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長島 多聞 院長の独自取材記事

多聞内科クリニック

(高崎市/高崎問屋町駅)

最終更新日:2022/04/04

長島多聞院長 多聞内科クリニック main

モノトーンのシックな外観が目を引く「多聞内科クリニック」は、院内も、木の柱を組み合わせたような天井など、落ち着いた雰囲気のデザインだ。優先駐車場を備えた広い駐車場や、しっかりした屋根のアプローチなど、車での来院にも便利な環境を整える。長島多聞院長に話を聞いたのは、2022年4月の開業を控えたタイミング。地元・群馬出身の長島院長は、これまでに数々の総合病院で、専門とする肝臓をはじめ消化器の疾患を数多く診察してきた経験を持つ。同院では、一般内科、消化器内科、肝臓内科に対応し、「内科としてなんでも診られる入り口であるとともに、病院と遜色ない質の高い医療を提供できるクリニックにしたい」と、長島院長。静かで穏やかな語り口ながら、医療にかける思いや、新たにつくりあげるクリニックへの意気込みが感じられた。

(取材日2022年3月11日)

よく聞き、よく診る医療の入り口になるクリニック

クリニックの名称は先生の下のお名前から取ったんですね。

長島多聞院長 多聞内科クリニック1

名字の「長島」よりも「多聞」のほうがインパクトがあると思ったんです。当院のコンセプトが「よく聞き、よく診る地域医療の入り口に立つような存在として」なので、患者さんの声を「多く聞く」という意味もあります。地域のかかりつけ医は、患者さんが不調を感じて最初に訪れる医療機関です。その後、必要に応じて、より専門性の高い医療機関や外科など、他の診療科へ送ることもありますが、まずは入り口として、患者さんの主訴をよく聞いて、初期段階で幅広く診ることが大切なんです。

医師としての歩みをお聞かせください。

人を助けて役に立つ仕事をしたいと思って医師を志し、岩手医科大学に進学しました。特に「これ」という専門は決めていませんでしたが、幅広く何でも診られる医師になりたかったので、一通り経験したいという思いがありました。東京大学医学部附属病院と長野県佐久市の浅間総合病院で初期研修を受けました。浅間総合病院での初期研修中に消化器内科で専門性を身につけたいと考えるようになりました。後期研修は引き続き浅間総合病院へ。研修終了後は地元の群馬に戻り、群馬大学医学部附属病院の第一内科に入局し、肝臓を専門に選んで、済生会前橋病院消化器内科、伊勢崎市民病院内科、前橋赤十字病院消化器内科、西群馬病院消化器内科で勤務医として研鑽を積みました。

医局で肝臓の治療を専門分野に選んだのはなぜですか。

長島多聞院長 多聞内科クリニック2

初期研修の時に、たまたま担当した患者さんが肝炎で、治療の大部分を任される機会がありました。そのとき、患者さんへの責任感を強く感じるとともに、消化器内科で専門性を高めたいと考えるようになりました。そして、後期研修に入り、初期研修よりもさらに責任ある立場で患者さんと接するうちに、消化器内科の医師としての技術を身につけることに加え、いずれは全身を診ることのできる医師になりたいという思いが強まりました。それで、群馬大学医学部附属病院の第一内科に入局した際に、「消化管だけでなく肝臓の治療ができるようになりたい。さらに、高機能な臓器である肝臓に詳しくなれば全身についての知識も深まるのではないか」と考えて、肝臓を専門分野に選びました。

患者に寄り添う姿勢と豊富な知識で、より的確な治療を

どのようなクリニックにしたいと考えていますか。

長島多聞院長 多聞内科クリニック3

肝臓を専門に掲げているクリニックは多くないと思うので、当院の特徴になると思います。そして、肝臓に限らず、病院で行うような検査や治療を提供したいと考えています。そのためには、CT、エコー、内視鏡などの設備を整えるだけでなく、最新の医療を学び続けることが重要だと思います。例えば、C型肝炎の治療に以前は注射を行っていたのが、良い薬が開発されて飲み薬が主流になるなど、治療法や技術は進歩し続けています。もちろん、昔からの治療法が誤りではありませんが、できるかぎり最適な治療を提供したい。また、世の中に医療の情報はあふれていますが、論文や文献でも信頼性を精査し、正確な情報を得て、患者さんにお伝えしたいと思います。

力を入れたい治療はありますか。

予防医学に力を入れたいです。例えば、肝臓の場合、沈黙の臓器といわれるように、病気になってもなかなか自覚症状は現れません。そして、肝硬変にまで悪化すると腹水がたまったりして患者さんも大変ですし、治療も難しくなるので、その手前でなんとかしたい。検査で早期発見したり、過度の飲酒や肥満など生活習慣に問題がある方には意識改革を促し、食事や運動から改善することが大切。病気にならないためには、重症化しないためには何が必要か考えて、手を打っていく。この考えは、健康診断の検便や大腸カメラで大腸がんを早期発見するなど、他の臓器や病気にも、もちろん当てはまります。

患者さんと接する上で、気をつけていることは何ですか。

長島多聞院長 多聞内科クリニック4

目の前の患者さんが、もしも自分の家族や友人だったら、と考え、親身になって、適切な検査や治療は何か、どうすれば一番いいのか模索します。いろいろな病気の可能性を考えて検査したほうがいいとか、不要な検査で患者さんに負担をかけないほうがいいとか、患者さんの状態を見極め、しっかりお話を聞いて相談してニーズに合わせていく。ときには軌道修正を促したり、方法を変える必要も出てきます。患者さんに寄り添いながら、最適な医療を提供していきたいですね。

コロナ禍での開業ですが、感染症対策はどのようにしていますか。

アルコール消毒や検温、空気清浄機設置や換気の徹底といった基本的な対策はもちろん、発熱症状の患者の入り口を分けるなどゾーニングを行います。自動精算機を導入して接触を避けるなどの工夫もしています、また、インターネットでの予約システムを導入したり、初診時の問診票はホームページからダウンロードして記入してから来院することで待ち時間を短縮する試みは、感染症対策に役立つかもしれませんね。

他の医療機関とも連携し、地域住民の健康長寿に貢献

お休みの日は何をしていますか。

長島多聞院長 多聞内科クリニック5

子どもと遊ぶことが多いです。一緒に釣りに行ったりしますよ。僕自身、子どもの頃から父に連れられて登山やスキーをしていて、今も趣味にしています。群馬はいくらでも登る山もありますからね。あと、コロナ禍を機に体を鍛えることに目覚めて、筋力トレーニングや水泳をするようになりました。

今後の展望や抱負など、お聞かせください。

他の医療機関とも積極的に連携していきたいですね。入院より高度な医療が必要な患者さんを病院へ紹介するのはもちろん、精神科のクリニックとの連携も視野に入れています。アルコール依存症は肝硬変を引き起こしやすいですし、うつ病の患者さんは肥満や糖尿病などの生活習慣病を併発することも多く、内科とメンタルヘルスは関連するケースも意外とあるんです。また、訪問診療にも取り組みたいと思っています。地域の皆さんの健康長寿に貢献したい、患者さんが元気を取り戻し、笑顔になれるクリニックにしたい、そんな思いを抱いています。

最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

長島多聞院長 多聞内科クリニック6

内科の医師は、なんでも診られることが当たり前だと思っています。当院でもこれまでに複数の医療機関で、数多くの患者さんを診察し、幅広い分野のさまざまな症例に関わった経験が生かせると自負しています。総合病院にいた頃のように、がんの先進的な治療などは行いませんが、緩和ケアには対応しますし、厚生労働省が指定する難治性特定疾患の治療も行います。健康の困り事があれば、どんなことでも気軽にご相談ください。

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