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高江洲 真 院長の独自取材記事

町田整形外科

(町田市/町田駅)

最終更新日:2024/05/13

高江洲真院長 町田整形外科 main

最寄りの町田駅から徒歩で約10分の場所にある「町田整形外科」。院内には前向きな活気があふれているのは、高江洲(たかえす)真院長の“聞き上手”な人柄が患者を安心させ、治療に向かう意欲を引き出しているからかもしれない。広々としたフロアにはリハビリテーション用の多様な機器が並んでおり、スタッフが笑顔で利用者に寄り添う様子も含めてまるでスポーツジムのような雰囲気だ。多様な人々が行き交う地域の特性に合わせ、診療科目も幅広い。一般整形外科はもちろん、より専門的なスポーツ専門の整形外科、リハビリテーション科、骨粗しょう症の診療にも力を入れる。さらに、患者の症状に応じて内科にも対応。2014年に先代である父の後を継ぎ、地域医療に貢献することを重視してきた高江洲院長に診療のポリシーを語ってもらった。

(取材日2024年3月28日)

対話を大切に、一人ひとりに寄り添った医療を提供

開院から現在までのクリニックの歴史を教えてください。

高江洲真院長 町田整形外科1

当院は1976年に整形外科医である父の高江洲明が開院し、整形外科や内科など幅広い分野での「かかりつけ医」として地域医療に貢献してきました。2014年にリニューアルオープンしてからは、私が院長を務めております。1階に駐車場がありますが、町田駅から徒歩で約10分の場所にあるため、少し息を切らせながら張り切って足を運んでくださる患者さんも多いです(笑)。そのご期待に応えるためにも、院長に就任してから私が心がけてきたのは、大学病院などで身につけた高度な医療技術を提供すること。それと同時に、長年にわたり地域医療に貢献してきた先代の意思を受け継ぎ、時間が限られてしまう総合病院ではなかなか行えない、きめ細かな治療を提供することです。ただ、お一人お一人に時間をかけている分、待ち時間が増えてしまって申し訳なく思っています。お待たせしている分満足してお帰りいただきたいですね。

診療科目が幅広いことも大きな特徴ですよね。

腰痛や膝の痛みなど多様な症例を診る一般整形外科をはじめ、運動によるダメージを治療するスポーツ専門の整形外科、リハビリテーション科にも力を入れています。また、骨粗しょう症の専門的な診療にも対応しています。当院には80代や90代の患者さんも多く、足腰の痛みを抱えていらっしゃる場合は、軽い風邪にかかっていても複数のクリニックを往来する余裕がありません。そのようなときには整形外科の診療と合わせて内科の診察も担当させていただき、薬の処方なども行っています。ちなみに90代になった父もいまだ現役で、おおむね週2日のペースで勤務しており、リニューアル前から通ってくださっている患者さんを中心に診療にあたっています。

整形外科医を志したのは先代の影響が大きいですか?

高江洲真院長 町田整形外科2

幼い頃、父の勤務医時代に勤務先の病院に連れて行かれ、働く姿を見る機会がありました。救急でノコギリが手にはさまった方が運ばれてきたこともあり、父が冷静に対処している姿を見て尊敬の念を抱いた記憶があります。そして、学生時代に自分自身がスポーツに打ち込み、ケガに悩まされるようになってからは、一段と今の仕事に興味を持つようになりました。整形外科医になれば、患者さんの痛みに寄り添い、目標をかなえるサポートができる。そこに大きなやりがいを感じました。私自身のスポーツ経験や交通事故の経験から、患者さんのお気持ちに寄り添った丁寧なお話ができればと思っています。

充実した体制で患者のパフォーマンス向上に尽力

日々の診療における院長のポリシーを教えてください。

高江洲真院長 町田整形外科3

患者さんの話をよく聞き、その上で症状を詳しく説明することです。ほとんどの整形外科疾患は、一度の治療で終了しません。例えば脊柱管狭窄症のように骨や椎間板が変形してしまう疾患は、元の状態に戻すことが難しいケースが多いです。だからこそ、まずは患者さんに自分の病状を理解していただくことが大切。「どうして痛むのか?」「どのような治療法があるのか?」と、資料を用いてできる限り丁寧に説明しています。そのため診察が長引き、待ち時間が長くなってしまうことも。悩ましい問題ですが、効率を追い求めると患者さんの理解が追いつかず、結果的に症状をこじらせてしまう可能性もあります。患者さん全員としっかり向き合うことが地域のクリニックの役割であると私は考えます。待ち時間があるにもかかわらず、私を頼ってご来院いただいてることや、患者さんのご協力のもとに診察をさせていただいていることにはいつも感謝しております。

スポーツ専門の整形外科ではどのような治療を行っていますか?

主にスポーツによるダメージの治療を行っています。日頃から本格的なトレーニングをしているアスリートだけでなく、ゲートボールでケガをしてしまった高齢者の方や、部活動で外傷を負ったお子さんも多いです。治療後のリハビリに関しては、中高生や青年層の場合は理学療法士が直接施術する運動療法を実施することが多いです。スペースが広いこともあり、バランスボールを行った運動や短距離のジョギングも行っていただけます。ご高齢の方は、整形外科以外の疾患を抱えていることも多いので、作業療法士が無理をしないように様子を見ながら治療機器を活用します。患者さんのご事情を踏まえながら、一緒に回復をめざして、少しでも理想に近づけるように努力しております。

患者さんとの印象的なエピソードはありますか?

高江洲真院長 町田整形外科4

勤務医時代に、練習中に鎖骨を骨折した高校野球の選手が来院したことがありました。高校3年生で、最後の大会が目前に迫っていたタイミング。「手術して試合に出ない」という選択肢もありましたが、話し合いを重ね、骨折した箇所をピンで止める応急処置をすることになりました。結果、その選手は代打として試合に出場してヒットも記録。「先生のおかげです」と、試合後にメッセージをもらった瞬間は、本当に整形外科医になって良かったと思いました。患者さんの成功体験をサポートできる喜びは、今でも頻繁に感じることができます。患者さんのうれしそうな笑顔に勝る報酬はありません。

「できること」に目を向けた前向きな診療にこだわる

休日はどのような方法でリフレッシュすることが多いですか?

高江洲真院長 町田整形外科5

近年はおおむね月に1回、仲間と一緒にゴルフをするくらいです。日頃から患者さんに「適度な運動をしましょう」と伝えているので、もう少し回数を増やす必要がありそうです。私が子どもの頃、父は家族サービスそっちのけで頻繁にゴルフに行っていました(笑)。それで足腰を鍛えた貯金があるから、90代の今でも元気に歩けているのかもしれません。私も父と同じように、できる限り長く現役を続けたいものの、それは神のみぞ知る未来。私を頼ってくださる患者さんがいる限りは、腕を落とさないように精進していきたいと思っています。

患者の健康をサポートするため、クリニックでは骨粗しょう症の治療にも注力されているそうですね。

高齢化の進む日本では、骨粗しょう症の患者数は増加傾向にあります。ところが、身長が低下するなどの初期症状を実感していても治療を受けずに放っておく人も多い。その結果、骨折などをきっかけに寝たきりの原因になってしまう可能性もあります。特に女性は閉経と共に骨密度に関与するとされるエストロゲンの数値が下がる傾向があり、骨粗しょう症にもなりやすい。40歳を過ぎたら骨密度検査を受けてもらいたいですね。当院では整形外科の疾患に加え、骨粗しょう症治療にも力を入れています。骨密度検査に加え、血液検査、代謝マーカー検査などから診断し、必要に応じて患者さんに合う薬を処方し、回復の度合いを診ながら薬を変えていくなど、臨機応変な診療を行っています。

読者に向けてメッセージをお願いします。

高江洲真院長 町田整形外科6

誰しも体が痛くて動きが制限されると不安が募り、ネガティブになってしまうことがあると思います。インターネットで該当しそうな疾患を探し、希少なケースを見つけて「自分もそうなのでは?」と思い込んでしまう患者さんも少なくありません。私が診療で心がけているのは、患者さんの「できないこと」だけでなく「できること」に目を向けることです。忘れがちですが、できることがあるのは、すごいこと。そこを高めるだけでも生活の質は改善が期待できます。リハビリは自発的な意欲がないと伸びません。ご自身の意思で前向きに取り組んでもらうため、これからも患者さんの話に耳を傾けることを大切にしていきます。きめ細かな治療を行うためには、患者さんから得られる情報が貴重な手がかりになります。ぜひ、遠慮せずにお悩みをお聞かせください。

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