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加藤 崇 院長の独自取材記事

かとう耳鼻咽喉科

(今治市/今治駅)

最終更新日:2021/10/12

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科 main

周辺には中学校や高校があり、閑静な住宅街の一角にある「かとう耳鼻咽喉科」。院長を務めるのは穏やかな語り口と優しい笑顔が印象的な加藤崇先生だ。祖父の代より続く病院に2年間勤務した後に常盤町へ移転開業した。「地域の皆さんのお役に立ちたい」と真摯に語る加藤院長は、日々の診療に尽力するほか、小学校や中学校の学校医も務めるなど、かかりつけ医として地域の人々の健康を支えている。そんな加藤院長に、医院の成り立ちや先代への思い、印象に残る患者のエピソードなどについて聞いた。

(取材日2021年6月10日)

先代からの思いを受け継ぎ、真摯に患者と向き合う

まずは貴院の成り立ちについてお聞かせください。

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科1

もともとは耳鼻咽喉科の医師であった祖父が「加藤病院」として風早町に開業したのが始まりで、その後、父が病院を継ぎました。私も病院を継承するということはずっと頭にあったのですが、耳鼻咽喉科以外の知識も身につけたいと思い、4年ほど近畿大学や泉大津市立病院の麻酔科で、手術麻酔などに関する研鑽を積みました。その後父が年齢を重ねてきたことなどを考えて耳鼻咽喉科に転向した形になります。病院の建物自体が古くなっていたこと、耳鼻咽喉科のニーズが高い地域で診療をしたいと考えたことなどから、私が2008年に常盤町へ場所を移し、現在に至ります。

先々代や先代の医師としての姿を覚えていらっしゃいますか?

祖父は私が物心つく前に亡くなってしまったので、残念ながら祖父のそういった記憶はないのです。父はとても真面目で、精一杯患者さまのために診療にあたっていたように思います。子どもの頃はよくわかりませんでしたが、医師という同じ立場になってみて改めてその偉大さがわかるようになりました。今も祖父・父の代から通ってくださる患者さまや見守ってくださる地域の方がいるので、身の引き締まる思いです。丁寧な診療を通して、祖父の代から続く医療提供を絶やさないようにしなければという思いがあります。

患者層や主訴についてお聞かせください。

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科2

下は生後1ヵ月の赤ちゃんから、上は90代のご高齢の方まで、幅広い年齢層の方がお越しくださいます。やはり近隣にお住まいの方が多いですね。患者さまの主訴はさまざまで、アレルギー性鼻炎や中耳炎、異物、腫瘍、扁桃腺の腫れなど全般的に対応しています。やはり花粉シーズンである2月~4月がたくさんの患者さまが訪れるピークで、秋の花粉シーズンである10月頃も患者さまが多いですね。

子どもから高齢者まで患者一人ひとりに寄り添う

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科3

現在の状態や治療内容を患者さまにきちんと理解してもらえるよう、丁寧に説明することを心がけていますが、うまくいかないことも多く、1回の説明で疾患や治療などについて理解できる方は少ないと思います。些細なことでも構いません。わからないことや少しでも疑問に思ったことがあれば何回でも聞いてください。また、お子さんも多くお越しくださいますが、小さなお子さんだと処置を嫌がったり怖がったりしてしまうことは当然ありますよね。そのときは強引に治療を進めるのではなく、親御さんと相談しながら、本人の準備が整うまで待つなど、柔軟に対応するようにしています。

ニーズの高い治療についてお聞かせください。

年々アレルギー性鼻炎に悩む患者さまは増えており、それに対するレーザー治療はニーズが高いですね。市立吹田市民病院に勤務していた時から始めたので、20年以上、多くの患者さまのレーザー治療を行ってきました。鼻の粘膜を焼く治療なのですが、所要時間は両方の鼻腔で1時間くらいで、治療後に出血などがないようであればそのままご帰宅いただけます。その方の症状の強さによっても、レーザーの当て方によっても異なるのですが、症状が軽い方であれば2~3シーズン、比較的症状の重い方は1シーズン、花粉症の症状を和らげていくことが期待されています。いずれにせよ、1回だけでなく定期的にレーザー治療を受けていただけるといいでしょう。もちろん、レーザー治療を希望されない方もいらっしゃるので、その場合はお薬や免疫療法・注射・手術治療など、患者さまに合った対応で症状の改善ができるよう努めています。

時間外の対応も行っているそうですね。

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科4

携帯電話へ転送されない場合や対応できない場合もありますので、表向いて宣伝しているわけではないのですが、当院への電話は私の携帯電話に転送されるようになっていて、可能な範囲で対応しています。単純につらいと感じる症状を一刻も早く楽にして差し上げたいですし、今治には救急対応できる耳鼻咽喉科が少ないため、少しでも地域のお役に立てればと思って続けています。入院や手術などが必要な場合は適宜、今治第一病院や愛媛県立今治病院、愛媛大学医学部附属病院などのほか、患者さまが希望される病院をご紹介しています。

「地域住民の役に立ちたい」という思いが原動力

これまでに印象に残った患者さまとのエピソードはありますか?

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科5

愛媛は魚食文化が普及しており、魚の骨が喉に刺さって来院する方も少なくないんですよ。何年も前の話ですが、四国を巡礼するお遍路さんで静岡から来ている方が、愛媛の郷土料理の鯛めしを食べていて、魚の骨が喉に刺さったと診療時間外にお問い合わせを受けたことがありましたね。無事に魚の骨を摘出することができ、静岡へ帰られた後にその方から丁寧なお手紙が届いたときには、良かったなと心から思いましたね。

先生の趣味や休日のリフレッシュ方法について教えてください。

運動不足の解消と健康づくりの一環として、月に2回ほど、時間があればジムに行ってトレーニングをし、汗を流すようにしています。また、高校野球やプロ野球などスポーツ観戦が全般的に好きなのですが、特に今応援しているのは地元今治のプロサッカーチームです。試合の会場がこの近くにあるので、時間が合えば応援に行っています。地元のチームということでチームとの距離が近く、選手たちの白熱する姿を間近で見られる点が楽しいですね。何よりもチームの活躍がこの地域の活性化につながりますし、「今治」の名をもっと全国の方々に知っていただける良いきっかけになると思って応援しています。

最後に、患者さまへのメッセージをお願いいたします。

加藤崇院長 かとう耳鼻咽喉科6

当院で治療をした患者さまだけなく、病変を発見して専門の病院にご紹介できたときなどにもお礼や喜びの声をいただけたりすると、とてもありがたいですし、やりがいにつながりますよね。今後は展望という大それた物はありませんが、今やっていることをできるだけ長く続けたいと思っています。当院での診療を通じて、末永く地域の皆さんのお役に立てれば幸いです。

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