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長谷川 和範 院長の独自取材記事

はせがわ内科・内視鏡クリニック

(宇治市/大久保駅)

最終更新日:2022/01/05

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック main

近鉄京都線の大久保駅、奈良線の新田駅から徒歩約2分のところに、2021年9月新規開業した「はせがわ内科・内視鏡クリニック」。長谷川和範院長は、胃と大腸の内視鏡検査や消化器疾患の診療を通して、がんを含めたさまざまな疾患の早期発見と早期治療を追求すると同時に、風邪や生活習慣病などの内科全般に対応することで地域の人々の健康を支えることをめざしているという。「クリニックへの受診や通院をハードルが高いと考える方もおられますが、自分の体の状態を知ることができる場所として上手に活用してほしいです」と話す。柔和な笑顔と親しみやすい語り口は、訪れる患者を自然とリラックスさせてくれそうだ。

(取材日2021年12月1日)

内視鏡検査や消化器疾患診療を中心に、内科全般に対応

先生が医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック1

父が産婦人科の医師で、母方の祖父は内科の医師だったこともあり医師という仕事を幼い頃から身近に感じていました。父は総合病院の勤務医、祖父は開業医でしたので、タイプの異なる医師の姿を見てきました。父は毎日帰宅が遅く休日も勉強していたため、本当に体力と精神力が必要な仕事だと思っていました。祖父は、私が病気の時には往診してくれたり、祖父の医院に遊びに行くこともありました。父も祖父も働き方こそ違いますが、地域に慕われみんなに求められる医師という仕事は大変ながらもやりがいがあるのだろうと考え、医師をめざすようになりました。専門とする診療科を選択する際は、患者さんと少しでも多く関わりたいと思い内科を選択しました。何か原因がわからない時、最初にかかるのは内科です。地域の患者さんのさまざまな受け皿となるような医師になりたいと思っています。

勤務医時代のご経歴をお聞かせください。

出身大学は富山医科薬科大学ですが、地元の関西で医療貢献したいと思い、卒業後は関西に帰ってきました。高齢化社会に向けて、神戸大学老年科に入局し、神戸大学医学部附属病院、高槻病院で内科全般について学びました。当時は臓器別の専門性が重視されるようになった頃で、京都大学に消化器内科学講座が新設されたのを契機に転属となりました。消化器内科は内科と外科の要素を併せ持ち、疾患の種類も多く、消化器をベースに一般診療を広くカバーしたいと考え、4年目から京都第二赤十字病院へ異動し、消化器疾患について学びました。消化器疾患は、内視鏡治療など手技的な習得も必要であり、必死に勉強しました。その後京都大学大学院に進み、胆道がんのがん抑制遺伝子に関する研究や、肝移植後の胆道合併症の研究など幅広く診療を行う中で、消化器疾患に関わる研鑽を積んできました。

開業を決めたきっかけは何だったのですか?

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック2

大学院修了後は大津赤十字病院に配属されました。その頃には、消化器診療は大きく発展を遂げ、以前は難治性とされていた病気も治療で改善をめざせることが実感できるようになり、その最先端で仕事ができることにやりがいを感じていました。ただ大規模病院ではより専門的な診療が多く、より幅広い消化器診療をしたいという思いから高槻病院で勤務することになりました。幅広い分野での診療ができ、より広く消化器疾患について学ぶことができましたが、長年勤めているとまた自分の中に新たな思いが湧いてきます。クリニックから紹介で来る患者さんを診ていると、初診時の対応や患者さんとの信頼関係など、クリニックの先生方のすごさも感じていました。「継続的にゆっくりと患者さんに関わりたい」「広く医療に携わりたい」と考えるようになり、もっと患者さんの身近な存在になりたいという思いから開業を決心しました。

患者と心を通わせた診療を大切にしたい

この地域に開業されたのは、なぜですか?

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック3

京都第二赤十字病院の頃から京都に住み、なじみを感じていました。また、近隣の京都岡本記念病院に非常勤で働かせていただいた時期もあり、この地域では内視鏡も含めた消化器診療の需要が多いと知りました。私の目標とする医療は、患者さんの一番の受け皿をめざすことで、少しでも力になれるのであればと思い、この場所で開業を決意しました。周辺は、ご高齢の方からファミリー層まで住まわれています。特に消化器の症状はご高齢の方から学生さんまで多くの方にあるお悩みですから、腹痛や胸やけ、下痢や便秘など幅広い症状で多様な患者さんのお役に立てると思いました。京都岡本記念病院や宇治徳洲会病院、京都大学医学部附属病院などの総合病院とも密に連携を取り、患者さんの健康をしっかりとサポートしていきたいです。

力を入れていきたい診療はなんですか?

やはり長年、消化器診療を行ってきましたので、消化器疾患に関しては一番相談に乗ることができると思っています。「おなかが痛い」という症状も、腫瘍や炎症性の病気が原因であることもあれば、生活習慣の乱れや、ストレスによることもあります。検査しても何も異常が見つからないことや、中には数日すれば治ってしまうこともある。なんとなく治まったからということで納得できればいいですが、安心される方ばかりではありません。またしばらくして痛みをぶり返すことも多く、やはりしっかり診断してもらうべきだったと思うこともあるでしょう。胃や大腸の内視鏡検査は大掛かりなものだと思われがちですが、胃の内視鏡検査は絶食であれば診察当日でも対応できるほど気軽な検査のひとつです。積極的に活用して診断や治療に結びつけていきたいと思っています。

診療の際に大切にしていることを教えてください。

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック4

患者さんの声にしっかりと耳を傾けることです。総合病院では外来の時間の問題もあり、じっくり話を聞くということがなかなか難しかったため、クリニックを始めたら、患者さんとの時間を大切にしたいと思っていました。特にクリニックは医療の最初の窓口です。患者さんとって最初に受ける判断は、その後の診断、治療の方向性においても非常に重要です。主訴を聞くだけでなく、それ以外にも気になっていること、生活で不便に感じていることなど、診断、治療とは一見関係ないことでも丁寧に聞き取って、患者さんと気持ちを共有することから始めたいと思っています。

身近にあるクリニックを活用し、健康を保ってほしい

クリニックを造る上でこだわった点を教えてください。

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック5

病院はなかなか皆さんが来たがるところではないと思います。少なからず不安を抱えていると思うので、せめて院内はリラックスできる空間にしたいと待合室は明るく広い空間にしました。一人ひとりが過ごしやすい空間になるよう、コンセントつきのカウンター席や、内視鏡検査でお越しの方は一般外来とは別に前処置室も用意してあります。発熱や感染症疑いの方も安心してお越しいただけるように、一般の方とは別入り口を設けた多目的室を設置しているほか、さまざまな設備や機器をそろえ、特に内視鏡室や検査機器は総合病院に準じるような設備を整えています。

プライベートな時間はどのように過ごされていますか?

最近は、開業準備もあり忙しかったので、ゆっくりできる日がほとんどありませんでした。以前は、休日に家族と近くのショッピングモールに出かけていましたが、子どもも大きくなり、一緒に出かけることも少なくなってきたので、だからこそというか、自宅にいる時は子どもが過ごしている近くにいるようにしています。食事やテレビを見る時などちょっとした時間を共有するように心がけています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

長谷川和範院長 はせがわ内科・内視鏡クリニック6

当院では、通院に対して敷居が高くならないようさまざまな工夫を行っていますが、そうはいってもクリニックに楽しく通える人はなかなかおられないと思います。しかし、いざ病気かもしれないと思った時、足が遠のいてしまうような存在ですと、診断や治療が遅れてしまいます。検索すればどんな病気の情報も詳しく出てきますが、都合の良い情報に流されて「自分は大丈夫」と安易に解釈しないことも大切です。不安を感じた時は、ぜひ身近なクリニックを頼ってください。医師は実際にたくさんの病気を診てきています。身近にある情報源だのひとつだと考えて、上手に利用してください。「検査で調べられるのは気が重い」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、納得した上で検査して異常がなければ、それが一番ですし、今後はもっと気をつけていこうという意識改革になればうれしいです。

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