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松本 哲彦 院長の独自取材記事

きりしま歯科口腔外科クリニック

(霧島市/隼人駅)

最終更新日:2022/10/31

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック main

2022年5月、霧島市に開業した「きりしま歯科口腔外科クリニック」は、子どもから高齢者まで通いやすいバリアフリー対応のクリニック。歯科口腔外科として、地域に根差していきたいと語る松本哲彦(まつもと・あきひこ)院長は、技術や知識を磨くべくドイツへ留学したり、大学病院のインプラント科の助教・客室研究員として学生の指導や臨床にあたり、学びを深めてきた歯科医師だ。これまで数多くの症例を手がけながら、長年自分が理想とする医療を思い描き、開業によってそれを形にした。大学や基幹病院との連携や歯科医院以外の地域の病院とのつながりを持ち、地域の要をめざすという理念を掲げている松本院長に、開業までの思いや口腔外科について、今度の展望などを語ってもらった。

(取材日2022年9月8日)

一般歯科から専門性の高い口腔外科の治療にも対応

歯科口腔外科ではどのような治療を行うのですか?

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック1

虫歯治療をはじめ、歯周病治療、小児歯科など一般歯科の診療が中心ですが、私の専門の歯科口腔外科は、口の中、顎、顔面領域の疾患全般を扱う診療科です。難易度の高い抜歯、外傷や腫瘍、口腔がんをはじめとする口の中の病気などの治療、がん検診、インプラントの手術も行います。年齢を問わず痛みへの相談も多くあります。原因不明の痛みは、歯ではなく神経からきていたり、顎関節の痛み、歯茎の腫れによって起こる痛みだったりすることもあります。たいていは炎症や痛みを抑えるために飲み薬を処方しますが、飲み薬では追いつかないこともあります。そういう時は点滴治療が必要ですが、当院には看護師が常在していて点滴の設備もそろえていますし、血液検査も行うことができます。

高度な医療を支えるため、設備も充実していますね。

当院では、幅広い分野で高度な診療ができるよう先進の設備を導入しています。まずは歯科用CTですが、これは普通のエックス線検査だけではわからないことを3次元的に把握ができる装置です。骨の密度や厚みまで見ることができるのでお口の状態を詳細に知ることができます。次に口腔内スキャナー。このスキャナーを使うことで、患者さんの負担を軽減し、従来の型採りをしなくとも、かぶせ物やインプラント上部構造を製作することができます。これは今後、主力になっていく設備だと考えています。あとは安全性を考慮し、洗浄機や滅菌器、口腔外バキュームを導入しています。治療時に飛び散ってしまう唾液や血液、粉塵の対策を徹底し行い、感染リスクを抑えるための対策を行っています。

口の中のことであれば、こちらですべてお任せできますか?

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック2

一般歯科では難しい重症炎症や外傷の治療など、幅広く対応ができます。予防、治療や手術はもちろん、術後の機能回復面のケアへのフォローも行い、生活で困らないところまで機能を回復させてあげたいという思いで日々診療にあたっています。手術の内容によって難しい場合は、連携している大学病院にご紹介できる体制をとっています。歯科に限らず、地域のクリニックとの連携も大切にし、医科と歯科の連携、高次機関との連携、一般歯科との連携を強化していくことがこれからの目標です。一つのクリニックでできることは限られていますが、さまざまな医療機関と連携することで、治療の幅が広がり選択肢も増え、地域の医療のためにもなると考えています。お口に関する不安や困っていることは、些細な悩みでも気軽にご相談ください。

理想を現実にしていくために、開業への思い

開業された経緯を教えてください。

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック3

私の父も歯科医師で開業しているので、いずれは自分も、という気持ちがありました。本格的に独立を考え始めたのは歯学部を卒業して10年ほどたった頃です。海外留学や長年勤務した大学病院で専門的な治療にも携わってきましたが、組織が大きいため、自分が思うような治療に専念できないこともありました。高齢化社会ということもあり、大学病院にもさまざまな理由で多くの高齢者が来られるのですが、毎回大学病院まで通うのは大変ですよね。エックス線検査を行うにしても、予約を入れて実際に検査を行うまで長い時間がかかることもあります。自分のクリニックであれば、必要に応じて検査もすぐできますし、患者さんとの距離感が近い分、しっかりと向き合って話ができます。柔軟かつ迅速な診療を行う、地域医療の拠点となるようなクリニックにしていきたいです。

口腔外科を専門に選んだ理由は?

歯科の中でも、人の生命に関わる病気を扱えるのが口腔外科です。口腔外科には口の中、顎、顔面領域の病気になった患者さんが来られます。ですがその病気は患者さんのせいでも生活習慣のせいでもありません。例えばメタボリック症候群だから口腔がんになるということはないのです。それなのに、自分を責めてしまって病気に苦しんでいる患者さんがいる。そういう方たちを治してあげたいなと強く思いました。普段から予防していれば、もし病気にかかっても早く治療ができますし、こまめに見ていればそれだけ早期治療もできます。口腔外科では全身的な管理も必要とされ、口腔がんの治療・手術もあります。もともと血を見るのは苦手でしたが、学生実習で口腔外科の治療を見学した時、医科に近い手術を見て感じたり考えさせられたりすることがありました。その経験も口腔外科に進む大きなきっかけとなりました。

インプラント治療にも注力しているとか。

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック4

虫歯や歯肉の病気、または事故などで歯を失ったとき、インプラント治療は歯の機能を補うための一つの手段だと考えています。定期的なメンテナンスを続ければ、自分の歯のように食事を楽しめるようになることも期待できます。より質の高いインプラント治療を提供するために、一番大事なことは、インプラントを支える骨を頑丈にすることです。当院ではご自身の骨を再生し増やすための治療を施すことで、困難な症例に対してもインプラント治療が可能になる場合があります。また、処置中の不安を少しでも減らせるように、鎮静麻酔法を用いて、眠っている間にインプラント治療を受けることもできます。開業前に勤めていた鹿児島大学病院には、現在も義歯インプラント科の客員研究員として在籍し、難症例の臨床や学生の指導を受け持っています。インプラントに精通しているからこそ、本当にインプラントが必要なのかどうかの見極めもお任せいただければと思います。

地域に根差した歯科口腔外科クリニックをめざして

診察で大切にしていることは?

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック5

クリニックの方針として、きちんと納得してもらって治療をすること、治療内容や現状を理解してもらえるように説明すること、専門用語を使わずわかりやすく話すこと、この3つを心がけています。口腔外科は、病気などでマイナスの状態の人をゼロにすることをめざす診療科ですが、インプラント治療に限っては、ゼロの状態をプラスにするための治療だと考えています。患者さんの期待値が高くなる分、それだけ治療も難しくなります。しっかりと一人ひとりの患者さんに納得、満足いただける診療を提供するべく患者さんとの会話を大事にしています。そのためにも、話しやすく相談しやすく、居心地が良いと思ってもらえるよう「患者さんファースト」で診療に取り組んでいこうとスタッフとも意識を共有しています。

口腔外科の医師として、やりがいを感じるのはどんな時ですか?

治療によって「食事がおいしくなった、楽しめるようになった」とか、「今まで歯科医院に行くのが嫌だったけど、行くのが楽しみになった」と言ってもらえると、歯科医師になって良かったと思います。口腔外科で一般的な抜歯の治療は、片方を処置した時につらかったり痛かったりしたら、もう来なくなる患者さんもいます。片方を抜歯した後「先生にまたお願いしたい」と来てくれた時はうれしかったです。長く通ってくれる患者さん、遠方から来てくれる方もいて、そうした患者さんとの関わりもまた日々のモチベーションになっています。

今後の展望をお聞かせください。

松本哲彦院長 きりしま歯科口腔外科クリニック6

目標は地域の歯科はもちろん、歯科以外の先生方から紹介状をもらえるようなることです。それにはまず地域の先生方の信頼を得なくてはいけません。実現できれば地域の患者さんたちに自分の技術を還元できますし、クリニック同士で連携することでできることも増え、結果的に患者さんのためになるのではないかと思います。いつか「地域のクリニックの先生たちとしっかり連携しています」と自信を持って言えるクリニックにしたいですね。そして、地域に根差し、どんな小さなことでも相談しやすいクリニックをめざしていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円〜
GBR(骨造成術)/5〜10万
ブロック骨移植/10万
サイナスリフト/15万
ソケットリフト/5万

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