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qコーヌスクローネ義歯とはどのような入れ歯なのですか?
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A
残っている歯にかぶせ物をし、その上から入れ歯を装着するドイツ発祥の入れ歯です。茶筒の蓋をする原理でかぶせ物に入れ歯をはめ、沈み込ませることでぴったり合わせて固定します。セメントを使用しないぶん、専門性の高い技術が必要な方法ですが、一度コーヌスクローネ義歯を作製すれば多くのメリットが期待できます。まず、ご自身でも取り外せるためしっかり歯磨きができ、歯茎の状態を良好に保ちやすいです。使用する中で入れ歯の摩耗や天然歯の欠損が起きた際も、修理や設計変更といった柔軟な対応が可能。初めに作った入れ歯に手を加えながら長年使い続けたほうが経済的な負担も少ないので、1回行った治療で本当に長く使ってほしいですね。
- Qインプラント治療との併用もできるそうですね。
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A
インプラント治療よりも患者さんにとってメリットがあると判断した場合に、残っている歯と最小限のインプラント治療を併用して欠損を補う方法です。欠損部すべてにインプラントを埋入するのは身体的にも金銭的にも負担が大きいですし、失った歯が少なくても骨を増やす処置が必要なケースがあります。そのような場合に、無理のない箇所にインプラントを数本埋入し、ブリッジ型のコーヌスクローネ義歯をはめ込むのです。天然歯に備わっている歯根膜も残るため、強い力で噛んだときに危険を察知する反射能力も失われにくいです。基礎疾患があり手術ができない方や、大がかりなインプラント治療以外の方法をお探しの方にも向いていると思います。
- Q治療にかかる期間についても知りたいです。
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A
インプラント治療をする本数によって個人差はあるものの、短くても半年以上、平均的には1年前後かかります。現在当院では、2週間に1回ほどのペースで治療を行っています。どうしてもある程度の期間はかかってしまいますが、当院では患者さんの早期社会復帰をめざすべく、1回の治療に3時間ほどかけ、仮歯を入れる処置まで行うことがあります。そうすることで、歯がない状態をできるだけ短くし、痛い、噛めないなどのお悩みの解消に努めています。また、私たちはこの仮歯を診断用の歯のベースとして入れ歯を精巧に作ったり、噛み合わせを整えたりします。そして、入れ歯を装着した後も使用感に慣れていただくための期間を設けています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診票への記入とカウンセリング
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問診票に必要事項を記入した後、カウンセリングを受ける。カウンセリングでは、患者がどのような口の状態を理想としているのか、めざす治療のゴールを考える場だ。重要なのは、歯科医師に言われてゴールを設定するのではなく、自身が何を思い、何を望むのかを自力で見つけ出すこと。自分らしく健康に生きるための「ビジョン」がそのまま治療方針に反映されるため、まずはじっくり歯科医師と会話し、必要な情報も教えてもらおう。
- 2口腔内の状態をチェック
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現状把握のため口腔内の検査を受ける。残っている歯がどの程度の能力を有しているのかや、歯周病の進行度合いは、特に注意すべきポイント。ここで中程度から重度の歯周病が見つかった場合は、コーヌスクローネ義歯の作製と並行して歯周病治療を実施する。入れ歯によって噛む力の改善をめざしつつ、歯周病の根本的治療を試みる「THP(トータルヘルスプログラム)」によって炎症のコントロールを図れるのが同院の強みだ。
- 3歯科用CTを活用し、精密な検査・診断を実施
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歯科用CTを使用し、顎の骨の状態や歯周ポケットの深さ、歯を触ったときの動揺・出血の度合い、歯を残せる可能性、歯の根のトラブルや割れている歯の有無などを歯科医師が確認する。たとえこれらの症状が出ていても、実際は適切な処置によって改善をめざせる場合も多いそうだ。その見極めを行うべく、あらゆる要素の関連性を考慮しながら一つ一つ口腔内を評価していく。
- 4コーヌスクローネ義歯を装着し、使用感を伝える
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完成したコーヌスクローネ義歯を装着し、その状態で日常生活を過ごす。口腔環境が大きく変化するため、違和感が落ち着くまでにだいたい1ヵ月間ほどかかるという。その中で患者自身の慣れが必要なことと、要望として歯科医師に伝えるのが望ましいことがあるため、何かあれば遠慮なく話そう。そうした患者の疑問や不安に対し、同院では問題のない部分は自信を持って説明するなど、患者の安心につなげているそうだ。
- 5定期的にメンテナンスに通う
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治療後は3ヵ月・半年ごとなど自身に合ったペースでメンテナンスを受ける。加えて年に1回、些細な変化も見逃さないようエックス線撮影を行う。メンテナンス内容は、歯肉の状態に応じたブラッシング指導で炎症のコントロールを図るなど多岐にわたる。エックス線撮影では、噛み合わせを確認し、噛む力のバランスに不具合がないかを確認する。また、急激な体重変化や大病の罹患によって入れ歯に隙間が生じた場合は修理も行う。
自由診療費用の目安
自由診療とはコーヌスクローネ精密補綴治療/内冠・外冠各9万9000円~ ※詳細は相談、THP(トータルヘルスプログラム)/12万9800円~、インプラント治療/24万2000円~ ※処置費用別