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運動を中心とした包括的な健康管理
心臓血管リハビリテーション

まついハートクリニック

(さいたま市岩槻区/岩槻駅)

最終更新日:2022/10/13

まついハートクリニック 運動を中心とした包括的な健康管理 心臓血管リハビリテーション まついハートクリニック 運動を中心とした包括的な健康管理 心臓血管リハビリテーション
  • 保険診療

心不全・心筋梗塞・狭心症・下肢閉塞性動脈硬化症などの心血管疾患では、発病後の健康管理が大切だ。「まついハートクリニック」の松井朗裕院長によると、表面上は元気に見える患者でも、疾患により心臓や血管の機能が低下しているという。その状態がわかるのは安静時ではなく、運動時の脈・血圧・心拍数・呼吸などの変化だ。同院では運動を中心に、薬の処方や栄養指導なども組み合わせた包括的な心臓血管リハビリテーションを実施。病気の再発を防ぎ「健康寿命の延伸」をサポートしている。今回は松井院長と、心臓血管リハビリテーション部で主任を務める井澤克也さんに、心臓血管リハビリテーションの内容やメリットについて話を聞いた。

(取材日2022年9月26日)

心血管疾患の再発を予防する、包括的な心臓血管リハビリテーション。運動とデータ管理で健康をサポート

Q心臓血管リハビリテーションとはどのようなものですか?
A
まついハートクリニック 高齢化社会では包括的な治療が必要になってくると話す松井院長

▲高齢化社会では包括的な治療が必要になってくると話す松井院長

【松井院長】心血管疾患を患った方、特にご高齢の患者さんを対象に行う治療です。期間の目安は5ヵ月間で、病気の再発を防ぐため行います。表面上は元気に見える患者さんでも、体の中にはダメージが生じています。また活動性が低下すると、予後にも悪影響を及ぼすといわれています。心臓血管リハビリテーションとは、そのような患者さんの健康維持を目的とした治療。薬の処方・栄養指導・運動など、幅広い内容で「健康寿命の延伸」をサポートします。これからの高齢化社会では、薬物治療からのアプローチだけではなく、このような包括的な治療が必要になってくるのだと思います。

Q病気の再発を防ぎ、健康的な生活を送るための治療なのですね。
A
まついハートクリニック さまざまな器具がそろう健康増進室

▲さまざまな器具がそろう健康増進室

【松井院長】そのとおりです。人間の健康は「肺」「心臓・血管」「骨格筋」のバランスの上に成り立っています。このバランスが崩れると、健康的な生活が送れなくなってしまうのです。心血管疾患で「肺」や「心臓・血管」の機能が衰えた場合、それを補うために必要なのは健康な足腰。これが心臓血管リハビリテーションの根幹です。このように運動は中でも重要な要素ですが、先ほど挙げましたとおり、当院で行うのは包括的な健康管理。その思いから運動や健康指導を行うこの場所を「健康増進室」と名づけました。

Qどのような患者さんが利用しているでしょうか?
A
まついハートクリニック 優しい雰囲気で話す心臓血管リハビリテーション部主任の井澤さん

▲優しい雰囲気で話す心臓血管リハビリテーション部主任の井澤さん

【松井院長】主に心不全・心筋梗塞・狭心症・閉塞性動脈硬化症などの疾患により心臓や血管の機能が低下し、活動度が落ちてきた患者さんが利用されています。70~80代の方が多いのですが、中には90代の方や50代の方もいらっしゃいます。検査結果のデータに基づき、保険が適用されます。 【井澤さん】生活習慣病が動脈硬化につながり、これらの病気を発症することが多いですね。糖尿病が悪化すると、下肢の血流障害を引き起こしてしまうケースもあります。これは下肢閉塞性動脈硬化症として心臓血管リハビリテーションの対象疾患となります。

Q運動のメニューはどのように組み立てられるのでしょうか?
A
まついハートクリニック 患者の負担にならないよう適度な運動メニューを組み立てている

▲患者の負担にならないよう適度な運動メニューを組み立てている

【井澤さん】おおよその流れは決まっており、ストレッチなどの準備運動の後に、自転車エルゴメーターなどによる全身運動すなわち有酸素運動を行います。さらに、トレーニングマシンで筋力を鍛えます。そちらを基本に、症状に対しての重点的なケアをさらに加えます。例えば膝の痛みがあれば、膝の屈伸を行いますね。患者さんの運動時、私たちは脈・血圧・心拍数・呼吸などの変化を確認しながら、アプローチの方法を細かく変更しています。病気を発症した患者さんにとって、過度な運動量は負担になってしまいます。適度な運動で体のコンディションを整え、プラスアルファの処置で「動ける体づくり」をめざします。

Qクリニックでリハビリを受けるメリットについて教えてください。
A
まついハートクリニック スタッフ間の連携がしっかりとしている同院

▲スタッフ間の連携がしっかりとしている同院

【松井院長】適切な管理のもとなので、安心して運動できるということです。患者さんはまず医師の診察を受け、体調に異常がないことを確認してから「健康増進室」に向かいます。リハビリスタッフは患者さんとのふれあいが多く、診察室ではわからないこともフィードバックしてくれるのでとても助かっています。運動時の不整脈や息切れなど、実際に運動していてわかることは多いんです。血圧や心拍数データをもとに、医師が薬を調整することもよくありますよ。ご自宅での運動でこれらに気づくことは難しく、クリニックでリハビリを受けるメリットといえるでしょう。

ドクターからのメッセージ

松井 朗裕院長、井澤 克也さん

当院では月に1度を目安に健康に関するイベントを行っています。普段体を動かす機会のない方、生活習慣病が気になり始めた方など、どなたでも参加可能です。まずは「健康増進室」にあるマシンを体験してみてください。筋力に漠然とした不安のある方が、マシンで実際に数値化されたデータを見て驚くこともしばしば。逆にほっと安心される方もいらっしゃいますね。大学病院などで心血管疾患の手術を受けた後、健康管理の方法がわからずお困りの方もいらっしゃるでしょう。この場所に心臓血管リハビリテーションのできるクリニックがあることを、地域の皆さんにぜひ知ってほしいと思います。

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