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石坂 亮 院長の独自取材記事

かわごえキッズデンタルクリニック

(三重郡川越町/川越富洲原駅)

最終更新日:2021/10/12

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック main

近鉄名古屋線・川越富洲原駅から徒歩5分。「かわごえキッズデンタルクリニック」は、多くの店舗が立ち並ぶにぎやかなエリアに2021年に開業した。国道23号線と1号線の間に位置し、車でもアクセスしやすいため、駐車場も広めに設けてある。同院の院長を務めるのは、日本小児科学会小児科専門医の資格を持つ石坂亮院長。愛知学院大学歯学部附属病院の小児歯科で、約10年勤務してきた経験を生かし、地域医療に貢献していく考えだ。終始笑顔で話す石坂院長に、治療方針や今後の展望など幅広く聞いた。

(取材日2021年6月22日)

一人ひとりの成長をやりがいに子どもに寄り添い続ける

開業までの歩みをお聞かせください。

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック1

もともと私の家系には歯科医師が多く、自然な流れで歯科医師をめざすようになりました。当院の隣で、祖母が約70年前に歯科医院を始め、その後、母も同じ敷地内に小児歯科を専門とした歯科医院をつくりました。祖母は引退し、一般歯科は叔父が継承、母も引退したため、私が母の小児歯科を準継承という形で開業しました。患者さんの中にはお母さんが私の母に診てもらっていた方などもいらっしゃっています。母の小児歯科医師としての姿に憧れ、また地元である川越町に少しでも貢献したいと考え、小児歯科専門歯科医院である「かわごえキッズデンタルクリニック」を開業する運びとなりました。

すてきな建物ですが、どんなところにこだわったのか教えてください。

小児歯科らしさとかっこ良さを合わせたデザインを意識しました。丸や三角がたくさんあるようなかわいらしすぎる歯科医院にはあえてせずに、木の色合いや雰囲気を程よく出しています。院内にはブラッシングルームもあり、洗面台は子どもの成長に合わせ高さを2段階にしています。もちろんキッズスペースもあって、診療室に行くのが怖い子はこちらで診察することもあります。ここに寝ころんでもらって、歯磨きしたりフッ素を塗ったりしていますよ。昔は歯科医師と子どもがコミュニケーションをとって関係性を構築するために、診察室には子どもだけで入ってもらって、親御さんには外で待っていてもらうのが普通でした。しかし、今はお母さんが治療風景を見たいというニーズがありますので、それに合わせて診察台の横に、お母さんが座る椅子もご用意しています。

先生は小児歯科がご専門ですが、小児歯科診療の魅力はどんなところでしょう。

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック2

子どもの成長が感じられるところです。大人の患者さんは、歯科治療における成長というのはあまりありませんが、子どもの患者さんの場合はそれが顕著に感じられます。最初は治療室に入ってくることもできない泣き叫んでいるような子どもが椅子に座れるようになって、最後には笑顔で出ていく、そういう成長の過程を見ることがやりがいにもつながっています。大学病院でもさまざまな子どもの治療を行いましたが、子どもというのは最初はなかなか近づいてこないんですよ。歯医者って怖いイメージがありますもんね。でも、接していくうちに少しずつ距離が近くなって、自分の好きなことや、学校での出来事をどんどん話してくれるようになります。また、これまでも何度か「先生のおかげで歯医者さんが好きになりました」とお手紙をもらったり、折り紙をもらったりしたことがあって、それがすごくうれしかったですね。

歯科医師・患児・保護者の三角関係が大事

診療方針について教えてください。

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック3

根気強く患者さんと向き合うことです。例えば、“泣く”という行為一つとっても、怖くて泣いているのか、嫌で泣いているのか、はたまたトイレに行きたくて泣いているのか、理由はたくさんあると思います。なので、まずは「何で泣いているのか」を考えることを心がけています。あとは、年齢で判断しないようにしています。同じ3歳の子が何人かいたとしても、治療ができる子とできない子がいます。その子の考え方や性格、これまでの経験が影響するので、「3歳だからできるでしょ」という考えは持ちたくないんです。患者さん一人ひとりのペースに合わせて、少しずつでも前進できるように根気強く接していきます。お母さんの中にも「うちの子はこんな歳なのに治療ができない」と悩まれる方がいますが、年齢で考えないであげてほしいとお伝えしています。

初診はどのような流れになるのでしょうか。

初診の方は、まず受付で問診票を書いてもらい、それをもとに歯科医師が問診を行います。問診票のこだわりと言えば、どこの学校に通っているか、普段どんなことをして遊んでいるか、何が好きかなどを答えてもらうようにしているところでしょうか。問診票を参考にして、好きなアニメや好きな色の話題で少しでも子どもとの距離を縮めるように努めています。その後はお口の中を診察して、プラークの付着状況を確認したり、エックス線写真を撮ったりしていきます。そこからどういった治療が必要か見極めて、治療をスタートします。

治療を行う際にこだわっていることはありますか?

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック4

当院では、治療を行う時、必ずラバーダムを使うようにしています。ラバーダムは一般歯科だと、根っこの治療のときに唾液や細菌が中に入らないようにするために使われますが、このラバーダムが小児歯科においては非常に有用なんです。子どもというのはふいに動いたり、手が出てきたりしますし、舌が大きい上に、突然動かしてしまうことがありたいへん危険です。そのため、頬や舌を保護するのに用いています。あとは、小学生や中学生くらいでも、どうしても歯科治療ができない子に対しては、必要に応じて笑気ガスを用いた治療を行っています。少し頭がぼーっとして、リラックスできるようにしていくのですが、完全に意識がなくなるわけではないので、全身麻酔と違って「治療が受けられた」という自信にもつながります。

トレーニング重視で、楽しく通える歯科医院をめざす

治療において、重視されているのはどんなことでしょうか。

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック5

子どもに歯科治療について理解してもらい、歯科医院を好きになってもらう過程を重視しています。例えば、泣いて暴れている子がいた場合、押さえつけて治療するのは簡単だと思いますが、1~2歳の時に押さえつけられて治療した経験があると、大人になってもトラウマが残り、治療ができない可能性があります。初めての歯科受診や治療が怖いのは当然です。なので、まずは威圧感を与えないよう、必ず子どもと目線を合わせるところからスタートし、歯科と関係のない話をして、少しでも親近感を持ってもらうことを重要視しています。次に、使用する器具を見せ、触ってもらい、それらの道具で何をするのかを丁寧に子どもが納得するまで説明します。いきなり初めて見る道具を口の中に入れられたら怖いですよね。また、お子さんの良いところや何かが達成できた時はしっかり褒めることも忘れません。褒めることで歯科に対する自信がつき、どんどん上手になっていきます。

これからどんな歯科医院にしていきたいとお考えですか?

川越町や朝日町、四日市市、桑名市など、この周辺のすべての子どもたちのお口を見せてもらえるような歯科医院にしていきたいですね。川越エリアには、小児歯科専門の歯科医院がほとんどないため、当院が開業したことでこの地域の子どもたちのお口の健康づくりに貢献できればと思います。それで子どもたちが笑顔になって、すてきな大人に成長してくれたらうれしいです。私は褒めるだけでなく、子どもの成長と真摯に向き合い、時には厳しいこともきちんと言える、成長を促せる歯科医師でありたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

石坂亮院長 かわごえキッズデンタルクリニック6

どんな小さい悩みでも、お口のことで気になることがあれば気軽に相談に来てほしいです。「こんなことで相談してもいいのかな?」と迷う方もいるかと思いますが、一人で悩まずに一度ご来院ください。また、何もなくても定期的に歯科を受診することがとても大切だと考えています。0~1歳の何もない時から通っていただくことでトラブルを未然に防げるだけでなく、どんどん歯科に慣れていきます。私自身も初めて行く病院や治療は怖いもので、子どもはさらに恐怖を感じていると思います。少しでも「歯医者って楽しいな、また行きたいな」と思えるような歯科医院をめざしています。歯磨きの仕方、むし歯治療、歯並びの相談まで子どもの口の中のお悩みにはなんでも丁寧にアドバイスさせていただきますので、まずは気軽に足を運んでみてください。

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