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中村 一寿 院長の独自取材記事

青葉台なかむら歯科

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2024/05/15

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科 main

東急田園都市線の青葉台駅近くにある「青葉台なかむら歯科」は、「この地で生涯のお付き合いができる歯科クリニックをつくりたい」という中村一寿院長が2022年にオープンさせた。それだけに小児歯科や小児矯正、将来も自分の歯を残すために必要な虫歯・歯周病の予防と治療、審美面に配慮した診療、高齢者のニーズが多い入れ歯、インプラント治療など幅広く対応する。以前は治療技術の向上ばかりを意識していたが、「今は患者さんの生活背景も重視して、一人ひとりのご希望に添った治療を心がけています」と話す中村院長。中村院長がめざす「歯をまもる・歯をのこす」診療や地域医療への思いなど、歯科診療に対する熱意あふれる話を聞いた。

(取材日2024年3月18日)

この地で生涯をかけて診療を続けることが目標

どのような考えで診療に取り組まれていますか?

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科1

当院のホームページや看板にもあるように「歯をまもる・歯をのこす」が私の診療方針です。よく言われることですが、良好な状態の天然歯よりも優れた人工歯は存在しません。患者さん自身の歯が虫歯や歯周病で悪くならないよう、適切なブラッシングや定期検診で守っていくことが歯科医院の大事な務めだと考えています。また、すでに悪くなった歯に対しても、できる限り残せるような治療法を検討することを重視しています。ただ形だけ残せばよいのではなく、噛んだり食事をしたりといった機能が働くような形で残さないと意味がありません。歯が割れている、根の部分がグラグラしているなど、残しても機能しない場合は患者さんに十分にご説明し、納得していただいた上で、歯の機能の回復をめざした入れ歯、ブリッジ、インプラント治療などをご提案しています。

開院のきっかけや地域医療への考えをお聞かせください。

クリニックの場所を考えるとき、大切にしたのは「家族と一緒に暮らす街でずっと診療したい」との思いでした。歯科診療は悪くなった部分を治して終わりではありません。悪くならないように守る、治療後も良好な口腔環境を守るために、ずっとお付き合いが続くと私は考えています。だからこそクリニックと自宅がさほど遠くない距離にあり、生涯診療できるような場所を探したかったんです。そのために都内から千葉県、埼玉県、神奈川県まで回り、納得のいく場所が見つかるまで1年半かかりました。見取り図も含めると300件ほどの物件を検討してきた中で、この物件を見たとき「これだ!」と直感したんですね。すぐに不動産会社に連絡して契約して、その後に同じ青葉区内で家族と暮らし始め、2022年から当院での診療をスタートさせました。

診療の際にはどんな点を重視されていますか?

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科2

治療技術も大切ですが、医療の行き着く先は「人と人の関係」という思いは強く、「生涯付き合っていく家族のように診療する」ことが理想です。ですから初診のときには、患者さんの食習慣や家族構成などの生活背景、歯科治療に対する考えなど、根掘り葉掘りといっていいくらい詳しく伺います。たとえ医療的には抜歯が望ましい症状でも患者さんが歯を失うことに抵抗があるのなら、その後もずっと私がフォローしていく前提で、ほかの治療法をご相談することも当然と考えています。それで通院いただく回数は増えても、患者さん自身が納得されているならモチベーションも保たれ、しっかりと通っていただけるのです。

技術偏重の自分を変えた訪問診療と結婚の経験

以前はご自身の治療技術ばかり注視していたと伺いました。

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科3

そのとおりです。歯学部卒業後は大学病院で義歯(入れ歯)の外来診療に従事しましたが、最初の数年間は患者さんから「こんな若手に診せて大丈夫だろうか?」とご不安な様子が伝ってきました。ですから「もっと技術を磨いて安心して治療を受けてもらいたい」という気持ちが強かったんですね。勤務時間に集中して治療に取り組んだのはもちろん、食事や睡眠の時間を削っても治療技術の習得と向上に努めました。この時期は患者さんの口腔内を適切に診断して、医療的に適切な治療を行うことには熱心でしたが、患者さんの生活背景などをもとに治療を選択するといったやり方は重視していなかったと思います。

そこから考えが変わったきっかけはあるのですか?

大学病院と並行して、地域密着の歯科クリニックで訪問診療に10年近く携わった経験が影響していると思います。そのクリニックは患者さんの生活の場であるご自宅を訪ねることがほとんど。ご本人の家族構成や普段の生活も意識しながらの診療になり、例えば寝たきりの患者さんが独り暮らしなのかご夫婦一緒なのか、ほかのご家族が来る頻度はどれくらいかなどによって、治療や口腔ケアの選択肢は変わってきます。また、私が作った義歯を使われていた患者さんのご家族にお礼を言っていただく機会も多く、非常にうれしく感じると同時に「治療だけでなく話し方や接し方などでも、その方のためにできることがあったのではないか」と反省することも。今のような患者さん一人ひとりと誠実に向き合う診療を意識するようになっていきました。

家族を診るようにとの思いもその経験の影響でしょうか?

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科4

それもありますが、自分が結婚して家族ができたインパクトのほうがより大きかったと思います。大学病院では高齢の患者さんが中心で、自分の親を診療した経験もありましたが、親元から独立した子どもにとってはとことん親身になれなかったのかもしれません。それが生涯をともにする相手を治療することになって、改めて「この人をずっと診るのだから、今はどんな治療をすべきか」と考える覚悟、診断や治療に対する真剣さが不足していたと気づかされたのです。家族を診るようにその方の人生を長く診ていく覚悟で診療する、という姿勢はそうした思いから生まれたものです。さらに数年後に子どもが生まれたことで、「これからどう成長するのか」を見守る親の視点からも家族を意識するようになりました。実際、当院におみえになる親御さんもお子さんのことをとても熱心に相談されますし、私自身もそうした思いに強く共感しています。

患者からの気づきで作られる自分の未来を楽しみに

今はどのような方が受診されていますか?

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科5

一度受診した患者さんからご家族や知人をご紹介いただき、お子さんから高齢の方まで地域密着で幅広く受診されています。ただ、私は患者さん一人ひとりにじっくり話を伺って診療するスタイルですから、「とにかく悪い部分を手早く治してほしい」といったご希望の方には向かないかもしれません。ただ、せっかくご紹介をいただいたからには、当院での体験をマイナスにはしたくないので、なぜその方の生活背景まで伺うことが必要かなど私の考えはしっかりとお伝えして、ご自身の向き不向きをご判断いただけるようにしたいと考えています。

ではこの地域で暮らしてみてどんな感想をお持ちでしょうか?

子どもたちの声が聞こえるにぎやかな環境がいいですね。クリニックの前の坂道は、時間帯によっては保育園に行く子どもたちが通りますし、「歯医者さんだ、歯医者さんだ」という話し声が聞こえるのもほほ笑ましいですよ(笑)。院内は診療ユニットごとに個室のようになっていますが、パーティションの上部は空けているので、ほかのユニットにいるお子さんや親御さんの笑い声が聞こえて、いつも明るい雰囲気に満ちています。また、私もこの地域で暮らしているためプライベートで患者さんに声をかけていただくことも多くなりました。親御さんは前を見て歩かれるので、周囲をよく見回しているお子さんが先に見つけて「先生だよ」と言ってくれるのがうれしいですね。

クリニックやご自身の展望などをお聞かせください。

中村一寿院長 青葉台なかむら歯科6

クリニックとしては、受診希望の患者さんの予約が先延ばしにならないよう体制の拡充が一番の課題で、これから私と同じ思いを持った歯科医師やスタッフを少しずつ増やす予定です。一方で私自身の展望は難しくて、治療技術ばかりに目を向けていた昔の私は地域密着のクリニックにいる私をまったく予想できなかったでしょうし、今も将来のことはよく見えないというのが正直なところ。日々の診療での反省点を見直し、今の診療に満足されない方にはどんな診療が適しているのかを考え、患者さんやスタッフから気づきをもらいながら、ゆっくり前に進んでいくことで私の未来が作られていくのだろうと思っています。治療技術についてもある程度の自信はありますが、まだ伸ばせるとの気持ちは強く、もっと成長して患者さんに還元したいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

※すべて税込価格
小児矯正/44万円~(ほかに検査料:2万2000円、調整料:5500円/回が必要)、インプラント治療/42万9000円~、セラミックのかぶせ物/前歯:13万2000円~、臼歯:11万円~、骨造成/GBR:5万5000円~

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