全国のドクター9,253人の想いを取材
クリニック・病院 158,515件の情報を掲載(2024年6月02日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 泉佐野市
  4. 羽倉崎駅
  5. やすい耳鼻咽喉科
  6. つらいアレルギー症状の根本的改善をめざす舌下免疫療法

つらいアレルギー症状の根本的改善をめざす
舌下免疫療法

やすい耳鼻咽喉科

(泉佐野市/羽倉崎駅)

最終更新日:2021/11/02

やすい耳鼻咽喉科 つらいアレルギー症状の根本的改善をめざす 舌下免疫療法 やすい耳鼻咽喉科 つらいアレルギー症状の根本的改善をめざす 舌下免疫療法
  • 保険診療

鼻水や鼻詰まり、目の充血やかゆみなど、つらい症状が続くアレルギー性鼻炎。中でも花粉の飛散期間が長いスギ花粉症や、時期を選ばず症状が出やすいハウスダストやダニのアレルギーに悩まされている人は「この症状をなんとかしたい」と心から願っているのではないだろうか? しかし、一方で「アレルギーは体質だから仕方がない」と諦めている人も多いだろう。そこで登場したのが、根本から治療することを目的とした「舌下免疫療法」だ。小さな子どもであっても開始することができ、月に1回程度の通院で続けることができるという。この新しいアレルギー治療に力を入れている「やすい耳鼻咽喉科」の安井俊道院長に詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2021年10月6日)

花粉症などのアレルギー症状に悩む子どもたちにこそ舌下免疫療法を

Q舌下免疫療法とはどんな治療法ですか?
A
やすい耳鼻咽喉科 多くの人で症状を軽減することが期待できると話す安井院長

▲多くの人で症状を軽減することが期待できると話す安井院長

舌下免疫療法は、スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の治療方法の一つです。体への安全性に配慮した医療用のアレルギー原因物質を舌の裏に置き、ゆっくり溶かした後に飲み込みます。少量を体内に入れていくことで、体質を徐々に変えていく治療です。花粉症やアレルギー性鼻炎に悩む多くの人が行っている対症療法とは違い、舌下免疫療法は根治をめざしていく治療法です。うまくいけば、多くの人が症状の軽減をめざせるもので、アレルギーの薬が必要なくなることも期待できます。スギは花粉が飛散する期間が長いですし、ダニには一年中悩まされるもの。アレルギー治療薬を飲み続けることに不安や抵抗があれば、検討してもらいたい治療方法です。

Q舌下免疫療法はどんな人にお勧めですか?
A
やすい耳鼻咽喉科 子どもにも推奨している治療法だという

▲子どもにも推奨している治療法だという

まずは、スギ花粉症に悩んでいる方、ダニアレルギーによる諸症状に悩んでいる方ですね。一度検査を受けて治療を検討してもらえればと思います。特に内服薬や点鼻薬を多く使用していたり、薬による眠気などの副作用に悩んでいる方、特にお子さんにお勧めしたいです。最近は小さな頃からアレルギー症状が強く出ているお子さんも多く、よく鼻風邪をひくと思っていたら実はアレルギー性鼻炎だったというケースも多いです。アレルギー薬の副作用である眠気で勉強に集中できない、食事が進まない、鼻詰まりで眠りが浅いなど、つらい症状は成長の妨げにもなります。アレルギーに悩んでいる場合はぜひご相談ください。

Q治療は何歳から始められますか? 一年中始められるのですか?
A
やすい耳鼻咽喉科 患者によって始める時期は異なる

▲患者によって始める時期は異なる

治療は1日1回、舌の下にタブレット状の薬を置いて1分間口の中で溶かし、その後に飲み込むという方法で行われます。この工程を理解し、指示に従うことができる年齢になればスタートできますので、だいたい5~6歳から治療を始めることができます。治療の開始時期は、スギの場合は花粉が飛散している時期を避け、6月〜12月の間に開始します。花粉が飛び始める1月までに半年くらいたっていれば初年度から症状の軽減が期待できることが多いため、私としては夏頃にスタートするのをお勧めします。ダニに関しては一年中いつでも開始できます。併発している場合には、時期に合わせてどちらかを先行して治療を進めていきます。

Q治療にはどのくらいの期間がかかるのでしょうか?
A
やすい耳鼻咽喉科 長い人生の中でたった3年の治療

▲長い人生の中でたった3年の治療

舌下免疫療法は1回で終了する治療ではなく、長期間かかるものです。期間は約3~4年で、スギ花粉の場合は「スギのシーズンを4回過ごしましょう」と説明しています。「3年は長いな」と感じる方は多いかと思いますが、長い一生のうちのたった3年です。治療が進んでいくにつれて変化を実感することが期待できますので、「終わってみればあっという間だった」と感じられる患者さんも多いはずです。通院も1ヵ月に1度程度で、将来的にはアレルギー薬の減量も見込めますので、長い目で見れば負担が少ない治療だと思います。

Q治療前にはどのような検査を行うのですか?
A
やすい耳鼻咽喉科 子どもにも寄り添った治療を心がける

▲子どもにも寄り添った治療を心がける

通常の診察に加えて、血液検査でアレルゲンの特定をします。血液検査は大人の場合、注射器で行いますが、お子さんは注射器は苦手ですよね。そこで当院はお子さんには注射器を使わず、指先から簡単に採血できるキットを用いて検査を行っています。結果も15〜20分程度でわかりますし、痛みもほとんどありません。小さなお子さんでも検査できますので、安心してください。また、病院はお子さんにとって不安だったり、怖い場所だったりすると思います。もし、泣いて嫌がったとしても大丈夫です。安心して、私たちに任せてくださいね。

ドクターからのメッセージ

安井 俊道院長

近年、アレルギーに悩む人が急増しており、多くの人が不快な症状に悩まされています。これは大人だけの話ではなく、子どもたちも例外ではありません。「症状が出たとしても、薬で抑えていければいいじゃないか」という考えもあるでしょう。しかし、アレルギー薬は眠気や口の渇きなどの副作用が出ることもありますし、長期間の服薬が必要な場合はどうでしょうか。これらの悩みは、アレルギー症状が改善すれば解決する場合が多いということを知っていただきたい。そして、子どもたちの大切な時間を無駄にしないためにも、一度舌下免疫療法について詳しく話を聞いてもらいたいなと思います。

Access